狂気のお食事会
「……まぶし!」
「もう朝か…」
「目が!」
「…テントも張らずに寝てしまいましたね」
「昨日は思いっきり走りきったからな」
「朝は何……ぴっ!」
「目を合わせてはいけませんよパエール…石のように動けなくなりますよ」
「怖っ!」
大樹の頂上の周辺に魔法を使い浮かぶ例の6人…。
「トウリが淡々とテントの準備を始めてる…」
「立て籠るにしても必要な物を準備しないと始まりませんよ?」
「そうだけど…」
「食料ある?」
「痺れ果物と眠り果物なら沢山有りますよ」
「そう言えば…沢山もいでたな果物」
「そんなのばっかりね…」
「なら…実を調べて毒を抜くか?…それだけの時間はあるしな」
「鑑定スキル持ってないよ?わたしたち」
「学校で習った事を活かすチャンスだ」
マナトは魔法のペンを出して何かの陣を書き出した。
「何の陣だコレ?」
「コレは【毒の調べ】と言う術式だが…」
「……発動しませんが」
「あれぇ?」
「ローナたちがニヤニヤしてる…」
「暇なんだな…魔力切れ起こさないかな…アイツら」
「落ちろって言ってる…この人」
「…この果物食べて耐性つけるのアリでしょうか?」
「えっ…そんなドMプレイするの?」
「だって…暇でしょう?…外に出る勇気ありますか?なら空いた時間を使って食べて痺れて食べて寝てを繰り返せば良いのですよ…有意義な事になると思いますよ?」
「わたしもやる」
「パエール…ならおれもやる!」
「えっまじか…年下組がなんか逞しいんだけど」
「テントの中なら見られないのでテントの中で行いましょう」
ドサドサドサドサドサドサドサドサッ
「どれだけもいだんだよ!」
「コレだけあれば耐性つくわね!」
「パエールの目付きがランランに!」
「好きなだけ持っていってください」
「…………えぇいままよ!」
…皆さんガッツリ持っていきましたね……私も始めましょうか。
「いただきます…もぐ……!…コレは痺れ果物ですね…!…あっ足が!」
「くぴーー…」
……パエールですね
「ぬにゃーあぁああ!…痺れるぅう!…」
この声はラカンです。
「ぐぉーー…くぴー」
「マナトうるさい」
「はっ!…効くなコレ」
「続きを…コレは…意識が…」
ドサッ
「トウリが寝た!」
「んにゃ!痺れる!」
「いただきます!」
「パエールが復活してた!」
「にゃ!…シビレるる…」
「おれも……」
ゴッ
「ラカンの寝かたが面白いな…ぱく…また来た!痺れる!」
「うにゃぁあ…ぱく…痺れるぅ~」
「…寝てましたね」
「起きた~にゃっ…痺れが止まらない…」
「…もぐもぐ……おやすみ…なさい…」
ドサッ
「また眠り果物に当たったな…あっ…オイラもだ」
ドサッ
「…何かカオス空間になってきた…にゃ!…3連続痺れ果物…うにゃあ!コレは刺激が強い!」
「パエールが悶絶してる…おれも同じの食うか…ぱく…ウッヒョ~!効くぅ~!」
「うるさい……何で悶絶してるんだふたりとも」
「トウリはもしかして昏睡状態?…トウリが食べた果物は…コレか」
「痺れながらたべるの?そんなプレイ始めちゃうのか?」
「うるさいマナト」
「くぴー…」
「パエールも寝たか」
「ごくり…昏睡状態になる果物か」
「おはようごさいます」
「うぉ!ゴクン…あっ…」
ドサッ
「ラカンは私が起きた瞬間に寝たのですね」
「今のはトウリがやったんだぞ?」
「まだ日が高いですね」
「あれから食べては寝て痺れてを行ってるが」
「もぐ…もぐ……これ眠くなる系ですね………」
ドサッ
「また寝たか」
◇◇◇
「もぐもぐ…乗り越えると旨いなこれ」
「そうですね…もぐ…止まらなくなりました」
「このピリッとしたの良いわ…もぐもぐ」
「そうだな…もぐもぐ……あっ…これ凄い痺れが来るやつだ」
「眠り果物はあんまりなかったな」
「そうですね…眠り果物は少なかったですね」
「麻痺ばかりだな…もぐもぐ」
「このままだと食料尽きますね…もぐ…」
「…狩りに行くぞ」
「ラカンがヤル気になってるぞ」
「ホントですね…作戦でも立てますか」
「今日の夜動くか?」
「それは止めた方が良いですよ、向こうには夜に強い…もぐもぐ……今日の夜動きましょうか」
「急にどうしたんだ?」
「向こうは朝に強いのが多いですから……今がチャンスかもですね」
「そっかまともに動けるの3人しか居ない…しかも脳筋が多いもんね…ひっひひ」
「ヤるなら深夜だ……うけけけ!」
「決行は…今日の深夜始めますよ…ふふふ」
「ひっ!表情怖っ!…ん?……この紫とピンク色の二色の合わさった果実…こんなのあったか?いつの間に食ったんだ?」
ナイトパーティーの始まりじゃい。