大人げない大人代表VS子供たち…二日目
「所で…シオン」
「なぁに~?」
「その種…て」
「うん、お母さんに持たされた奴だよ~」
「あるんだったら早く出せよシオン!」
「僕はお母さんと違ってまだ種を直ぐに成長させられないからね~時間掛かるんだよ~」
「ならお花の兵隊さんもあるんじゃ…」
「ちょっと待ってね~………あったよ!」
「あったよ!じゃないわ!」
「お花を成長魔法使って育てようか~」
「テントの解体終わりましたよ」
「ご苦労さんトウリ」
「その種は」
「お母さん特製のお花の種だよ~」
「それがあれば女装しなくても良かったんじゃ…」
「トウリが引き付けてくれたお陰でわたしたち助かったんだから!」
「そうですわね…トウリの犠牲のお陰で助かりましたわ」
「………」
「母さん特製の花の種だけど~僕が育てるからそこまで強くないかも~」
「明日も襲撃があるだろうから…試してみるの?」
「そうだね~」
「今日の朝食は果物だな…こんな生活してたら母ちゃんに怒られるな」
「明日はもっと充実させたいものね」
「そうね…残り5日気合い居れますわよ!」
皆で少ない果物を分けあった。
「さて……父ちゃんから借りた望遠鏡使うか」
「…望遠鏡使わなくてもどこで騒ぎが起きてるか目で確認できますよ」
「えっ」
この島で一番高い木の上から全てを見通し二ヶ所から土煙が上がっています。
「さっそくやってんのかアーリィたちは」
「僕たちの方に向かってきてるのが居るよ~」
「…ひっ!」
「……降りるのよす?」
「降りなきゃ食事が出来ないぞ」
「なのよね…」
「やった~!」
「シオンどうかしたの?」
「僕のお花の兵隊さんが育ったんだ~!」
「えーと…こんなにゴツかったっけ?」
花の兵隊は筋肉を見せ付けるようにポージングをしていた。
「それにそこまでデカくないな」
「マメタンクだ…」
「護衛を付けたんだ…今のうちに降りて逃げ道を確保しようぜ」
「そうね」
とても大きな大樹から一人一人降りて行った。
「ふぅ…降りるのって登るより怖いわ…」
「確かにな」
「向こうから甘い匂いがするよ~」
「ホントね…いい匂いね」
「アレだけだと足りないよな」
「そちらの方は土煙立っていませんでしたが…」
「美味しそーな匂い…」
ぞろぞろと甘い匂いにつられて行った。
「この周辺って果物がたくさん実っていたのね」
「わーい!食べ放題だ~!」
「毒があるか確認した方が…」
「大丈夫よ」
「私は色んな種類を収穫して確認しましょうか」
「この種類見たことないよ~…モグモグ……美味し~!」
30分後…
「ごちそうさん…」
「美味しかったわ」
「ふぅ~食べ過ぎちゃったかも」
「美味しかったね~」
「…一通りコレでよし」
「さてと移動開始するか……アレ……動かないぞ…」
「「…ホントだ…」」
「オーシェとパエールがハモってる~」
「何年も掛かったが…ついに引っ掛かったなお子ちゃま達よ」
そこに変態仮面×2が現れましたとさ。
「どう言うことよ!」
「この果物たちは我々で育てた痺れ果物や眠り果物なのだよ!」
「マジかよ」
「慎重なのが居たみたいだな」
「そうですね…食べなくて良かったですよ」
どうすると言いたいですが…動けるのは私だけですか…不利ですね。
「俺たち本気を出そう!行くぞ!マク…マースよ」
「おう!バース」
「これまでこけにしてくれたお礼だガキンチョの男その1!」
「うわぁあああ~!」
「娘を置いて消えるがいい!」
「あとで覚えてろよ!変態仮面ーーー!」
アホですねこの人たち…パエールを男と勘違いしラカンと共にどこかへ投げ飛ばしましたよ…髪型で勘違いするとは………。
「次は~お前だ…何か残す言葉は?」
「……特に何もありませんよ?変態ロリコン不審者さん」
私は嫌みったらしーく言ってやりました…後悔してませんよ。
「飛んでけガキンチョ!鬼とごっこ遊びでもしていろ!」
私も飛ばされてしまいましたビューンとね…ばあ様と別れた最初の場所に飛ばされましたね…お空の散歩なかなか楽しかったです。
今は木の枝に引っ掛かっています。
「……結構飛ばされましたね…」
「いたたた…トウリ平気?」
「大丈夫ですよパエール…あの方たちアホでしたね」
「ホントだよな、シオンが付いてるからオーシェ大丈夫だよな」
「後はアーリィたちに賭けるしかないですが…」
「違う罠に引っ掛かるか?…いやねぇな…アイツら野生の勘が働くもんな」
「ここへ戻ってくる前に見ましたか?」
「うん…見たよ、なんか基地があったよね」
「隠してるつもりなんだろうけど…バレバレだよな」
「どのように救出作戦を立てましょうか」
「倍返ししないとな…降りるか」
「降りるのは少し後にしようよ…」
「そうですね…鬼が復活して居るみたいですからね」
◇◇◇
「坊っちゃんはここな」
「…………」
シオンはぷいっとそっぽを向いた。
「今はよしたまえ…機嫌を損なうぞ」
「わかってるよ」
「後は時間が来るまで隠せば俺たちの勝ちだ」
「意外と早かったな…オルセやテムルたちの方が強かったな」
変態仮面×2は話しながら出ていった。
「お前たちも捕まったのか」
「アーリィたち捕まってたの~!」
「逃げきれなかったな」
「アガーテたちはどこー」
「特別の部屋に護送されたぞ」
「うわー…アガーテたちの男嫌いのトラウマ作ったらコレこそじいちゃんたちヤバいよ~」
「そこら辺も考えての事だろうさ」
「外に居るのは三人だけだ~…オーシェも居ないって事は…」
「そう言うことだろうさ」
「俺たちも何かしないとな…オーシェ…待ってろ」
「……僕も~…のんびりするの止めるよ……アイツらぶち殺す」
「えっ…シオン?」
◇◇◇
「コレからどうするよ」
「まずはー」
「ナラコレ食ウカ」
「殴られたオーガさんだ」
「神聖ナ儀式ヲブチ壊シヤガッテ…」
「儀式?」
「剣士殿カラ頼マレタ事ヲ達成スルト村デモテモテニナルンダヨ」
「へぇ」
「選バレルノ大変ナンダゾ~人気ダカラナ…子供タチガ居ナイト成リ立タンカラナ…今ハシナイゾ」
「でも今は良いです…施しは受けません…自分たちで取って食べますよ」
「ソウカ…ナラ今ハ休ンデオコウ…鬼ゴッコノ再開ハ2日後ダ」
そう言って茂みの奥に入っていった。
「時間経つの早くないか?…もう夜だぞ」
「ホントだ…」
「もしかして…時間魔法使ったのが居るのかも知れませんね」
「……今は休んで明日には助けだしましょう…作戦を立てて」
「ホントはこう言うのいけないことなんだろうけど…実はお父さんから持たされたの」
パエールはサンドイッチを出した。
「こっコレは!」
「うん…お母さん特製の奴」
「…背に腹は変えられません…食べて栄養を付けましょう…明日は私が出します」
「やっぱり持ってやがったかトウリ」
「えぇ…父が持たせましたよ」
サンドイッチを食べて休む場所を即席て作り休んだ。