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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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散歩と捕虜?

明けましておめでとうございます。

今年も宜しくお願いします。

「ティルクスどうだった」

「あんまり変わってないから安心した」

「じいさんたちは相変わらずだからな」

「それでどこまで散歩に行くの?」

「着いてくればわかるだろ」

「…じいちゃんたち行ってくる」

「気を付けてな…散歩に行くなら【流星の大渓谷】に行ってくれ…あとコレを持ってな」

「了解しました」


◇◇◇


「ウェーイ!」


テムル兄さんが投げた小石はドラゴンに命中し谷底に落ちていった。

魔神教との争いの最前線の1つ【流星の大渓谷】でオレとテムル兄さんはドラゴンを小石を使い打ち落としている。


「…コレで何体目だ」

「んー?…163匹ぐらいか?」

「どれだけのドラゴンが使役されてんだろう……見っけ!」

「ナイスショット」

「……本当に強いな君たちは」

「散歩の延長戦でコレだからな」

「オレもまさかニアさんとジュリアさんと再会すると思わなかったよ」


カフロルト王国で出会ったニアさんとジュリアさんと再会した。


「そうですね…ティルクス君の雰囲気が変わって驚きましたが元気そうでよかったです。

今のわたくしたちはヴァンヘルム様に師事し鍛えて貰っているのです」

「イシェーラ様の訓練に比べてなかなかハードでな…何度死にかけたことか」

「あぁ…」

「テムル兄さんも経験済みか」

「…サニカ婆のデスマッチ鬼ごっこよりはマシだな」

「結構前から聞くけどばあちゃんのデスマッチ鬼ごっこってなに?」

「下手すれば死ぬ」

「マジですか」

「マジだ」

「噂の村の住人は一体どんな訓練を…」

「…その辺の兵がたった1日で中佐レベルになる位だ」

「えっ」


ばあちゃん一体どんな訓練してるんだ…。


「またドラゴンが来るようなら【召喚師】が居るかもしれないな…その場合なら本元を叩かないと終わらないぜ」

「なら【サーチ】で魔力の波紋を調べてみよう」

「ティルクスやってみろ」

「わかった」


大地に手を着け自身の魔力を地面に流し探りバレないように魔力を自然に溶け込ませ更に範囲を広げた。

大渓谷の中心地から突如沸いて出る不自然で大きな魔力と50人の人の気配を察知した。


「……居た、召喚師以外にも居る」

「ビンゴか?」

「うん、召喚が終わってオレたちが倒したドラゴンの三倍強いのがこちらに来てる」

「ティルクスは感知したドラゴンを狩れ…本元は俺が叩く」

「わかった」


テムル兄さんは走って中心地に向かっていった。


「…私たちの目では追えないな」

「はい」

「ティルクス殿には見えているのか?」

「見えています」

「テムル殿は今何をなさっていますか?」

「50人規模の小隊を小石で一人一人確実に落としー


そこへバサバサと羽音を立てながら大きなドラゴンが現れた。


「なんか現れましたよ」

「誰か乗ってるぞ!」

「よくも私のドラゴンたちを狩ってくれましたね!」

「人を襲うからだろ…魔神教だな?」

「生意気なお前たちをー


何か言う前にブースト掛けた小石を投げつけてやった。


「殺す気ですか!」

「うん」

「次は当てる」

「調子に…!」


おちょくって遊んでいると面倒な娘が額を押さえだした。


「うぅ…もう時間が」

「なんか様子が変ですよ」

「額になんか紋章がある…?」

【ティルクス】


テムル兄さんから通信が飛んで来た。


【こちらは終わったぞーそっちに向かっていたドラゴンも狩ったから安心しろ】

「えっ」

【えって何だ?】

「真っ白いドラゴンに乗ったお嬢が喧嘩売りに来たんだけど」

【魔神教じゃないと思うが…捕虜にして村に連れ帰るか】

「身元はっきりさせた方が良いよな」

【俺が来る前に確保しとけ】

「了解」

「ニアさんとジュリアさんは兵を連れ基地に戻って居てください」

「わかったニア様参りましょう」

「はい!」


ニアとジュリアは斥候兵を連れ基地に戻って行った。


「命を生み時に奪う水よ、かの者を閉じ込める檻となれ!【アクアプリズン】」

「えっあっ!」


水の牢獄にドラゴンごとぶちこんだ。


「何するのですか!」

「攻撃してきたから閉じ込めただけだが?」

「くっ!」

「イベリス姉ちゃんを離せぇ!」


突如幼女が藪から現れオレをポコポコ攻撃し出した。


「カルミア!ここから離れなさい!」

『出て来るなカルミア!』

「イヤ!姉ちゃんとペンタスを離して!」

「攻撃してきたのそっちだから」

「ティルクス手こずってるな」

「戻って来るの早」

「当たり前だろうオルセたちと素材を狩りによく来るからな…お嬢ちゃんたち、話は通じるか?」

「お前たちに話す事はー」

「俺たちは麓の村シルトフォールの生まれだ」

「『えっ』」

「シルトフォール村?」

「ここにはルトラウス爺…ルトラウス様に向かってくれと頼まれて来たんだ、今さっき居た兵士たちは【フリーダフロンティア】のヴァンヘルム殿の部下たちだ」

『ヴァンヘルムだと!』

「!」

「ちゃんと証拠は見せるよ…ほら」

『コレは……確かにルトラウス・アシュクラフトしか作り出せないアクセサリー【星の祝福】…』

「それってじいちゃんに渡されるお守り」

「カルミア…そこのふたりの足をぐりぐりするのを止めなさい」

「はーい…」

「助かったよお嬢ちゃん」

「私はお嬢ちゃんではありません…こう見えて二十代後半ですよ」

「「えっ」」

「私は護魔の一族の代表です」

「!…護魔の一族の代表だと…するとアジュガの子孫か」

「三十代前の代表を知っている?」

「俺たちは長命の種族の血を引いているからな」

「テムル兄さん降ろしても平気そうか?」

「そのままだと大変だろうからな」


◇◇◇


「そうでしたか…これまでの無礼をお詫びします」

護永(ごえい)の一族は流星の大渓谷にある【裁断(さいだん)の遺跡】から出られないはずだがどうした」

「…魔神教により500年の盟約が崩れ去りました」

「!…だったらもう移動出きるんだな?」

「えぇ…」

「なら村に来い、その様子だと一族はもうお前たちしか居ないんだろ?」

「どうして」

「その紋章についてと呪いをアジュガから聞いてるからな」

「そうですか…」

「姉ちゃん?」

『どうするんだイベリス』

「大賢者様なら解く方法を知ってるかも知れないから行こう」


この後ニアさんとジュリアさんたちと合流してざっと事情を話しどうにか納得して貰った。村に帰る前に流星の大渓谷に魔神教が入ってこれないように大規模な結界をじいちゃんに持たされた道具を使い張った。

ニアさんたちと別れ村に戻って行った。





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