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帝国観光

近衛騎士の鎧欲しさに帝国に向かうアリス。

◇◇◇◇◇

アリステル視点


「アリステル様、そろそろ帝国の領内に入ります」

レイチェルのその言葉で俺はスリープモードから復帰する。


どうやら国境を超えたようだ。

盗賊の襲撃も何もなく退屈で寝てしまったらしい。


「アリスさま、このままラン○ルで進みますか?」

うーーん、このままラン○ルで行ってトラブルを起こすのもの楽しそうだが…普通に帝国内を観光したい気もする。


「歩こうか」


ラン○ルから降り、帝国に続く街道をテクテク進む。

ドライブも楽しいが歩くのものピクニック気分で楽しい。



「えい…」

徒歩に切り替えたせいか道中、魔獣の襲撃を受ける。

襲ってくるハウンドドッグに無詠唱魔法で次々と放ち、撃退するネレイ。


「私にも獲物を回してください!!」

バキュン!!バキュン!!

P9で仕留めるアルフレア姫。


ハンティングを楽しみつつ小一時間ほど進むと、ようやく帝国領内の高さ10メートルの石垣で作られた城壁に囲まれた砦の街に到着した。


「今回は荒事なしだ。普通の冒険者を装って行くぞ」

「そうして貰えると助かります」


強大な帝国と事を構えるのはランバード王国としても避けたいのだろう。


ホッと溜息をつく姫。


どうやら姫は俺の事をバーサーカーと勘違いしているようだ。



◇◇◇◇◇

帝国国境警備隊隊長コモーノ視点。


「隊長!!襲撃です!!!」

執務室で書類仕事をしていると、慌ただしく部下が飛び込んできた。


「カラバの奴らか?」

「いえ、女五人の冒険者らしいのですが…」


どもる部下。

「どうした?女の冒険者ぐらいなら取り押さえられるだろう?」


「それが…かなりの手練れで守備隊全員で奮戦しておりますが、城門を突破されるのは時間の問題かと…」


「守備隊100人でたった五人相手に何を手間取っている!?」


俺は壁に掛けてあるバスタードソードと盾を取り、城門に駆け出す!



「な!?」

5分で城門に辿り着く。

俺がそこで見たものは…路上に倒れ伏す我が部下…守備隊100人の姿と、仁王立ちで城門の真ん中に立つ幼い少女の姿だった。




◇◇◇◇◇

ランドール王国王女アルフレア視点

少し時間は戻る。


「旅の冒険者だ。入国を認めて貰いたい…」

帝国の国境城門に到着した私達は、最年長であるレイチェルを先頭に帝国の検問所に行く。


「ふん、女パーティか」

五人の憲兵が私たちを囲む。


私を見るレイチェル。

それに対して私は頷く。


「これを…」

腰袋から5金貨(日本円にして5万円)を渡す。


普通ならこれで通過できるはずだった。

だが、私たちが女だけのパーティだったのが不味かった。


「身体検査をする!」

さらに憲兵が五人で、

私たちも五人だったのがさらに事態を悪化させた。


「うひょ!当たり!!」

レイチェルのフードを剥ぎ取った憲兵の1人が声を上げる。


「根暗そうな女だが…まぁ悪くなさそうだ…」

ネレイさんのフードを剥ぎ取った憲兵の感想。


「おーー!!ロリ金髪悪くない!!」

私のフードを剥ぎ取った憲兵。


「うーーん、まぁまぁ!?」

ドロシーさんのフードを剥ぎ取った憲兵のセリフ。



そして、最後にアリス様のフードを剥ぎ取った憲兵…

お願い…可愛いとか言ってあげて…と私は祈る。


アリス様は寝ている時は本物の美少女だ!

同性の私が見ても、時々その愛らしい唇を奪いたくなるほどだ。


でも…起きている時は…その…人相が…悪い…。

時々、本当に同一人物なのか疑わしくなるほど大胆不敵な挑発的な顔をしている。


「……はぁ」

アリス様のフードを剥ぎ取った憲兵は溜息をついた…

そして、そっとアリス様のフードを戻す憲兵。


肩を落とす憲兵の姿を大笑いする他の憲兵達。

「ハズレか!」

ゲラゲラ笑う憲兵達。


「よし、お前は通って良し!」

アリス様を押し出す憲兵。


「他の女どもは詳しく取り調べる!付いて来い!!」


私は蒼ざめた…

ドロシーさんもガクガク震えている。

ネレイさんは素早く私たちに防御魔法をかけた。


アイテムボックスからドラゴン殺しを取り出すアリス様。


あぁ、やっぱりこうなるのですね。




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