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エル子

巨象部隊により壊滅して二の村。

そのあまりな惨状にアリスは報復する。

◇巨象部隊隊長バルク視点


「おおおおお???」

傾く視界!!

ズドーーーン!!


獣人国国王ゲオパルドをエレファントの足で踏みつけたはずが、それが何故がエレファントごと地面に倒れる結果になってしまった。


「ぐっうう…」

地面に投げ出され、背中に激痛が走る!

だが、10メートルの高さからの落馬(落象?)で怪我一つせずに済んだのは僥倖であろう。


痛みに堪え立ち上がる。

「お、俺のエル子は…」

10年近く一緒に訓練をしてきた俺のエレファント、エル子は……無事だ!!


「良かった…」

座り込んだエル子に駆け寄る。


すると、何故か座り込んだエル子の頭をナデナデするバニーガール族の少女がいた。


「そ、そこのバニーガール!どこから沸いた!?」


「あ?」

振り向くバニーガール。

その側にはゲオパルド王もいる。


「バニーガールとは俺の事か?」

「そうだ!!貴様以外誰がいる!!」


エル子の頭を撫でながら考え込む素振りを見せるバニーガール。


「人参やるからとっとと帰れ!!」

エル子の腰のエサ袋から人参を取り出す。


このバニーガールからは得体の知れない何かを感じる…


「なるほど…だから人参だったのか」

何か納得したような表情を見せるバニーガール。


「悪いが俺はバニーガールじゃない…殺し屋だ」


「ぶっ!!」

バニーガールの少女のセリフに思わず吹き出してしまった。


どこの世界にひらひらドレスを着た少女の殺し屋がいる?


俺に笑われたのが気に障ったのか、頬ピクピクと痙攣させるバニーガール。


「まぁいい…さっさと武器を構えろ」


バニーガールのその言葉にビクッと身体が震えた!?

反射的にロングソードを抜き、カイトシールドを構えてしまう俺。


バニーガールはエプロンのポケットから4つの指輪が連結した黄金色に輝くリングを両手の指に装着する。


「セスタス…なのかアレは?」

闘奴が使う打撃武器に似ているが…どちらにしろフルプレートアーマーを着た俺に通用する武器ではない。


ちょいちょい

人差し指で俺を挑発するバニーガール。


「いいだろう…その耳切り落として食わせてやろう!」

俺はその挑発に乗る。


少女のそばにいるゲオパルドの動きに注意しつつ、バニーガールの頭の耳に向かって剣を振る。


キンッ!

折れるロングソード。

バニーガールのセスタスの一撃で簡単に折れた!?


バコッ!!!!

二撃目!

さらにカイトシールドも砕かれた!!!???


「ぐううう!!!」

カイトシールドを持つ腕の骨も砕けている!?


バキッ!!

三撃目

「ガハッ!!」

フルヘルムの上から左頬を殴られ、頬が砕けた!!


か、勝てない!!何故バニーガールがこんなに強いのだ!?


ぶ、部下たちは!?

9頭の象とそれに乗る俺の部下たちは何をしている!?


パオオオン

森の中から姿を現わす9頭のエレファント。


「お、おはへ達!!ほのバヒィー!ほろせ!!」

略 (お、お前たち!!このバニー!殺せ!!)


だが、エレファントの背には誰も乗っていない。

それどころか、バニーガールの背後に並びはじめる!


「お前の仲間はみんな殺したぜ!」

「ひゃ!?」

「あ、象さんは傷つけてないから安心しろよ」


バニーガールの背後に座り、長い鼻を擦り付けるエレファントたち。


「ほ、ほい!!そのバヒィーハールをほろせ!!」

俺はエレファントに命令するが、言う事を聞かない!?


「はぜ!?」

「クク、コイツらは俺の友達になったのさ」


エル子が長い鼻を少女の胴体に巻きつける。

エル子!!お前だけは俺の味方なんだな!

いいぞ!そのバニーガールを絞め殺せ!!


エル子はその鼻を使い、バニーガールを背に乗せる。


「は?」

信じられない光景だった…

10年…苦楽を共にしてきたエル子が…俺を裏切った…


俺は心の中の支えを失った…


バニーガールが俺のエル子に命令を下す。

「エル子…奴を踏み殺せ!!」


一瞬、動きが止まるエル子。


「む?」

怪訝な表情を見せるバニーガール


パオオオオォ!

俺が最期に見たものはエル子の足の裏だった。





◇◇◇◇

アリス視点


「ゾ、象さんだ!!!」


戦闘の音を聞きつけ駆けつけた俺が見たものは10頭のアフリカ象だった


その大きさに感動する。

いや火竜の方が5倍以上大きかったが…ファンタジー生物すぎて実感が湧かなかった。


それに比べてこのアフリカ象のリアリティ溢れる巨躯…その巨躯が疾走する迫力。


良し無傷で捕獲しよう!!



手近な象さんの背中に飛び乗る。


「死ね!!死ね獣人ども!!!!」

その背に乗った唾を飛ばし獣人を蹂躙する騎士の頭をメリケンサックで叩き潰す。


そのまま象さんの脳に針を刺し、ナノマシンを流し込む。


このナノマシンで象さんの前頭葉を弄って記憶を改竄。俺をご主人様と認識させ、森の中で待機させる。


これを素早く9回、9匹に施した。



パオオオオオン!!

残り1匹。

ありゃヤベー、ゲオパルド王が踏み殺されそうだ。


フルブーストで、その象の足元に潜り込む!!


「ア、アリステル殿!?」

ズシシシシン!!


「な、な、な…」

片手で象のスタンピングを止めた俺の姿に目を剥く王。


グラリッ!

スドーーーン!!

あ、ヤベッ!象さん転んじゃったよ!


象さんの頭を撫でながら。怪我の治療とロボトミー化を進める。


「そ、そこのバニーガール!どこから沸いた!?」

一際目立つ全身鎧を着た男がいた。


バニーガールとは俺の事か?

「人参やるからとっとと帰れ!!」


また人参…

[頭部のうさ耳型レーダーの形状を見てバニーガールと誤認している確率99%]


なるほど!!

たしかに俺の頭の上には、うさ耳型レーダーが装備されている。


なるほどなるほど…。だからバニーガールの好物である人参をあれほど勧められていた訳か!!


とは言え、この世界最高の殺人マシーンであるアリステル・レステルをあんな頭の軽そうなバニーガールに誤認されるのは堪らない!!


俺は殺し屋だと説明したら…あの野郎、笑いやがった!


ならば実力で分からせてやろう。

俺はメリケンサックを両手に嵌める。


………相手にならん。

軽く殴っただけで、瀕死になる騎士。


「がぁぁぁぁ…」

頬を殴られ吹っ飛ぶ騎士。

仲間の象騎士達を探しているようだ、


ならば…さらに絶望を与えてやろう…

俺は森に待機させた象達を呼び寄せる。


騎士は、その象達を見て仲間が現れたと思ったのだろう。

だが、この象はすでに俺に支配下にある。


そうとも知らずに、俺に象をけしかける騎士。

そう言えばこの象をエル子と呼んでいたな。

随分可愛らしい名前だ。


俺はエル子の脳を操作し、その長い鼻を使い背中に乗る。


鼻を使い俺をその背に乗せるエル子の姿を見て絶望した顔を見せる騎士。


せめてものの慈悲だ。

お前のエル子で殺してやろう。


「エル子…奴を踏み殺せ!!」

奴が、二の村の獣人達にした事に比べたら甘い殺し方だがいいだろう。


「む?」

象が一瞬、俺の命令に抵抗した!


再度、実行命令をエル子のナノマシンに流す。


パオオオオオ!!

グチャ


悲しみの声を上げながらエル子は俺の命令を実行した。

お、エル子のつぶらな瞳から涙が流れてる!?

動物でも人の死に涙を流せるんだな…知らなかったw


とりあえず、惚けているゲオパルド王をエル子の背に乗せ、生き延びた獣人の兵士達と一緒にネレイ達のいるニノ村に戻る事にした。

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