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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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ティルクスの禁術

イベリスは白髪と赤紫色の瞳を持ち高校生な見た目をして実年齢は28歳です。

カルミアは15歳でプラチナブロンドの髪を持ち瞳は姉と同じく赤紫色の瞳をしています。

【フォレスト霊峰山】


《シルトフォール村 ルミナレス邸》


「護永の一族の子か」

「はい…私の名はイベリス、妹の名はカルミアそして…」

『美しい娘よ…私と番に』

『嫌です』

「…あそこでナンパしてるのが我々の守護竜のペンタスです」

「テムルから話は聞いたよ、護永の力を解く方法は妹のカルミアちゃんしか出来ない」

「カルミアは一族の呪いから解放されるのですか!」

「あぁ」

「君の呪いを解く事は出来ない…すまないな」

「別にいいのです!カルミアだけでも解放出来るのであれば!」


ようやくカルミアを一族の呪いから自由に出来る!…短命でなく…そしてあんな場所に籠る必要もなくなる!


「君たち一族の呪いは制約と誓約によってとてつもない程の力を秘めているからね…それに君の寿命はもう幾ばくも無いのだろ?」

「私は13歳の時に継ぎましたから…」

「カルミアちゃんはどうするんだ」

「もし良ければこのまま預かってくれませんか?…ここなら安心です」

「君はどうするんだ」

「私は最後の一族として【解放の儀式】を行います」

「それだけは止すん…!…もしかして嵌まった?」

「おや…ホントに強い力だね…動けないや」

「申し訳ありません、カルミアをどうか宜しくお願いします…【転移】」


◇◇◇


「じいちゃんとばあちゃん!お茶とお菓子貰って……えっ」

「お姉ちゃんただいま!…えっ」


そこには変なポーズを取る石のように固まっているオレの身内が居た。


「すまないがティルクスよ妹君を連れて【裁断の遺跡】に向かってくれないか?遺跡に入るためには一族の許可がないと入れないからな」

「イベリスちゃん生き急いでるみたいでね…護永の力を使われて私達は動けないから宜しく」

「何で急に」

「護永の力を使い遺跡に眠っていた【魔神の頭脳】を弱くするみたいでね…後は2度と護永の力を使えなくするための儀式も兼ねてね」

「姉ちゃん!」

「遺跡に案内出来るね?」

「はい!」

「大渓谷まではオレが転移させる」

「ワタシが案内します!」


面白いポーズを取る身内を放置して向かっていった。


◇◇◇


流星の大渓谷


裁断の遺跡


「ここが」

「…姉ちゃん急にどうしたんだろ」

「ばあちゃんたちと話し合いの時に何があったんだろうか」

「ティルクスさん行こう!」

「あぁ」



◇◇◇


裁断の遺跡


最深部 儀式の間


「コレで500年続いた役目を終える…カルミアもようやく自由に出来る…父さん、母さん私もそちらに行きます【解放の儀式】をー」

「そうはいかないんだから!!」

「えっ」


声のする上を向くとカルミアとルトラウス殿の息子が降ってきた。


「姉ちゃんのばかぁ!」

「ちょっ!こちらに来てはいけません!」

「どうして急に居なくなるのよ!」

「それは」

「ワタシの為って言うならそんなの嫌よ!姉ちゃん自身がが望む事をしてくれないとワタシの未練として残るのよーっ!ワタシはそこまでお子ちゃまじゃないわよ!」

「カルミア!どうしー」


カルミアがビン…グーパンした。


「えっ」

「生きることを諦めないで!」

「私は…」

「ねぇ…お姉ちー」


ドッカーーーン!!


「何事です!」

「ここが魔神様の頭脳が眠る場所かぁ」


8人の団体さんが現れたが格好からして魔神教だろう。


「魔神教か」

「お前…誰だ?」

「麓の村の者だ」

「へぇ…こんな奴居なかったハズだが…それに【護永の一族】の娘たちはずいぶん可愛いじゃねぇか…」

「……お巡りさーーんここに女性の敵が居ますよー!」

「何をいってんだコイツ頭イカれ…えっ」


ヒューーー…ドシンっ!と【夜の蝶】が降ってきた…。

「来ちゃった♥️」


ティルクスはとある禁術を発動した。


◇◇◇


2年前のオルシェリアにて


「ティルクスちゃんに秘密のおまじないを教えるわ」

「イラナイヨ?そんなの」

「使うときが来るわよん」

「えぇ…」

「あなたのピンチになったらアタシがこれから教える呪文を言えば必ずアタシの尖鋭を派遣するから…ヨ・ロ・シ・ク・ネ♥️」

「しばらくは唱えることないだろうか」


◇◇◇


「とうとう呼んだわね」

「ここだと力が吸われている感じがして戦闘は無理そうだから呼んだ」

「それ正解よ~ここは何重にも結界が掛けられてるもの」

「それなら良かった」

「何だアイツは!」

「アタシはラブラブ親衛隊!ナーヘルよん」


その名を聞いて向こうの男達は震え上がっていた。


「だとするとあっあれは!ピンク王国の四天王!」

「何だと!」

「ひぃ!数多の戦場で男たちを食ったと言われる奴か!」

「イヤー!!」

「おっお前ら怯むな」

「ママーーー!!」

「しっ死にたくないよーー!!」

「お助けーー!」

「こっ腰が…!」

「あら…弱っちぃわね~」

「帰っていい?」

「帰って良いわよ?報酬はあの8人貰っていくから」



オレはイベリスさんとカルミアちゃんの側に向かっていった。



「ティルクスさんが呼んだの?」

「…たぶんそう」

「遺跡にどうやって…私たち一族の許可がなければ入れないはずなのですが…」

「オレにもわからない…ピンク王国の人たちはオレの村とは別のヤバイ人たちだから」

「でしょうね…まさかカルミアにグーパンされるとは…」

「姉ちゃんがバカするからでしょ?それにルトラウスさんたちに向けて護永の力を使ったのも入ってるから」

「その事を謝らないとですね…」

「じいちゃんとばあちゃんは気にしないと思うよ」

「そうなの?」

「癖の強ーーいのがそこら辺に居るから良くそういった事があったと言ってたし」

「そうなのですね」

「後はあのオネェさんに任せてひとまず離れて一度オレの村で休んでいってください」

「そうさせていただきましょう」

「姉ちゃんの意見に賛成!」


昔じいちゃんから貰った【浄化石】を遺跡に置き石してから帰っていった……悲鳴を聞きながら。



◇◇◇


【桃色王国】


《地下牢》


「あんたたち弱いわね~」

「お前たちが強すぎるんだよ!」

「当たり前でしょ、ラブ様の加護を受けてるんだから」

「…魔神様が蘇れば我々が勝つのに!」

「ナーヘルお姉さま!ラブ様から次の指令よ」

「あら?もう来たの?」

「ラブ様がこの依頼をクリアしたらご褒美だそうよ!」

「ホントに!なら頑張らなくっちゃ!2年前に入った綺麗な子と遊ぶ為に頑張るわよん」




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