表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/87

11秒の狙撃

◇◇◇◇◇

アリステル視点


「くくく…来やがったな」

俺の頭上を旋回する白いワイバーン。


しかも魔力を使ったモールス信号で呼び出すとは味な真似をしやがる。


アマチアス帝国はなかなか革新的な国のようだ。

滅ぼすのは少々勿体なく感じる。


「アリステル!ネスティを離しなさい!!」

俺は無言でファランクスをぶっ放す!


[射撃無効]

見事に全弾回避する白いワイバーン騎士。


「やるなぁ…」

敵ながら素直に感心する。

益々欲しくなる…


「おい!抵抗を止めろ!さもなくばこの女を殺す!」

俺はネスティの首に竜殺しを突きつける。


「ヒ、姫!た、助けて…」

命乞いをするネスティ。


ゴワァァァァ!!

躊躇なく俺とネスティに向かってファイアーブレスを吐きかける白いワイバーン。


ネスティを抱え、炎の洗礼を躱す。

「敵に渡すぐらいなら殺します。ネスティ覚悟を決めなさい!!」


「そ、そんな!?」

動揺するネスティ。


良い!

仲間を簡単に見捨るこの魂胆。実に素晴らしい!!

俺は、この姫と呼ばれたワイバーン騎士に価値を見出した。


「ネレイ!射殺命令中止!ワイバーンを気絶させるように姫様に伝えろ!」


この女は手篭めにして手駒にする!!


◇◇◇◇◇

王国第三王女アルフレア視点


すぅぅ…はぁぁぁ…


呼吸を止め…フェザータッチの引き金に指をそえる


ガウンッ!!

火を噴くTAC-50。

その凄まじい反動で伏せ撃ちした私の身体が10センチほど後ろにずれ下がる!!


ネレイさんの防御魔法がなければ!この反動で肩を壊していただろう。


11秒後。

「……外れ!左にずれました!」

双眼鏡を覗き、確認してくれるレイチェル。

私は今、4000メートル先の岩を狙って試し撃ちをしている。


弾道のズレを身体に覚えこませるためだ。



弾道のズレを修正し再度引き金を引く

ガウンッ!!

ズズズッ!


発射から着弾まで11秒もかかる超ロングレンジの狙撃。


「………命中!」

スコープ越しに砕け散る岩を確認し、止めていた熱い吐息を吐く


狙撃の緊張感と狙ったポイントに命中した時のエクスタシーに私の股間が熱く湿り始める。


「す、凄い…」

ネレイさんの賞賛。


いつのまにか口元から涎が流れていた。

レイチェルとネレイさんの目がなければ、私は疼く股間に指を伸ばし、独り鎮めていただろう。


でも、まだ我慢だ…先にやらなければならない事がある。


「準備は出来ました。狙撃指定地点に移動しましょう」

疼く股間に耐えながらワイバーン狙撃に向かう。



◇◇◇◇◇

程なくして狙撃指定地点に到着

レイチェルにラン◯ルのルーフにTAC-50を設置してもらう。



「レイチェル、ネレイさん。身体強化魔法お願い」

「は!」

「はい」

呪文を詠唱するレイチェルとネレイさん


筋肉が熱くなる。

11キロのTAC-50が羽根のように軽くなる。

視力も同時に跳ね上がる。


「ふふ…ふふふ…」

ワイバーンの頭とその背の女騎士の顔どちらを吹き飛ばそう…


難易度的にはワイバーンの方が標的面積は広い。

でも、ここは女騎士の頭を吹き飛ばした方がもっと気持ちいいに違いない!


…ううん、やっぱりワイバーンの頭を吹き飛ばそう。

そしてワイバーンを失い、無力に落下する女騎士の絶望に満ちた表情を見た方がもっと快感を得られるだろう。


そして地面に激突する瞬間に頭を吹き飛ばそう!

想像するだけで私の股間から牝の臭いが立ち昇ってくる。


私は射撃体勢に入る。

はぁ...はぁ...はぁ...逝く…逝きそう…

早く…撃たせて(逝かせて)


逝く寸前の私の脳裏に11秒先のワイバーンの位置が浮かぶ。

銃弾の弾道ラインが眼に映る。


その二つを重ね合わす…

「イ、逝く…」


TAC-50の引き金に指を添え…

「アルフレア様!射撃中止!!」

「あう!?」

突然、ストップをかけるネレイさん。


「先生より、射殺せず撃ち落とせとの事です」

「そ、そんな!!」

蛇の生殺し!?


逝き場を失った私の情熱が身体の中で暴れる!!


「せ、先生!姫様がご立腹です!!!」

逝けずに悶え苦しむ私の姿に動揺するネレイさん。


「ひ、姫!?」

隣でワイバーンを観測していたレイチェルも驚いている。


「ひ、姫?先生が上手くワイバーンを気絶させたらその銃をプレゼントすると言ってますが?」


「もう一丁、私の欲しい銃をプレゼントしてくださいまし!!」


「了解、その銃と姫の欲しい銃をプレゼントするそうです」


「約束ですよ!!」

私はワイバーンの後頭部スレスレを狙う。

このTAC-50の重い銃弾が音速に近い速度で頭のそばを掠ればその衝撃波だけで気絶させる事ができる。


ガウンッ!!

「あう!!」

撃った反動で股間がピークを迎えた。


11秒後…ワイバーンは失速した。

いいねありがとうございます^_^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ