12話
リル「いよいよだね」
耕之助「長かった。色々あったけど、どれもいい思い出だね」
リル「どんな街とかがあるんだろうね」
耕之助「行ってみればわかるよ」
ツルハシを思いっきり振るう。
階段が通じる。
耕之助「やっと穴から出れるね」
リル「お家どうするの?」
耕之助「大丈夫。いつでも戻ってこれるさ」
土を操作し、階段を見えないようにする。
耕之助「行こう」
リルの手を引く。
―
耕之助「リルの村はどこにあるかわかる?」
リル「クンクン」
耕之助「匂いでわかる?」
リル「ダメ。この辺りに特別な匂いは感じない」
耕之助「そっか。それじゃ色々なところに行ってみようか」
リル「うん!」
―
耕之助「リルどう?」木の登っているリルに声をかける。
リル「向こう側に何かが見える!」
耕之助「東かな」
リル「行ってみよ?」
耕之助「その前に腹拵えしようか」
リル「今日はお肉の日―!」
耕之助「塩漬けにした肉を炙って…」
リル「何か探してくる!」
耕之助「あんまり遠くに行かないようにねー!」
リル「分かってるー!」
耕之助「外に出てもう三日。何も見当たらなかったけど、やっと何かが見つかったみたいだ…」
―
リル「おいしー!」
耕之助「リルが採って来てくれた果実も美味しい」
リル「でしょー!」