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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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盛大な旅立ち2

麓の村


大広場


「また見事に壊れたな」

「ここにも堕竜が来たからね」

「と言ってもほとんどご老人たちが壊したんだけど」

「はりきりすぎたのう」

「白熱したからねぇ」

「偽の堕竜がこの村を破壊しきれるわけねえよな」

「子供達は安全な場所に寝かしておいたわよ~」

「皆、戻ってきたか」

「ルトラウス爺たちの話ってなに?」

「明日のアスエルたちの旅立ちの日とこの村の事で話があってね」

「旅立ちの場所は海蛍の浜辺に決めた事とこの村の場所を変えようと思っているんだ」

「!…ルトラウス様それは本当ですか?」

「今日で期限が切れるんだ」

「おや…もうそれだけの年月が経ったのですね」

「婆さんたちは何かしってんのか?」

「ここの土地には魔神との戦いで世界の外側に生きる【至竜アストレンディア様】の血が流れた場所でね…至りし竜の血は人を甦らせたり土地に願えばどんなことも叶うヤバイ代物で数多の国から狙われたのよ」

「そこで白羽の矢が私たちに立ったんだ…ここで暮らして悪い奴に悪用させないでくれとね」

「でも普通【至竜】はこんな数ある世界のひとつに来ることはないわ…」

「アストレンディア様はこの世界から生まれた【至竜】なんだよ」

「マジか!」

「マジだ、だからこそ外からお客様が来るだろう?そのご利益目当てにな」

「元をたどれば居座ってるエンシェントドラゴンたちも外の竜だもんな」

「そういうこと…今日でそのアストレンディアとの盟約は終わるんだよ」

「まさか」

「村を移そうと思っているんだよ」

「思いきった事を考えますな」

「んー…この山で暮らして長いですが…私は離れたくないです」

「無理にとはやらん」

「でも…魔神教には居場所が常にバレていて厄介よね」

「だからと言って今さら移動はなぁ…」

「そうなんですよね」

「…どうする?」

「ルトラウス爺たちは何か目星付いてるのか?」

「まぁ…有るには有るが」

「えっどこです?」

「フォルスエル島」

「却下で」

「フォルスエル島に行くくらいならここで良いです!」

「そうね」

「良い案だと思ったんだが」

「良い案じゃねーですよ!」

「あそこは別次元で暮らせるのは村の爺さん婆さんたちくらいだろう」

「フォレスト霊峰山から出たくないねぇ」

「その意見もあるのか…なら場所を移すか」

「えっサニカ様…移せる場所あるの?…ここ以外だと地形が危ないんじゃないの?」

「作れば良いんだよ…ふふふ」

「サニカ婆が何か企んでる…」

「どうする?サニカには当てがあるみたいだが」

「…この山を出なければそれで良いわ」


この後の話し合いで村の移動が正式に決まった。


「どの辺に移すんだ?」

「この場所からは少し標高を上げて…東の方角だよ」

「だとすると…シルト湖と果樹園から少し離れるな」

「それは心配ないよ、ポータルを付けようと思ってるからね」

「そっちの方が安全ね」

「強い者なら訓練しながら行けるしな」

「あの辺は春になるとサニカ様たちが異世界から持ってきた桜が咲いて綺麗なのよね~」

「世界樹の周辺にもあるよね」

「そうだな」

「さてとこの土地は明日には3000年前の姿に戻す、最後に盛大に騒ぐぞ!」

「私たちどうしよう?」

「ユフィとアスエルは【リバンティエル】村の誰かが迎えに行くよ」

「なら平気だな…ユフィ騒ぐぞ!」

「そうね!兄様!」

「サニカ!十日前から準備してたの出すぞ!」

「今日は好きなだけ騒いで飲んでお食べ!」


机を出してドシドシと樽に詰まった酒を大量に出し大量の料理もだしどんちゃん騒ぎが始まった。

子供たちも目覚めだしオレの時の賑やかなのと違いとても騒がしかった。

最近は忙しいようでのんびりと過ごせた気がする…本当に幸せだ。



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