大人げない大人たちVS子供たち…初日２
トウリ一行は…
「何で私が！」
「トウリは男の娘風にすればわかんねぇな」
「ねぇ～女装道具どうして持ってるの～？」
「いざとなったら四人の男子たちに女装させて逃走しようかと…」
「えげつないこと考えていたのですね」
「…トウリ平気？」
「平気ではないですよパエール」
「さぁ、囮よ走って引き付けよ！」
「…夜は歩けると思わない方が良いですよふたりとも」
「何で僕まで～」
「女装用のカツラを持ってきてたのが理由じゃないか？」
「…てへ」
「…父さんに見られてないので…そして言い触らさなければそこまではやりませんよ…今回は本当にヤバそうなので腹を括りましょう」
「あたしたちは隠れてれば良いのね」
「あとは合図出せよ」
「どうせ逃げても捕まりますよ、大人げない大人たちが相手なのですから」
「逃げ道作って置くからね～」
「泣かないぞ自分」
「では逝ってきます」
「逝ってらしゃい」
◇◇◇
「お嬢ちゃんどうしたんだい…逃げるのを諦めたのかい？」
…来ましたね…どう返しましょうか？
「えぇ…休憩しているのです…仲間は先に行かせましたけど」
「抵抗せず着いてきてくれるならなにもしないぞ！」
「お断りします…父から不審な人物に着いていくなと言われてますから」
「そうか…なら」
ジリジリ寄ってこないで欲しいものですが…動きが気持ち悪いですね。
「なっ！」
「可愛いお嬢ちゃん！」
「ベタベタと手の動きが！」
まさぐる動きが気持ち悪い！やはりオーシェとパエールの身代わりをして正解でした！
「このまま連れていくのやだな…マースはグラデーションの髪を持つお嬢ちゃん狙ってるが…このお嬢ちゃんも狙いそう…あれ……ち○ち○付いてる…えっ」
股ぐらすらまさぐるのですか！この変態は！そろそろ合図しないとですね！
◇◇◇
『ひぃいいいい！』
『逃げ道見付けて戻ってきたらまさぐられてるわ！』
『男が囮になって正解だったな』
『動きがキモいよ～』
『後で慰労してあげなきゃね』
『ティルクスさんとかが見てたら大変な事になりそう…』
『あっトウリから合図があったぞ』
『助けに行こうか～』
『あんたたち良い性格してるわね…やらせておいて何食わぬ顔で行くんだから』
◇◇◇
「！…煙幕だと！」
「隙ありです！」
「ぐはっ！蹴りの一発が重い！」
「今さっきのお礼ですよ！」
「トウリ！こっちだ！」
「もう１つ煙幕と催涙玉を！」
「おりゃ！」
「てぇい！」
パエールとシオンが投げたのが変態に直撃した。
「なんだコレは！ゲホ！ゴホ！」
皆で上手く逃走できた。
「くっそーーー！逃げられた！まさか男の娘だったなんて！」
◇◇◇
とある洞窟
「よくこんな場所を見付けましたね…普段の格好が良いですね」
「パエールが見付けたんだよ」
「戻ってみたら大変な目に…」
「アレは一生忘れられないでき事になりそうです」
「コレからどうするか…初日でコレだもんな」
「まだ６日あるのよ？」
「アーリィたちと合流出来れば違うんだけどな」
「食料獲りに行ってくるか」
「トウリは休んでいると良いわ」
「お留守番はトウリとシオンね」
「気を付けて～」
３０分後
「焼いた魚あげるよ」
「あと果物もたくさんあったわ」
「ホントですね…」
「トウリげっそりしてる」
「なんか…触られた感覚がキモくて…」
「食べれば何とかなるわ」
「ラカンはどうしたの～」
「変態に見付かったから…引き付けてるわ」
「焼いてある理由はそれなんですね」
「なら食べて次の場所に行きましょう」
「洞窟の中だと逃げられないもんね」
アーリィたちの方は…
「…しつこいわね～」
「びしょびしょですの」
「川に飛び込んだもんな」
「あの五人平気かしら？」
「何とかするでしょう」
「人魚は泳ぐの早いな」
「この泳ぎ方はご先祖様から伝わるんだってさ」
「魔力探知してるけど…今の所は平気ね」
「食料は魚が手に入ったから焼き魚にしようぜ」
「そうね」
「父ちゃんたちと違って広範囲出来ないもんな」
「味方探知もね」
「こうしてると皆でキャンプしてるみたいです」
「変態が居なければ最高なんだけどな」
「ごはんタイムの見張りする？」
「俺がやるよ」
「任せた」
「…まだ半日だもんね」
「先が思いやられるわね…父さんや母さんはどのように過ごしたのかしら？」
「…いざとなったら籠って良いよってルトラウスさん言ってたわよね」
「それは最終手段な」
「限界が来たら使いましょ」
◇◇◇
「うわーん！ホントにしつこいよ～！」
「シオン頑張って！」
「マジで無理！」
「ほんとですね…」
「男が嫌いになりそうよ」
「観念してくれるとありがたいな」
「嫌よ！まさぐる変態に捕まりたくないわ！」
「絶対にごめんよ」
「何か策はないか」
「グヘヘへ…」
「あっ…」
「トウリどうした」
「あと少しで風が来ます」
「向こうもベテランだから追ってきそうだけどな」
「それに賭けるしかないね～」
「あたしも乗るわ」
「わたしも」
「お兄さんと一緒に行こうか！」
「今です！」
一斉に崖に飛び込みました、変態仮面も飛び込んできましたが垂直に落ちていきました…「何で落ちるのぉおおお！」と言いながら。
「俺が使う！風よ俺たちを安全な場所に運んでくれ！」
「僕たち空飛んでるよ～！」
「あっ！アーリィたちいた！」
「変態仮面二号が近付いてるわ！」
「アーリィたちーーー！変態仮面二号が近付いてるわよーーー！！」
するとアーリィたちは空を見上げ私たちを見ましたがオーシェの言葉に反応しその場から逃げて行きました。
「変態仮面二号もネムリアたちの方に行ったな！」
「やっぱりアガーテ狙いなんだね～！」
「わたしたちどこに降りるのかしらー？」
「さぁーわからないわ！」
「木の上に運んでくれるみたいだ」
「今日はそこで休むことになりそうですね」
「ここなら景色がよく見えるし登ってきても…」
「お母さんから貰ったこの監視の種を置いとこう」
「そろそろ日が暮れるから動くのは得策ではないもんね」
こうして１日目が終わりました。
