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woman  作者: しは かた
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第七話

続きです。

長めですが、よろしくお願いします。

 


 あれから布団にくるまって、私は暫く幸について考えていた筈なのにいつの間にか色々と妄想していた。

 妄想している時は楽しくてもあとで思い出したら恥ずかしくなって身悶えしてしまうような、ハグをするとかされるとか、それこそまぁ色々と。

 けれどそこは、私ももう乙女とは言えないし、三十になる健全な大人の女性だし、何より熱に浮かされていたのだから仕方なかったのだということにしておく。


「あーあーあー。私の記憶なんて消えてなくなってしまえっ。ごほごほっ」




 ひと通りの後悔を終えた夜七時過ぎ、私は何かお腹に入れて薬を飲もうとベッドから起き上がった。立ち上がると少しふわふわしてふらつくけれど、体調はまあまあ良くなっているような気がする。

 私はやはり処方薬って凄いんだなと感心ながらキッチンに向かい、冷蔵庫から残しておいたプリンの半分を取り出してそれをじっと見る。


「…やめておこうかな」


 私は何となく、そのプリンは諦めてお粥をチンして食べることにした。



「あ。美味い」


 まともな食事とは言えないけれど、口に入れると温かいお粥が私の体に染みていくのが分かる。私のお腹もギュゥとかキュゥゥとか鳴っていてご飯が来たぞと喜んでいる。お粥の優しい味わいに私はなんだかほっとして、ありがたいなと思いながらそれを黙々と食べ進め、あっという間に完食してしまった。


「足りない」


 なので私はもうひとパック食べることにした。腐るほど買い込んだし食欲があるのはいいことだから何の問題もない。食べ過ぎだなんて絶対に思わない。ここでコンビニスイーツに手を出さない私を褒めてほしいくらいだから。




「美味かった。ごちそうさま」


 それから夜の分の薬を飲み、再びベッドに入って今度はちゃんと大人しく布団にくるまっていた。


 うつらとしつつ暫く大人しくしていると幸からメッセージがやって来た。

 私はふと、幸で妄想したことを思い出してひとりあわわと赤面しながら、大丈夫、今はちゃんと大人しく寝ているからとメッセージを返しそうになって慌てて、今はちゃんとのところを削除してから返信した。


「危なかった」


 そして残念なことに、幸は私に気を遣って、私は大人しく寝ていると伝えた手前それ以上何か送るわけにもいかず、メッセージのやり取りはそこで終わってしまった。


「もう寝る。おやすみ」


 午後九時。昼間見た夢や、幸のことをいっぱい考えていたから頭が冴えて眠れないかなと思っていたけれど、薬の影響もあり、弱っている体は睡眠をとりたがっていたようで、着替えるために二度起きたあとも私はちゃんと眠ることができた。もう夢は見なかった。





「きぃー、ぎーっ」


 そして朝が来た。

 私の朝はちゅんちゅんではなくて、きぃーとか、かぁかぁとかそんな鳴き声が聴こえてくる。よく分からないけれど、この辺にいる鳥はひよどりとカラスばかりらしいのだ。


「ごほっ」


 時刻はいつもと同じ六時四十分。目覚まし時計を鳴らすことすら必要のない完全に習慣づいてしまっている目覚めにふと悲しくなってしまう。エアコンまでもがタイマーの時間通りに動き出している。お前も偉いねなんてつい思ってしまった。


「トイレにいかなきゃ」


 これも習慣。昨日から寝過ぎて頭がふわふわしているし部屋はまだ寒いから布団を出たくなかったけれど背に腹は変えられない。この歳で粗相をするわけにはいかない。


「うーん」


 そして私はいいことを思いつく。私はトイレに行ってからお粥を食べて、そのあとコンビニで買ったスイーツの内のひとつ、シュークリームを食べてから薬を飲むことにしたのだ。

 この条件なら暖かい布団から出てもいいだろう。何度でも言わせてもらうけれど、食欲があるのは凄くいいことだから。


 もちろん私は普段からこんな食生活をしているわけではないし体重管理もちゃんとできている、と思う。

 これは風邪をひいて弱っている私を私が頑張れと元気づけているだけだから。つまり、いま風邪をひいている私にとってシュークリームは寒いけど布団を出るための単なるご褒美。太る太らないはまた別の話なのだ。




「あー、おー」


 まだ痛いけれど喉と声の調子はさほど悪くない。咳もたんが絡むけれど今のところは大丈夫。それほど酷くない。


「ごほっ、んっうんっ、ごほごほっ」


 残念。あまり大丈夫じゃなかったようだ。

 まぁそれはそうだろう。昨日の今日で治るわけなどないのだから油断してはいけない。

 私は処方されたトローチ的なヤツを取って、今日こそは絶対噛まずに舐めきるぞとそれを口に入れた。

 どうでもいい話だけれど、私は舐めている飴をどうしても途中で噛んでしまう人なのだ。



「確かこの辺にしまっておいたはず」


 あった。私はトローチ的なヤツを噛まないように舌で転がしながら、既に厚着をしているその上にいま取り出したもこもこして暖かい部屋着を羽織った。


 パキっ。


 あっ、噛んじゃったじゃん。


「くっ」





「ピピピッ」


 それにしても咳っていうのは我慢しようとすると何故かどんどん出てくるような気がする。まるで笑いのスイッチのよう。人間不思議不思議だね、なんてことを考えながら計っていた体温を確認すると三十六度八分だった。

 なんとも中途半端な気がするけれど、ありがたいことに昨日の朝とか夜に比べると体がかなり楽になっているのが分かる。


「よかった」


 私はほっとした。けれど、こうなると社会人として身に付いてしまった悲しい性が頭をもたげてきてしまう。

 やはりどうしても気になってしまうアレ。



 そう。仕事。


「うーん。どうしようか」


 今は七時二十分。

 特段急ぎの仕事がある訳でもないし無理をして風邪を変に拗らせるのも嫌だしなぁと、出社しようか休んでしまおうかと悩んでいるとメッセージがやって来た。画面を見ると部長からだった。


「おっ」


 この時点で私の休みは決まったようなものだった。ウチの社はブラックではないし、風邪をひいて熱まである人間に態々出て来いとか言う部長ではないからだ。私はスマホを手に取ってアプリを開く。


「やっぱりね」


 私の予想通り、無理はするな。屋敷に仕事上問題がなければ締めも終わっているし今日も休んでおけばいいという内容だった。


 それならお言葉に甘えて大人しく休んでおくことにしよう。私は部長の(げん)に従うことにした。

 そして私は一日中ベッドで寝て過ごすことに決めた。食べる物は買い込んだお粥とかお粥とかお粥とかコンビニスイーツとかがいっぱいあるから心配ない、というか寧ろ食べ切れないかも知れない。頑張らねば。

 それに、早く治して幸に会うのだからぶり返したり拗らせては元も子もない。本当に油断は禁物なのだから。


 ああそうだ。幸にメッセージを送らないと。昨夜メッセージをくれたときも凄く心配してくれていたから。


「ごほ、ごほっ」





 そして昼が来た。

 午前中に取引先から二、三件の連絡を受けたあと、お昼にお粥を食べて薬を飲んだ。


「たいくつ」


 私はうつらうつらとしながらも、目を覚ましては浅い眠りに入ってまた目が覚めるということを繰り返していた。

 こうなると今は体調も悪くない気がしているし、いっそ起き出してしまいたくなるけれど、早く幸の顔を見るためだからと我慢してころころと寝返りを打って過ごしているうちにようやく睡魔が私の元にやって来てくれた。






 そして夜が来た、と言うにはまだちょっと早い時間、日暮れが来たら幸も来た。


「直帰にしたんだ」


「そうよ。わかるんだ。さすが夏織、お見通し」


「いや、時間が時間だからね」


「あー、それもそうか」


 幸はなんだか悔しそうにしている。



 日も暮れた午後六時前、再び目が冴えてしまった私が退屈のあまりに、また妄想でもして幸といちゃいちゃしちゃおうかなとか考えていると、大丈夫?良ければ今から様子を見に行くからねと幸からメッセージが来た。


「ふふふ」


 それを読み返していると私の顔がどんどん綻んでいくのが分かる。

 けれど私はこの浮かれそうになる気持ちをどうにか抑えて、我儘だの何だのと言われている私にしては珍しく、断腸の思いでお断りのメッセージを送ることにした。

 本当は凄く会いたいし幸の顔を見たかったけれど、幸に風邪を移すわけにはいかないのだ。だから私は、風邪を移しちゃうから来ないでねと泣く泣くメッセージを送った。


「あーあ、残念」


 でもまぁ、幸がこうして心配してくれるだけでも凄く嬉しいことだから。そう思って少しにやつきながら幸からのメッセージを眺めているとドアホンが鳴った。

 私はドアホンの方へさっと顔を向けて、なぜか聞き耳をたてて様子を窺うかように、ほんの少しの間だけ動きを止めてしまった。


「…まさか、の?」


 幸だ。私は絶対に幸だと思いながらスマホを置いてベッドからがばっと起き上がり、ドアホンの画面を覗き込んでみる。


「やっぱり、っていうかはやくない?」


 幸からのメッセージに私が返信しておよそ三分後、画面いっぱいに映っているのは肩で息をしながら、来ちゃったえへへと笑っている両手にたくさんの荷物を抱えた幸だった。


「もうっ」


 私は凄く嬉しいくせに、風邪を移しちゃうから来ないでねとメッセージを送っておいた筈なのになんで来るのよもうなんて呟きながらも慌てて玄関まで行って扉を開けた。



「具合どう?」


 扉が開き切る前にその隙間からぬっと顔を出した幸は、開口一番心配そうな顔をしてそう訊ねてくれた。文句をぶつぶつ呟いた筈の私は嬉しくなって顔がにやけてしまった。


「薬のお陰で大分良くなった。ていうか幸、風邪移しちゃうから来ないでねって送ったでしょ?」


「…てないよ?」


 幸は、あっ、みたいな顔をしてごにょごにょとそんなことを言う。目線を逸らして口笛でも吹きそうな感じのヤツだ。

 私はその顔を見ながら、ああ、そういうことなのかなと思い至る。

 本当に幸らしいことだ。幸はたぶん、来てないよじゃなくて見てないよと言いたかったのだと思う。


 そのすっとぼけた感じの幸に、私はきっぱりと風邪が移っちゃうから帰ってと言うべきだと思うけれど、こうして幸を目の前にしてしまうとどうしてもそれを言えない、言いたくないと思う私がいることも分かっていた。

 帰ってなんて言いたくない。だって私は凄く幸に会いたかったんだから。私は今この瞬間にも、普段からちょっとはあると豪語している幸の胸に飛び込みたくなる衝動を必死に堪えているんだから。いざとなったらそのまましがみ付いていれば幸は帰れなくなるだろうなと思うくらい幸を帰したくないんだから。



 結局、甘ったれな私は幸をウチの中に招き入れることにした。


「まぁいいか。じゃあ上がって」


「うん」


 右側にこじんまりしたキッチンがあって、反対側にお風呂とトイレが独立してある短かめの廊下を歩いてリビングと寝室を兼ねている部屋の扉を開けながら、私は今さっき思い至ったことを嬉しくてにやけている顔を見られないよう振り返らずに半ば本気で訊いてみようとしたところ、幸が後ろで、あ、来てたなんて言っていて、私は思わず振り返ってしまった。


「幸。買い物してからそのまま走ってきたんでしょ」


「そうよ。わかるんだ」


「当たり前でしょそんなの。で、私のメッセージに気付けなかったと」


「それもわかるんだ」


「いや、普通に分かるでしょ。それに幸だし」


「そっかそっか」


 幸はスマホ片手に満足そうに笑った。私は駅から続く商店街の端からウチまではそれほど距離はないにしても、大層な荷物を持ってウチまで走って来るとかやはり幸は只者じゃないなと呆れながらも、会いたかった幸が今ここに居ることで私の頬がまた緩んでしまうのを感じていた。



「それにしてもすごい格好」


「う、うるさいな。風邪引いてるんだらかしょうがないでしょ。ていっ」


「痛っ。あはは」


 幸に軽くひと蹴り入れたあと、私は慌てて髪を手櫛ですいたり意味なくスウェットをはたいたりしてしまう。化粧をしていないやつれた顔を見られるのも急に凄く恥ずかしくなってきて、私はさっと手で顔を隠した。


「見るな」


 その指の隙間から見える幸は、私に蹴られたところを摩りながらしてやったりと笑っている。


「なんで?初めて見たけど夏織はすっぴんでも凄くかわいいんだねー」


「う、うるさいっ」


 文句と同時に鋭く放った筈の私の蹴りを、両手に荷物を抱えて動きづらい筈の幸はひょいっとそれを避けてみせた。


「なっ、避けるな」


「まだまだ甘いね」


「くそう」


「あはは」


 傍で幸が笑っている。それだけで凄く嬉しくなる。そして私は、やはり幸がいいと心からそう思っている。





「夏織は大人しく寝てて。先ずは荷物を出さないと」


「うん」


 部屋に入るとさっそく荷物を開け始めた幸が袋から色々と取り出している。

 寝ててと言われる前にさっさとベッドに入っていた私は布団から顔だけ出して幸がすることを眺めている。



「は?」


 卵とかネギとか鶏肉とかチンするご飯とかみかんとか苺とか、食材が出てくるのは分かる。幸はそれで何か作るつもりなんだろうし、みかんと苺は食後のデザートにするんだろう。だから分かる。


 けれど食材の他に、次々出てくるなぜかお泊まりセットのように見える歯磨き一式と普段使いの化粧品一式。そしてなぜか寝間着のように思えるスウェット上下となぜか家で着るような薄手のダウンジャケット。そしてなぜか明日のための着替えとしか思えないシャツとハイウエストなパンツ。そして黒を基調としつつも可愛らしい感じもするどこをどう見ても明らかに替えの下……インナー類。


 つまりこれは…


「夏織」


「え?ああ、ハサミならそこの棚のカゴにあるよ。その白いの」


「ん、あった。ありがとう」


 その全てを出し終えると、今度はひとつひとつの値札を切り取ってそれを順に丁寧に並べていくとても満足そうな幸はふんふんふふんと歌っている。

 とても楽しそうで私も何よりです。が、もしこのあとの展開が私の想像通りなら、せっかく下がった私の熱がまた上がってしまいそうなんですけど。



「よし、と。じゃあ今からお粥を作ってみるからちょと待っててね」


「ごほごほっ?」


 そして並べた物の中にあった真新しいエプロンを身に着けて、髪を纏めながら私は気合い充分ですと私に微笑んでみせる幸。まるで料理なら私に任せておけと言わんばかりのオーラを発して……いるかどうかは私にはそんなモノは見えないから分からないけどそんな感じがする。


 私は次々と荷物を出していく幸を眺めているうちに、この際色々と気になることは全て放り出してただただ幸に甘えることにしようと決めていた。

 だから、分かったありがとうと言おうとしたけれど、人に食べさようとしているものを作ってみるとか意味がよく分からない。幸は何を言っているのだろう。


「幸。お粥作ったことないの?」


「ないよ。でも大丈夫。ご飯をお湯で煮るだけだから私にもできる。全然余裕。楽勝」


 私に向けて親指を立てている幸の顔は自信しかないと力強く語っている。私は嫌な予感しかないと布団から手を出して幸に向かって親指を下にして見せたくなったけれど幸がなんか可愛いからそれはしないでおく。


「幸って料理できたっけ?」


「普段はしないかな」


「だよね。じゃあ普段しないならいつするの?」


「うーん。今?」


 そんなことを言って、しゃがんで並べた荷物を漁り出した幸。私はそれを眺めながらどうにかして幸を止めるために誘導してみることにした。


 幸が失敗してもべつにいいかなとは思うけれど、取っておいても仕方ないお粥のパックがまだまだ残っている。最初(はな)からそれを食べれば済むのだから幸がわざわざ失敗する必要はない。

 焦げ付いた鍋を洗うとか美味しくない物を美味しいよとか言って食べるとか捨てるとか、私はそういうことはあまり好きじゃないのだ。


「幸。お粥ならいっぱいあるから。それを食べればいいから。幸がわざわざ失敗することないよ」


 あ、ちょっとストレート過ぎたかなとは思ったけれどオブラートに包んだところで伝わらなくては意味がないの。

 ただね、それを聞いた幸の様子を見てしまうとせめてもう少し可愛く言えばよかったかなとは思う。


「なななっ」


 そんな声とともにずーんと頭の上に何かを乗っけている幸。

 その幸が手にしているお玉や鍋は私のウチの物ではない荷物から出てきた物だ。幸ったらそんな無駄な物まで買ってきたのかと思うと私の胸がほんの少しだけ痛んでしまう。


「はぁ」


 私は幸に気付かれないようにこっそりと息を吐き、私の中で今のテイクをなかったことにしてもう一度、今度は可愛らしく優しく声を掛けることにした。


「幸、あのね、お粥ならね、パックのやつが腐る程あるの。だからね、幸がわざわざ失敗する必要なんて全然ないんだからね」


 か ん ぺ き。


 だって幸は今、私の渾身の可愛らしくも優しいもの言いで感動のあまりふるふると震えているから。俯いているから幸がどんな顔をしているのかは分からないけれど幸に恋する私には分かる。幸は今、私の可愛さにやられてしまっているのだ。

 それは当然のこと。なぜなら私が生まれながらに持っているこのゆるふわ本来の破壊力は、今のように正しく使えば、ざっとこんなものよおとといいらっしゃい、というくらい凄いのだから。


「ねぇ幸」


 私の呼びかけに呆然とした顔を上げた幸は私の想像とはかけ離れた顔をしていたけれど私は気にせず駄目を押すことにした。


 私は両手で布団を鼻まで引き上げて、上目遣いっぽくして幸を見る。そこにゆるふわ本来の持つ破壊力と幸への熱い想いを少々を加えてみる。ぱちぱちと瞬きを多めにすることも忘れない。これで幸には私がさぞかし恋する乙女に見えていることだろう。それは事実そうなんだけれど。


「幸、あのね」


 私の思った通り、幸の呆然とした顔は消え去って、いま幸はほんのり赤くした顔でまじまじと私を見つめている。

 そして私は最後の台詞を言うために鼻まで上げた布団から顔を出した。


「パックのお粥、ふたりで食べたいな。ねぇお願い幸、それじゃダメ?かな?」


 当然、かな?のところでこてんと首を傾げておくのも忘れていない。

 まぁ、私は寝ているから、実際のところ幸にどう見えているのか分からないけれどたぶんいける。







「ぐはっ」


 さらに顔を赤くした幸が私を暫くじっと見つめたままという間があったものの、ダメじゃないよと言いながら幸は蹲った。


 やった。私は幸に勝ったのだ。




ふと思ったのですが、多分を平仮名で書くとなんかかわいいですね。たぶん。

ほらね。


読んでくれてありがとうございます。

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