25話
耕之助「あれから二日…。特に進展なしか…」
夜、焚き火をしながら呟く。
リルの怪我も幸いにも大したことはなく、枝などで少し切っただけみたいだ。
現状は芳しくない。
食料も尽きかけ、行く当てもない。
戻ろうにも場所がわからず仕舞いときた。
耕之助「詰んだかなぁ…」
全く未来が見えない。あの穴から出るべきではなかったのだろうか。
耕之助「戻りたいなぁ…」
―
リル「え、戻れるよ?」
耕之助「本当?」
リル「匂いわかるから多分…」
耕之助「途中の家もわかる?」
リル「わかる。けど…」
耕之助「けど…?」
リル「多分、ご飯が足りないんじゃないかなって…」
耕之助「食料か…1日じゃ難しそうかな」
リル「匂いは結構薄いから…少なくとも三日四日はある方がいいかも」
耕之助「水は用意できるとして、やっぱり食べ物だよね…」
リル「あれ…なんか嗅いだことのない匂い…」
耕之助「え?どんな匂い?」
リル「なんか…嗅いだことのない…」
耕之助「近い?」
リル「近いできてる、向こう側から」
リルが指差す方向を見る。
耕之助「…津波だ」
リル「ツナミ…?」
耕之助「これはヤバいかも」
急いで土の層、木の層、金の層を形成してリルを抱え込む。
リル「コーノスケ!?どう…」
耕之助「しっ。喋らないで。空気が無くなるから。少しだけ我慢して」
リル「…」
耕之助「…」
少しすると勢いよく何かがぶつかって行く。
段々と空気が薄くなって行く中、音が止み、光が差した。




