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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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決別

今回はちょっぴり卑猥な表現があるので嫌な人はカムバック。

「ラセス!」

『久しぶりだな、ティルクスよ』

「…淡白な挨拶だな」

『そうか?』

「いつものお前のままでこちらとしては嬉しいが…」

『ティルクス起きたのですね』

「セルクシア…お前も居たのか」

『はい…今はサニカ様と仮契約を交わしてます』

「そうか…未練はあるか?」

『わたくしはアレとは完全に決別したので気を使わなくて良いですよ』

「えっ」

『サニカ様の従魔としてとある任務の時に再会したのですが…ティルクスあなたにとって辛くなるかも知れませんが聞きますか?』

「聞かせてくれ」



《~セルクシア視点の過去~》


北の大陸ノストルディア


『サニカ様…本当によろしかったのですか?』

「それくらいは良いだろうさ」


わたくしはサニカ様とふたりだけで皆様と別行動をとっています。


『ここに居るのですね…』

『このまま【透明術】を使ったまま侵入するよ』

『うう…臭いがヤバいです…』

「魔神教の中でも重要施設だからね…それにこの臭いはお香だね、それピー用のお香だろう」

『魔神教の教えでは子供は【生命の授木】から生まれると教えているのですよね?』

『実際は無いよそんな木は…そんな木があったら最高だよ。そしたら同性同士で結婚しても…子を成せない夫婦でも子を儲けられるのだから』

『ここではやはりそういう事を…』

『してるだろうさここで生まれた子供は生まれながらに魔神教の教育を施せるからね』

『…サニカ様【耳栓】ありませんか?…生々しい音を聴くのわたくしにはまだ早いと思います』

『ほら』

『ありがとうございます』


そしてわたくしたちは魔神教の教会に侵入し進んでいましたが…サニカ様に【モザイク処理】を掛けて貰いました…わたくしにはまだ早いです…サニカ様は何事もなかったかのように進んでいってました。


『…生々しいの見ても平気なのですか?』

『他人のヤってるの見ても気になるか?』

『えっ』

『えっ』

『………耐性あるのですね』

『耐性と言うより3000年前の時にこういうのは良く見た光景だったからね』

『そうなのですね…』

『それにしてもここは当たりだね』

『当たりとは?』

『ここを潰せば被害者を減らせるよ』

『!』

『着いたね、セルクシアここの景色はモザイク無しで見なさい』

『…はい』


最深部に着くとおぞましい光景が広がってました。


『アイツは…魔神教の中でも珍しい【最上級亡骸蘇生術】を持つ【大司教アノヴァルティ】か…ここでその能力を使える子供を…』

『何でサニカ様は実況してるのですか』

『実況じゃないよ?』

『なら……ミストル!』

『男に戻ったと思っていたが…また性別逆転させられ今度はそちらの人員にされたか』


絶賛にゃんにゃん中ですの。


『村での生活の情報を全て渡しその後戦闘員として使ったが使えなかったからか…セルクシアこのまま暴れても良いがー』

『サニカ様ご心配無く…とっくに覚悟は既に出来てました…ミストルが戦闘員として出て居なかった空白の1年がありましたから…最近はまた出始めていましたが…ミストルはもう戻れないでしょう…それに今回の依頼者の依頼を優先しますよ』

『そうかい?』

『はい、今回の情報提供者様のご息女はもう救いましたからね…もし出来るのであればこの施設を破壊したいです』


教会の最下層であるこの場所に来る途中でこの場所をリークしてくださった方のご息女を救ったあとにミストルの魔力を感知したサニカ様に二択を迫られました。


「このまま帰るか」 「様子を見に行くか」


わたくしは「様子を見に行く」事を選びました…後悔してません。


『まずは…魔神教を増やしてしまうかもしれないけど…この場所の人々を外に逃がすか』

『外は吹雪いてますよ?鬼ですかあなたは』

『死なせないように魔神教に誘拐された妻と娘を持つ者たちによって作られたクラン【狂戦士の会】にここを潰すからと伝達してからやるから大丈夫』

『もしかして…』

『ヤってる途中で悪いけどね』

『鬼だ!ここに鬼がいる!』

『吹雪を止めるから平気だろう、始めるなら早めがいいと思う』

『鬼だ(今よりもさらに小声で)……はい、これ以上誘拐される女性達が増えないように…わたくしもやります』

『外に出ようか』

『はい…サヨナラ…ミストル…わたくしの最初の主様…』



◇◇◇



「急に呼び出してごめんよ」

「いいえ、良いのですよ」

「ここに娘がいるかも知れないのですか?」

「かも知れないとしか言えない」

「それでも良いのです」

「妻が拐われ10年…ようやく…!」

「私の魔法で生きてる者死んでいる者と関係なくここに召喚する…準備は良いかい?あと私の指示がでたらこの線の内側に戻るんだよ?」

「「「「「「オウ!!」」」」」」

「それでは…【強制召喚】!」


すると数多の女性やまだにゃんにゃん中の野郎が寒空の中の太陽の光にカッと照された。


「こんのクソどもがぁああ!!」

「覚悟しろぉおおお!!」

「死にさらせぇえええ!!」

「ヤるぞ野郎共ぉおおおお!!」

「うぉおおおおお!!」


サニカ様とわたくしは空から高みの見物をしている。


「何が起きた!」

「大司教様!」

「!!」

「冒険者がこっちに向かって来てるぞ!」

「女たちを本部へ!」

「無理だ!魔法が使えん!」

「空を見ろ!」

「あっアレは!!」

「影守りのサニカだ!!」

「【影守りの剣士】だと!」


そこに全裸の【大司教アノヴァルディ】がミストルを抱き抱えていたまま立ち上がった…モザイク掛けてる。


「全員出たみたいだねぇ」

「ババア!!何をした!!」

「この施設を潰しに来たんだ!妻を奪われた者、娘を奪われた者から情報を貰ってね」

「ふん!ババアでもこの施設は壊せんぞ!ガシャドクロを一人で殺せないのだからな!ハッハハハ!」

「まぁ…3000年前の時は三代目の主神から「手加減して!お願いだから!大陸が割れちゃう!」と言われていたから手加減していただけだからねぇ」

「虚言を言うな!死に損ないのババア!」

「セルクシアの極大魔法を味方に掛けてくれ…今回は本当に思い知らせないとダメだ」

『わかりました……【結晶の澄み守りの結界】発動します』


冒険者とまだ洗脳されていない被害者にだけ魔法が掛かった。

…やはりあなたはもう戻れないのですね?ミストル


「冒険者たち一旦退きなさい!私も本気で行く!」

「!」

「姐さんからのあの指示だ!避けるぞ!」

「「「「「へい!!」」」」」


冒険者たちは素早く避難場所に避けていった。


「ババアの攻撃など我々に効くかぁあ!行くぞ!」

「はい大司教様!【斬撃から守るアダマンタイトの盾】」


サニカ様はわたくしから飛び降り見たことがない刀を呼び出し何かの構えを取りながら地上に落ちていった。


「この場所を元の地形に戻すから今回は目を瞑って欲しい……【輝煌淵鋭切断(きこうえんせいせつだん)】!これまでの行動に懺悔しろ!」

「ババアの技など防げる!」


だか相手の【斬撃から守るアダマンタイトの盾】を全裸の男たち十人で展開したが、刀の刃で直接斬られ展開していた術式が一刀両断された。その威力を止められずに十人は吹き飛ばされ冷たい木に叩き付けられた。

その斬撃は教会その物を巻き込み建物は全壊し衝撃波でさらに森林が吹き飛ばされ魔神教の信者たちは大地に叩き付けられていた為に吹き飛ばされずに残った。

大地は巨大な直線上に大きく割れ地下の建物も全て破壊され残骸となった物が地中深くさらに深い場所に落ちていった。


「何なんだ!コレは!!」

「肩慣らし終わった」

「ひっ!」

「ルトラウスもコレくらいの事は平然として出来るよ?」

「なっなぜ何故隠していた!!」

「それはね?圧倒的な強さを出すと今のお前のように絶望するからだよ」

「!!」

「このまま斬捨て御免をしても良いんだけど…どうして欲しい?」

「ヒィぃイイイイ!!」


【サニカ・ルミナレス…その辺で勘弁して欲しい】

「おや…珍しいね、君が出てくるなんて」

【その辺に転がる愚か者共は好きにして良いが、この者とそこの半吸血鬼は返して欲しい】

「お前に権利はない」

【…私の見えない所でしていたこの事態を指示していた愚か者はこちらで裁く…】

「信用なら無いから無理だ」

【…どうしたら信頼してくれるんだい?】

「どうしたら信頼されるか考えれば良いだろう?」

【…なら…これまでの拐った女性たちを元の状態に戻しその女性たちが産んだ子供たちを全て土に還そう】

「失った時間はどんなに過去を巻き戻そうが元には戻らないよ、それに命を奪ってもその出来事はなくならない」

【しばらく私の子供たちの中でも関係者の厳罰をする約束するよ】

「約束を破り続けている者を信用しろと?」

【…信頼無いねぇ】

「なら一度でも約束を守れやスットコドッコイ」

【半吸血鬼ちゃんは回収【デス・ゴット・リーパー】発動ぅ~】

「なっ!教皇様!止めてください!イヤだ!死にたくない!」


大司教アノヴァルディはその場で討たれた。


【これで満足した?】

「責任者をヤる事が誠意になるわけ無いだろうが」

【もう、我が儘なんだから…2度とこんな事しないようにきつく言い聞かせて置くからバイバイ~】


声が聞こえなくなった。


「逃げたな……割った大地を元の自然に戻そうかね」


『「怒らせるとマジでヤバい」』とセルクシアと冒険者たちは思ったのだった。



◇◇◇


『ちゃんちゃん』

「待て」

『何か?』

「何か?じゃないわ!冒険者たちと女性たちと地形はどうなった!」

『ルーミリア様のシェイルーン教会に女性は手厚く保護された後に「申し訳ない」と旦那様やお父様たちにそう申され、そのままシスターとして暮らしています。

冒険者の方たちはそのまま神殿騎士になられましたし、地形は戻しましたよ?』

「そうか…そうかで良いのか?」

『Zzz』

「……寝てる」

『まぁ…長話でしたし』

「なんとなくどうなったかわかったよ」

『この事はイシェーラもしてますので気にしなくて良いですよ』


もしかしたらだが子持ちになってたか……2年って大きいな。



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