16話
耕之助「鍵は閉めてたはず…」
リル「ちゃんとしてあったよね?」
耕之助「利口な相手か…それとも何か能力を持っているのか…」
リル「ご飯…どうしよう」
耕之助「まずは向こうを見てこよう」
リル「果物大丈夫かな?」
耕之助「そんなに多くは持っていけないと思うけど…もしかしたら単独ではないのか?」
空いているのは小さな換気窓くらい。あれを入れるのは子供くらいだろう。
子供一人で成人5日分くらいの食料を持ち運べるだろうか。
とにかく果物や野菜ができている場所へ急ぐ。
―
耕之助「ここはまだ無事だったか…」
リル「そうだね…」
耕之助「果物と鶏肉でいいかな?」
リル「しょうがないよね。お腹空いちゃったんだろうし」
耕之助「そうだね…」
来た道を戻っていく。
―
耕之助「それにしても一体何者なんだろうか…」
リル「誰かいないとダメかな?」
耕之助「うーん…一つ考えがある」
リル「どうするの?」
耕之助「内緒」
リル「えー…」
耕之助「ほら、スープできたよ。塩だけ持ち歩いていてよかった」
―
リル「本当に大丈夫?あれで取られない?」
耕之助「多分ね。あれで取られたら相当賢い相手ってことになっちゃうからね…」
リル「それじゃ今日どうする?」
耕之助「まずは昼に食べられそうな果物とかを取りに行こう」
リル「わかった!」
耕之助「そのあとは昨日とは違う道を探す感じかな」
リル「何食べようかなー」
耕之助「あんまり取り過ぎないようにね」
リル「はーい」
耕之助「さて、どう出てくるか…」