27話
目印になるように土を隆起させる。
お腹を温めながら、道を進む。
リル「大丈夫?お腹」
耕之助「迷わないようにね…こればかりはしょうがない」
リル「リルが土盛るよ?」
耕之助「手が汚れちゃうし、何より時間がかかっちゃうからね…」
リル「おトイレの時間を考えれば、そんなに変わらないと思うけどね…?」
耕之助「…」
―
一日歩き続けてもまだ道は続く。
リル「どこから来たんだろうね」
耕之助「津波=海って考えが甘かったのかな…。海まで行っちゃえば問題ないと思ったんだけど」
リル「なんで?」
耕之助「いや…海の辺りには街ができることが多いからさ」
リル「でも…津波で無くなっちゃったんじゃない…?」
耕之助「あ…」
リル「…考えてなかった?」
耕之助「でも、魚が取れるようになるだろうから…ご飯には困らないかも」
リル「うん…」
―
歩き続けていて気がついたことがある。
リルの言った通り、波に飲まれたのかもしれない瓦礫が増えていることに気が付く。
―
耕之助「ダメだったか…」
リル「…あ、家がある!」
耕之助「え?どこ?」
リル「ほら、あそこ!」
耕之助はリルの指の先を見る。
そこにはポツンと一軒だけ家が建っていた。
耕之助とリルは家の扉を叩く。
―
「はい…」
現れたのは一人の小さな女の子。
身も細く、飢餓状態なのを見てわかる。
「誰…?」




