オルシェルア王族の秘密
【炎暗の森】
「ティルクス突然だがオルシェルア王国の話とランディについての話をしようと思う」
「まだ有ったんだオルシェルアの話」
「あの時は家の外で聞き耳を立てていたのが居たからね」
「…じいちゃんか」
「ルトラウスは変なところ詰めが甘いからね」
「それで話ってなに?」
「【命を守る光】についての話をしよう」
「あぁ…【命を守る光】か」
「【命を守る光】を現化させるには王族しか使えないと言いたいが」
「言いたいが?」
「実は【命を守る光】は実は他の人でも使えるんだよ」
「えっ」
「魔力光金鉱石と言う鉱石を加工した装飾品を使えば誰でも使えてね。その事実をオルシェルア帝国初代皇帝【スヘルセルク】が隠したんだ帝国を繁栄させるのに」
「でも気付く人が出てくるよね?」
「その通り…とある国の賢姫が6代目皇帝に輿入れしてその事実を突き止めて自国に報告した事でバレるも当時の皇帝が賢姫を殺害してその国を滅ぼしたんだ」
「よくある話だよな」
「ランディはその国の最後の王族でな」
「じいちゃんと息子さんから散々幼少好きの変態って言われている人がね…」
「オルシェルア帝国に輿入れした姫はまだ十二歳のお嬢さんでね」
「えっ」
「ランディは両親や騎士そして国民によって逃がされとある傭兵集団に拾われたんだ…当時のランディは剣を握れ無かったんだ」
「ばあちゃんがその事を知ってるって事は…」
「その傭兵のリーダーは私の養子の一人だよ」
「だと思った」
「ランディも当時は初々しかった」
「ばあちゃんがランディさんを鍛えたのか?」
「鍛えてないよ、その傭兵のリーダーが「気に入った!」と鍛えたんだ」
「おっおう…傭兵のリーダーのお名前は」
「ヴィオネッタと言う娘だ」
「なんか豪快に育ったんだろうなって思うよ」
「確かに五つしか違わないのにランディはヴィオネッタの事を「このクソババア!」って言ってその後はさらに訓練しようか?とさらに絞られて【オルシェルア帝国破壊マシーン】と言われるまでになったんだ」
「へぇ…どうしてそれが幼子好きの変態野郎と言われるまでになった」
「オルシェルア帝国を滅ぼした後は森で隠遁生活すると籠っていたんだが、私がルトラウスと合流してから約14年後辺りにひょっこり遊びに来たんだよ」
「そこで見初めちゃったのね…じいちゃんが初孫って言ってたけど」
「今さっき話したヴィオネッタが居るだろ?」
「うん」
「ヴィオネッタはオルシェルアのと戦いの時に命を落としてね…でも子供を遺したんだ…父親はルトラウスの一番はじめの養子だった子でね」
「じいちゃんが初孫!初孫!って喜ぶハズだよな……鍛えてくれた師の子供に手を出したのか」
「そう何だよ…ルトラウスとはそれぞれ育てた子供が結婚したのは何か縁があったみたいだからね」
じいちゃんと繋がりが出来た瞬間であり、ばあちゃんが刀を使うことになった要因か…。
「もともと私も師匠から刀術を叩き込まれてたよ…魔法はルトラウスに任せれば良いとなったから刀を使うことにしたよ」
「元々使えてたのね、セティエさんが結婚するとき大変だったんじゃ…」
「山が3つ消えて数多の海が割れて嵐が所々起きてて大変だったね」
マジか、じいちゃんスゲー。
「七日続いた天災日として歴史に刻まれてるよ」
「……良くランディさん結婚出来たね」
「セティエが「お爺様止めて!」って言ってルトラウスを止めて「私はランディ様と結婚したいのです」と止めの一撃を刺した」
「へぇ…」
「それで子供たち総出でルトラウスを説得して許可を出したんだ、私もランディに釘を刺したよ「セティエを泣かしたら死よりも恐ろしい事するから」と」
「セティエさんは生きているの?」
「あの子は純粋な人間だったからね」
「…そっか、ランディさんは何で長生きー
【遅いぞ、ババア】
「えっ…」
「うるさいよクソガキ…そのデカい胴体何とかしなさい」
そこにはかなりの大きな体を持つドラゴンが寝転んでいた。
【オルシェルア王国に帝国の残党が居るってホントだろうな?】
「マジだよ」
【そこのガキもデカくなったな】
「あれから18年経ったからね」
ポンっ!とドラゴンだったのが人に戻っていた。
「残党帝国兵を狩りに行くか」
二十代前半の見た目をしている女性が居たしかも全裸だ…オレは急いで目を隠した。
「…ばあちゃんランディさんって女性だったの?」
「言ってなかったなすまんティルクス……ランディはセティエが作った竜人専用の服を着ていろと常に口酸っぱく言ってたよね?」
「勿体なくて着ていられぬのだ…」
「7着あったのどうしたんだ」
「全てしまってある…」
「仕方ない竜だね、予備を持ってきて良かったよ」
「なかなか良い服だ」
ランディさんは服を着て人間の姿での動きを取り戻す訓練をしてからオルシェルア王国に向かった。