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アリス、魔法を覚える

道中、助けたネレイと旅をするアリス

「ねぇ、なんか魔法見せてよ」

次の日の朝、不味い朝食を齧りながらネレイにおねだりする。


「そうですねぇ…私の専門は錬金術なので魔法は得意ではないのですが…ファイアー」


ネレイの手の平の上に小さな炎が出る。

一体どんな原理で発火してるんだ?


(アイ、彼女の中で何か変化はあったか?)

[アイとは私の事ですか?]

(サポートAIと呼ぶより良いだろ?)

[了承。彼女の中で未知のエネルギーを感知しました。]


「他には?」

ネレイに次の魔法を頼む。


「あとは…ファイアーボール!!」

岩に向かってネレイの手の平から野球ボールサイズの火の玉が発射される!!


「スゲぇ!!」

[未知のエネルギーを解析します]


「そして、私たち錬金術士はこのファイアーボールに触媒を加えて…」

腰にぶら下げた皮袋から砂つぶを取り出す。


「ファイアーバレット!!」

無数のゴルフボールサイズの火の玉が飛び出す!


「おおお!科学変化か!!」

[この触媒も解析します]


「アリス様は魔法を使えないのですか?」

「あぁ、俺の国に魔法はない」

「え!?」

驚くネレイ


「そのかわり科学がある」

「か、科学?」

「大雑把に言う…何かをすると何かが起こる。この何かをすると何が起こる仕組みを見つけてそれを利用する事だ」


「わ、私にも科学を教えて頂けないでしょうか?」


うーん俺には強者を求めて旅をすると言う目的がある

家庭教師をするヒマはない。


「悪いが俺は旅を続けなければならない」

「なら、私も一緒に行きます!!…あ、もちろん迷惑でなければですけど…」


そう言う事なら、彼女に科学のイロハを教えて俺の助手にするのも悪くない。


「そのかわり魔法と錬金術教えてくれよ」

もしかすると彼女の錬金術でアリステルの更なるバージョンアップができるかも知れないしな。


「あ、ありがとうございます!!先生!!!」



◇◇◇◇

ネレイを生徒にした俺は、王都を目指し街道をテクテク歩く。


「じょ、蒸気エンジン…す、素敵です」

道中、気圧や自然界の法則をレクチャーする。

それらを利用した内燃機関に興味を持つネレイ。


俺の言葉を一言も漏らさないようにネレイは羊皮紙に書き綴っている。

そのため移動速度が遅くなっている。


「ま、話はここまで」

[アリス、前方1500メートル、速度40キロで大型犬サイズの生命体が6体接近中です]


俺はドラゴン殺しを構える。


「でかい犬が6匹来るよ」

「え!?」

「ファイアーバレットで倒してみて」

魔法の威力をこの目で見たい


「せ、先生…私、犬みたいに動きが速く小さいものには当てるのが苦手で…」


「オーケー」

なら仕方がない


[ハウンドウルフを光学で確認。ロックオンしました。脅威レベル0]


向かってくるハウンドウルフの群れに飛び込む。

そしてすれ違いざまに5頭のハウンドウルフの首に向かってドラゴン殺しを一閃する。

首チョンパ×5


二閃目で残った一頭の脚を全て切り落とす。

キャイン!!キャイン!!

ダルマにされたハウンドウルフが地面を転げ回る。


「こいつに撃ってみて」

俺は尻尾を掴み、ダルマになったウルフをネレイの元に引きずってくる。


魔法による殺傷力と生命体に対する影響を観測してみたい。


「ひっ…ひい…ご、ごめんなさい」

ネレイは危険生物とは言え、無抵抗なモノを殺す事に罪悪感を感じているようだ


俺はビッ!と親指を下に向け殺れと命じる。

「ごめんなさい!!ファイアーバレット!!」


グチャグチャグチャ!!

全弾命中。

肉塊に変わるハウンドウルフ。


[観測完了…未知のエネルギーの解析完了しました]

(お、アイ、なかなかやるな!)


頭の中にインストールされる解析結果。


「なるほど、こうか!?」

すぅぅぅぅぅ…

大気中の魔素(マソ)を肺に取り込んで、血液に送り込む。そして、それを手のひらに集める感じでぇぇ


「ファイアーバレット!!」

ブゥドドドドドドド!!

俺の手のひらから連射されるファイアーボール。


腰を抜かすネレイ。

俺も驚く!


発射速度 毎分3900発

手元初速 1067m/s

有効射程 1220m


あまりの連射速度で弾丸が火炎放射器から吐き出される炎のように見える。それも1000メートル先まで届く炎だ。


くくく…遠距離攻撃も身に付けさらに強くなったぜ!

「も、もう…私の教えられる魔法…ない…」

呆然とするネレイであった。

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