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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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2年後の村で

「シカナさんお久しぶり?」

「!…ティルクス起きたのかい!」

「うん」

「…髪の色と瞳の色が変わった見たいね、この村では希にあることだからね!」

「おう、ティルクス起きたか」

「マグナじいさん!」

「だいぶ身体の作りが変わったな…それに魔力もな」

「そうなの?」

「あぁ、コレなら新しいヤバいのが現れたと魔神教の方もパニクるだろう」

「これからシェリナたちにも会ってくる」

「その方が良いだろうさ」

「またね」


オレは鮮魚店に向かった。


◇◇◇


「ミリア姉さん」

「ティルクス起きたのね…」

「テムル兄さんとティアさんとシェリナとイシェーラさんとカフェルネは?」

「シェリナとイシェーラはアルーヴの宿だった場所を一度破壊して新たな宿を作り直して経営してるわ…カフェルネはそこでバイトしてるわよ…ティアさんは宿に魚を届けに宿に行ってるわ…テムルは家に引きこもっているの…」

「えっ」

「カッパとララエル(カッパの守護者兼押し掛け女房)がシルトフォール村を直している時に訪ねてきてね…雨を降らしてテムルが人魚姫になったのを皆で見ちゃったの…それから引きこもっているわ」


に…テムル兄さんとうとうバレたのか。


「挨拶に来たけどヤバそう?」

「そんなことは無いと思うわ…」


数分後…


「兄さん出てこないね…新しい宿に行ってくる」

「転ばないように気を付けてね…」

「うん」


そういってオレは宿に向かった。


◇◇◇


「シェリナとイシェーラさん久し振り」

「!!」

「ティルクスが起きたよ!」


シェリナが言うとカフェルネとシェザーナさんが現れた。


「ようやく起きたか!ティルクスよ!」

「あら…イケメンが居るわ…」

「…良かったのじゃ」

「…イシェーラさんは変わらないな…シェザーナさん馴染んでる」

「美しさは1日サボるだけでヤバいからのう」

「ここは楽しいわね…のんびり出来るって最高よ」

「…カフェルネも馴染んでるし、エプロン似合ってる」

「そうか?」

「うん」

「最初は酷かったけど今はなかなか上手くなったよ」

「シェリナも元気そうで良かった」

「ボクも戦場に出て村の防衛してるから少しは逞しくなったよ」

「そうか」

「例の吸血鬼たちもたまに見かけるけど容赦なく皆でボコボコにしてるよ」

「元気そうだったか?」

「どうだろう?…前に見た時は何かの首輪されてたから立場弱くなってるかもね」


…マジでか…じいちゃんたちの加護は恐ろしいほど肉体が強化されてるんだな。


「テムルには会った?」

「今さっき鮮魚店に行ったけど会えなかった」

「あら…まだ籠ってるの?」

「ティアさん久しぶりです」

「お久しぶりね、ティルクスちゃん」

「…お顔に血が付いてます」

「あら…ホントだわ」

「…こちらもゴッツイ武器を身に付けてる」

「危ないからね外」

「そんなにか?」

「シルトフォレスト山から魔神の心臓が奪われたことでこの山が霊峰として名高い神聖な力を取り戻し【フォレスト霊峰山】と外では呼ばれるようになったよ。

そのお陰か下級の魔神教と下級の魔神の配下が入ってこれなくなってるんだって、そしたら熊と猪とドラゴンが変化して人を襲わなくなったんだよ」

「えっ」

「山に封印されていた魔神の心臓から瘴気がでて魔物化してたみたいなのよね」

「オレはたくさん狩ったけど…」

「それに関しては別に良いと言っておったな」

「お互い様だったともな」

「シルトフォレスト…フォレスト霊峰山では狩は禁止か」

「幹部クラスの【調教師】に使役されている魔物は入ってくるから肉には困らないよ」

「幹部クラス?」

「ティルクスも会ってるハズだよ」


ミ…アレと一緒にプロレス技を掛けた奴か。


「アレで幹部クラスなのか?」

「ボクたちからしたら雑魚だけど外では厄介みたいでね、使役している魔物を外の冒険者と連合軍がこの山に誘い込んでるから交代で退治してるよ」

「じいちゃんたち怒るんじゃないか?」

「それは無いってさ、ボクたちなら投石するだけで倒せるから外の人たちとそこは協力してるんだ」

「確かにな…ラセスは帰って来ているか?」

「ティルクスのお馬さんだったら広場に居るはずじゃ、荷物の運搬を手伝ってるぞ、魔神教の襲撃にあっても逆に魔神教が退くから安全に運搬出来ると人気じゃ」

「良かった、ちゃんと頑張ってた…会ってくるかな」

「それが良いかもね」

「我輩が入れた紅茶を後で出してやる」

「わらわの菓子も楽しみにしているが良いぞ」

「楽しみにしてるよ」

「じゃあ」


カンカン!と鐘を鳴らしティアさんをオルセ兄さんが呼んでいた。


「あらもう私の番かしら?」

「気を付けてくださいね、ティアさん」

「えぇ」


ティアさんがルンルンとスキップをしながら村の入り口に向かいオレも2年ぶりのラセスの元へ向かった。


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