6話
リル「そんなことできるの?」
耕之助「時間はかかるけどね」少し恥ずかしくなり頭を掻く。
リル「コーノスケならできるかも?」
耕之助「僕もここ以外の場所を見てみたいんだ」
リル「一緒にいく!」
耕之助「それじゃここで頑張って生き残らないとね」
リル「うん!」
―
耕之助「ふぅ…だいぶ家も様になってきたかな」
土をいじり、大きめの家が造られる。
腹痛よ貧血に耐えながらもよくやったと自分で思う。
表面は木が覆っているので濡れる心配も少なくて済む。
ここ数日雨が降らなかったのは光明だった。
リルも魚が取れるようになったので食材担当と建築担当でなんとか凌げていた。
耕之助「ここまで来れば外も着工しようかな」
崖に土をつけ、火で炙り、強度を増そうとするが、体重を乗せると崩れてしまう。
時間がかかるが、金と木でツルハシを作る。
耕之助「さて…第二作戦と行きますか」
崖の中にカツンカツンと心地よい音が響く。
柔らかくもないが、掘れないほどでもない。
今の体力を考えると一段分を掘ることに1日を費やすかどうかぐらいであろう。
初日は少し休める洞穴を作った。
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耕之助「うわ…1日で全身の筋肉が悲鳴を上げてるよ…」
陽陵泉と太衝、膻中に鍼を刺す。
耕之助「ふぅ…スッキリするなぁ」
10分も鍼を置いておくと筋肉痛も少し楽になる。
リル「コーノスケ終わった?」
耕之助「うん、大丈夫だよ」
リル「これって効果あるの?」
耕之助「僕が前いた世界では少しマイナーだったんだけど効果は結構高い治療だったんだ。この世界は余計治療効果
が高いけど」
リル「痛そう…それに少し血が滲んでいる」
耕之助「うーん…苦手な人はいるかもね。でも痛みを少なくすることもできるし、なんなら痛みを感じないようにもできな
くはない。それにこの滲んでいる血が少し黒いでしょ?体には汚い血を出すには難しいからわざと出す手法があったりも
するんだ」