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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
89/555

狂気の義手を待ー…

次の話からティルクス視線に戻ります。

「夜になっちまったな」

「そうね、あの四人テントに入ったきり出てこなかったわね」

「痺れるーー!とか聞こえたけど」

「何か変なの食べてたのかしら?」

「それにしても籠る気満々なのかしらね?」

「卑怯なのです!向こうも一度は精神的に怖い思いして欲しいのです!」

「私たちを見て全力疾走でにげたもの…何か向こうも思うところあるのかしら?」

「何か申し訳なさそうにしてたものね」

「でも…普段すまし顔のトウリの「あっやべっ」て表情面白かったわ」

「ラカンもいつもと違うネムリア見て泣きそうな表情してたわ」

「あんな表情のラカン始めて…ふふふ」

「パエールは目を丸くしてたわね」

「まさかマナトが潜伏してたなんて」

「どうして助けてくれなかったんだろうな?」

「どうせ面倒くせーってなってたんでしょうマナトの事だから」

「もう変態どもはしばらく再起不能よ」

「コレだけヤればもう文句ないだろ?」


原形を留めなく…モザイクが掛かっていた。


「えぇ、母さんのストーカーって聞いてたけど…変態ペドはこの世から根絶しましょう。

この変態のせいでこの世の全ての男性が嫌いになりそう」

「さすがにそれは極端よ?全ての男性はあれじゃないし…でも今は近付きたくないわ男に」

「少し距離感あるもんね」

「残り4日どう過ごしましょうか?」

「追いかけて追いかけられる感じになるですね」

「明日はどうする?またアイツらのテントに向かうか?」

「食料取りに行くだろうから…そこで襲って拐えば良いと思うです」

「へぇー…考えが甘いですよ」

「トウリ!……テントに籠って居たんじゃないのか?」

「ある程度毒の耐性も付きましたし…ね?」

「おっ何だ…いつものトウリじゃない…」

「目が据わってるわ」

「ひとりでー」

「トウリひとりじゃないわよ…わたしに従いなさい!」

「パエール……?だよな」

「…………」

「!…ラカンも居るわ…でも無口になってる」

「でも何か様子が変ですの!」

「あったあった…サニカ婆さんの植物図鑑…流石だな」

「マナト!さっきから何なのよ!様子が変よこの3人!」

「怒りモードは多少押さえられたみたいだな」

「すこし時間が経てば直るわよ…そこまで身勝手じゃないわ」

「マナトに対してはまだ残ってるけどな」

「そこはサニカ婆さんにも言われたよ…少しだけだけどお前たちをフォローしてたんだけどな?」

「少しだけ…でしょう?変態を遠ざけるとか出来たよね?」

「シオン…そんな怖い顔したら…」

「一発ずつ食らうがいい」


マナトはその場で一発ずつ攻撃を食らった。


「それでトウリたちには一体何が起きてんだ?」

「あの3人組は【反転ハートの果実】を食べたんだよ」

「【反転ハートの果実】って?」

「正反対の人格になるんだってさ」

「えっ」

「まさか…」

「トウリは普段からすまし野郎で何でもこなす優秀で臆病な所もあるよな…の反転は?」

「常にニコニコしててお馬鹿で度胸がある?」

「むしろあの顔はイタズラ好きって感じがするけど…」

「ラカンの性格の反転は無表情で無口で冷静沈着?」

「パエールは…気まぐれな女王様?」

「うわ…カオスだ」

「どうしたら戻せるんだマナト」

「反転ハートの果実のこのピンクの部分を食わせると戻るって」

「…難易度が高いの誰?」

「ラカンかパエールじゃね?」

「トウリは簡単そうだな」

「あれ?3人居なくね?どこ行った?」

「…逃げたです?」

「この深夜の夜の森で鬼ごっこしなきゃいけないの?」

「だろうな」

「本物の鬼役は明後日から行動開始するって言ってたぞ」

「なら今日の内に捕まえて元に戻して備えないと」

「3組に別れて活動するか」

「組分けはどうする」

「トウリはシオンとマナトに頼んだ」

「うん、わかった」

「オイラもなのね…」

「パエールはオレとオーシェとローナな」

「どうしてあたし?」

「私か…」

「ラカンはネムリアとアガーテな」

「おふざけをやらないラカンかー


ドサッドサッドサッ


「えっ…トウリ…ラカン…パエール?なんで血だらけで…」

「こんばんは…僕ちゃんたち…」

「だっ誰だ!」

「……【影守の剣士】の目を掻い潜ってここに来るのはホントに大変だったよ」

「ひっ!その生首!」

「鬼役のオーガさんの首よ!」

「……うけけけ…コイツらも殺せば…復讐になるか?」

「サニカさんたちは!」

「コチラに来れないだろうよ?…村やこの島の上空に時空の穴を開けてやった……うけけけ!」

「うけけけ!じゃないわよ!簡単に死んでたまるものか!」

「良く言ったアガーテちゃん」

「こっこの声は!」


褌一丁で仮面を装着したふたりが立っていた。


「なんでこんなに復活が早いのよ!」

「俺たちは不死身だからだよ!…惚れて良いぞ?」

「惚れるか!」

「お前たち居たのか…予想外だな…」

「ワナス…お前ついにそこまでの姿になったかアホめ」

「お前に言われたくねぇぞぉお…」

「子供たちを襲うとは大人げないぞ!」

「お前たちだって同じことしてたじゃないかぁあ」

「何しにここへ来たワナス」

「そうだったぁあ……お前たちが居ると邪魔だなぁあ!」

「魔神の復活は諦めたのか!」

「魔神よりもっと凄いのを召喚してやるのさぁ!この世界を潰すためにぃい!ガキどもはその生け贄だぁああ!」

「させるか!」

「マッスルパワー!」


あひん!と声を出して共に倒れた。


「意味ねぇー!」

「どうするのよ!変態仮面でも勝てなかったわ!」

「うぅ!こんなの聞いてないですの!」

「待てやガキどもぉお!」


グサッ!ズブズブと何かが刺さる音が響いた。


「ワナス…久しいね」

「くっ…サニカババアぁあ!」

「よくも子供たちと協力者を…!」

「くそがぁあ!」

「魔神より凄いのってなんだい?…この世界に外側の魔神が居座っている限り…他の外側の神と呼ばれるものは召喚出来ないよ?」

「ぐがぁあああああ!ほら吹いたなぁ!あんのクソガキがぁあ!…何がやり直せるだ!何が主人公だぁあ!」

「面倒なのが湧いたみたいだね…」

「くっそがぁあ!やり直す力をぉおお!」

「【一閃転激切り(いっせんてんげきぎり)】…!」

「サニカ婆!」

「何が起きたんだ…私の技を吸いとられた…」

【巻き戻しの歯車を…我に寄越すが良い…弱き魔神を食らい新しくこの世を闇に染めて見せよう…我に名を寄越すが良い!深淵を覗いた者よ!】

「貴様の名は神ラディオル…

「させるか!…切った感覚がない」

「クヒハヘへ…時を戻せよ!時を戻し過去へそしたら俺様の体くれてやるぅうう!!」

【心得たぞ!深淵を覗いたものよ!】


ぐにゃぐにゃと歪み砕ける音が辺り一面に鳴り響いた。


◇◇◇◇


【この世界に干渉する者がまだ居たとは…観測者はそこまで踏み切れないあくまでも世界の流れを観測し書き記す者だから……あの神と呼ばれた者はどの世界にも存在していない…だが過去に執着する者により創られた…】

「この世界は【至竜】が誕生した世界でもあります…狙われる理由にもなりますよ」

【厄介なものだ…なぜ自分の世界で成し遂げない】

「無理なのよ自分勝手で意見を他人に押し付け暴れ追い出されるのよね……この世界の【時の雫】を使いましょう」

【良いのか?】

「少しだけなら向こうの邪魔が出来るでしょう…この時の為…いいえ本来なら魔神を追い出すために溜め込んだ物ですが…彼らなら魔神を世界の力を使わずにどうにか出来るでしょう…それに人間はしぶといですわよ?」

【いつもの娘に戻ったな】

「私はこの為に居るのですよ……白理ちゃんたちに怒られそうね」

【…攻めこんで来そうだな】

「そうね?始まりと終わりを守る者よ」

【だか楽しみでもある…今度は一体どんなことで楽しませてくれるだろうかとな】


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