過去改変 その3
【神界】
《?????????(秘匿されている)》
「……四季・永劫回帰を持って来てた方が良かったも」
「チート武器に頼らないの」
「神族が住まう場所でなんちゅーもん培養してんだと言ってもいいくらいの人造生物がいるから…」
「こんなの首ポキで充分よ~」
「本来の力を取り戻した君は本当に強いね」
ラブナシカは賀実が手を焼いている人造生物こと【イド・キマイラ】と呼ばれる生物の首を軽々しくポキとして見せた。
「うふふ、アタシを敬って良いのよ?」
「君に関しては敬ってるよ。君は本当に良く動いて島の子供たちを現役で見守りつつ過去から護ってくれてるんだから」
「あらそうなの?」
「君は色事に関わらなければ人格者として島の子供たちからも島の守護神として敬う対象になるから」
「そんなの島の子供たちの中でも数名からしか聞いたことないわよ?」
「それを言うと君は調子のってろくなことしないから言わないんだよ」
「まぁ……なんだか力が湧いてきたわ!」
「現金な神様がいるぞ」
するとラブナシカを包むピンクのオーラの光の輝きが増しイド・キマイラが弾けまくった。
それを近くで見ているカチコミに呼ばれた他の強者がドン引いて見ていた。
「【愛の伝道神】…力増してね?」
「最近、力を取り戻した」
「えっ力を失ってたの?!」
「失ってた」
「失っててもヤバかったけど…えぇ」
「辺境の魔法使い殿は魔法使わないの?」
「使えるけれども…昔のようにバンバン使うぜが出来なくなってる」
「あぁ…それで物理特化に進化したと(笑)」
「昔のように派手に使えないだけで高位の魔法使えるからね?戦闘訓練は常にしてる」
「…貴殿でもやはり戦闘訓練は常に行っているのかい…はぁ…本当に平和な世界ってあるんかね」
「平和な世界を創造しても平和を破壊するのが介入されるからわからない。
…平和を乱すアホはどのような考えで事を荒立たせてるのか」
「貴殿の所は介入された口だったな【イタズラの神キロイス】に」
「今回の件にも関わってるなら…そろそろ本気の討伐隊が結成されるかもな」
「アンタたち話してないで捜索しなさい」
「あっ…ごめんなさい~」
「イド・キマイラがほぼ居なくなってる…」
「ラブナシカ様、イドキマイラの討伐ありがとうございます。探索するのに手間が省けますわ」
ラブナシカに言われ賀実を含めた強者たちは担当エリア内の捜索を始めると実験で作られた魔物が入った培養ポットが大量に見つかっり、その中に賀実や他の強者たちがそれぞれ見たことある魔物が含まれていた。
「おい、オレの所で新たに見つかった苦労して狩った魔物が培養されてるんだが」
「それならあたしの所に現れたのもいるわ」
「↑に同じく…ボクの所もだよう」
「…こちらも同じく」
「あらあら…【神界】と協力者によるプロパガンダが結構な異世界で起きてそうね~」
「島の子供たちを巻き込まなくって良かった(クート無事だよね?)」
「ホントにね」
「はぁー…ボクの世界も賢者とか動かさないと行けなくなるぞ、コレ」
「関わった神族と関わってない神族の仕分けとか今、やってんのかな?」
「……皆は疑わないの?」
「えっ?何をだ?」
「冥界の方が神界を使って裏のフィクサーやってるとか考えないの?【辺境の魔法使い】の所では冥界の鬼人たちが悪さしてたって言ってるけど」
「「「「それはない」」」」
五人揃って否定した。
「えっ」
「確かに、冥界の鬼人たちも現世で時たまやらかしてるけど。
冥界はそもそもオレらの目の前にいる生物以上のデンジャラスな鬼人や冥界の使者が蔓延ってるし、ルール厳守だから普通は世界を手になんて欲望は抱かないぜ?」
「そうそう、時たまやらかしてる鬼人たちは冥界では下っ端だし、冥界の鬼人や冥界の現役の使者にバレたらそれこそ一族ごと容赦なく処させるからやらないよね」
「アタシたちの世界でやらかした鬼人ちゃんたちは本来なら処させる筈だったけど。
転覆を企てた場所が辺境の世界である事と、とある鬼人ちゃんのオモチャになる事での一族ごと処されるのを免れたのよ」
「オモチャになることで…?」
「贖罪ができなかった場合だけどね♡」
「えっ居るの?転覆を企てた鬼がっ」
「贖罪するために島に居るよ。
ありとあらゆる力は取り上げられ、辺境であり独自の世界故に他の世界への影響力があんまりないからと」
「ひぇー…」
「だから内心、少しざわざわしてるよ。どうなるやらと」
「…引き取り拒否出来なかったの?」
「できたけど、引き取り拒否したらその場で処される所だったから引き取るぞと私の相方とラブナシカが引き取った」
賀実とラブナシカと強者たちが話しこんでいる所に冥界の鬼人の伝令がやってきた。
「おーこんなところに居たのか」
「伝令殿、どうかしました?」
「上司からの指示で「各々の世界で神界の住人となった方々が見つかりましたので来てほしい」と伝達に来たんだが」
「了解、と言いたいんだけどなぁ」
「【賞金稼ぎ】殿、どうした?」
「オレらの目の前にある培養ポットなんだが」
「………おっ、ここにもあったのか」
「その反応からして」
「【大精霊使い】殿の考える通りだ。他のエリアからも見つかった」
「おうふ」
「…冥界の上位の鬼人様方々が冥界の長の命により全ての神族を縛り上げ縛り上げている。
それが終わらない限り解放されぬだろうな、貴殿らには神界に行った人物たちの顔や魂の確認をして貰いたいが」
「今すぐにでも行く!神界に行ったのはオレの妹なんだ」
「【賞金稼ぎ】は妹君だったか」
「なら行きましょう?」
「培養液ポットは処理部隊が責任もって処分するからすぐに向かうといい。
場所はこの地図に」
伝令の鬼人から地図を渡されその場所に向かっていった。




