13話
リル「ここは…?」
耕之助「村だった場所…?」
リル「なんでこんな…」
耕之助「煤があるから…火事かな…」
明らかに何かが通った後があるが、原因かどうかはわからない。
耕之助「リルの村…じゃないよね?」
リル「うん…リルの村は森の中だから」
耕之助「そっか。でもどうしようかな…誰もいなさそう」
リル「何かがあったのはだいぶ前みたい。匂いも焦げた匂いしかしない」
耕之助「そうだよね」家だったところの中に骨のようなものを見て納得してしまった。
リル「何かあった?」
耕之助「見ない方がいいかもしれない」
リル「そっか…」
耕之助「今日はここで休もうか。僕が片付けるから少し周り見てきてくれるかな」
リル「わかった」
―
耕之助「机の上に何かあった後がある。骨もおそらく3人分…天災なのか、それとも人為的なものなのか。どちらにして
も安らかに眠ってください」
燃えた家の裏に墓を作る。
家を軽く立て直す。燃え殻的に木や藁を使用していたんだろう。
土をベースに家を建てる。
リル「できた?」
耕之助「うん、簡単にね。少しここを拠点にしようか」
リル「向こう側に色々埋まってた」
耕之助「今日はご飯を食べて明日見に行こうか」
リル「うん」
―
耕之助「おいしくない?」
リル「ううん、美味しいよ」
耕之助「村が心配?」
リル「うん…なんかこの辺がざわざわする」胸に手を当てる。
耕之助「そっか…」
リル「なんでだろうね」
耕之助「リルが優しいからじゃないかな」
リル「そうなのかな…」
耕之助「そうだと思うよ」