普通の兄妹と◯◯がやって来た
オレとばあちゃんは一度ばあちゃんの本宅に戻ってきていたそこでは…。
「どうしたのカフェルネ」
「ハーシュの所のチビたちが大きめの石を拾って宇宙に投げててな…カフェルネは被害者だ」
「…はぁ…ごめんなさいね…カフェルネ君」
「ハーシュ殿…仕方ない事だと思うぞ…この村が異常なのだからな…本来は外ではこの反応が当たり前だ」
「俺の羽根を組み込んである包帯だから治りは早いはずだ」
「お構い無く…ふへへ」
「魔族はドMが多いからね…」
カフェルネ……空島から大きめの石を投げてオレたちが住む星に隕石モドキが落ちると被害が凄いからな…あとカフェルネが包帯を所々に巻かれていたのでテムル兄さんからその辺の話を聞いた。
《~テムルの回想~》
「オルセは撃ち落としたと報告しといてくれ」
「わかったよ、テムルも気を付けろよ」
「へーい」
俺は秘密のポイントに向かって着いたら…。
「ユフィ!これ以上は投げるなよ!」
「お兄様ももっと遊びましょう」
「無理だから!これ以上は無理だよ!」
「お兄様の意気地無し…」
「ユフィの自制心が効かなくなってきてる!」
「怒られても良いじゃないですか…別に」
「私は怒られるのは嫌だ!」
ユフィは大きめの石を投げた。
「この下に落ちていくのを見るのが楽しい♪」
「お前たちなにしてんだ」
「ぴゃっ!」
「あっ…テムルさんだぁ~」
「あと木から垂らしてあるロープで何してるんだ」
「えへへ…カフェルネさんが協力してくれてね隕石を拾ってるの♪」
「何だと…」
覗くとそこにはコスモフィッシュにつつかれながら隕石を拾ってるカフェルネを見た。
「あちぁあ!焼ける!これ以上は無理!誰か助けて!」
「カフェルネ!?今引き上げるから待ってろ!」
「えぇ…もう終わるの?」
「終わるの?じゃねえから!」
30分後…
「死ぬかと思った!」
「誰がこんなことしたんだ?」
「お兄様」
「私は鬼畜な事しませんよ!」
「カフェルネどっちがやったんだ?」
「…かわいい娘っこの方です…」
「今回は助かったから良かったもの…」
「だって…魔族の生命力の高さを確認したかったの」
「おたち…」
「お母様…魔族たちの肩を持つなんて…それにお爺様とお婆様も簡単に馴染んでますし」
「…アスエルお前もぼろぼろのカフェルネを見て何で笑ってんだ」
「…えっ」
「……テムル殿…そろそろ帰らないか…この痛みもほどよくていいが…」
「…ハーシュさんとルトラウスさんに教えておかないとな」
《~テムルの回想終わり~》
「で…今に繋がっていると」
「カフェルネの言う通り外ではこれが普通だな」
「郷に入ったら郷に従えって教えたんだけど…私は子供たちを連れて降りた方が良いかしら…」
「今のところは平気だよ」
「どうしてハーシュの子供たちが狙われたかわかった気がする」
「どういう事ですか?」
「人そっくりな魔族相手にこういうことを仕出かせる者を好んでいるからな魔神教は」
「あんな人種差別集団なんかに渡したくないわね」
「だからこそ子供たちは見込まれているのだろう」
「お母様…いい加減ほどいてください」
「私もいい加減動きたい…」
「おっと…すまないな…俺が今ほどくよ」
じいちゃんが素早くほどいた。
「ハーシュは子供たちの食事の準備出来るかい?」
「えぇ出来ます」
「…子供たちを叱るのを人間じゃない私たちがしたら反感買いそうだから…後は頼んだよ」
「はい」
「この村の子供たちには私とルトラウスで君たちふたりを構わないようにと伝えておくからふたりも安心して過ごしなさい」
ハーシュさんはふたりを連れてばあちゃんの家から出ていった。
「ずいぶんと恐ろしい事やってのけたな」
「魔族ねぇ…」
「ここは本当に差別がないのだと再確認させられたよ…ティルクス我輩を枝でつつくの止めて」
「ここでの差別は絶対に許さないからね」
「この村の者たちは全員が隠密活動出来るから、あの子たちの気に障ることは無いだろうよ」
「…所でアレはどうなった?」
「流れ星のように落ちていったよオルセ兄さん」
「後は地上まで数キロに迫ったら強制送還するように魔法を掛けておいた」
「それなら恨まれる事はないな!」
「トラウマ植え付けるけどね」
「ルトラウス留守を頼んだよ、これから出掛けてくる」
「オレもばあちゃんの手伝いしてくる」
「俺も着いてー「来なくていいから」
「何でだ!」
「私の関係者の国で問題が起きているみたいでね」
「オレは付き添いで着いてくんだ」
「俺も行きたい!」
「パスで」
「どうしても駄目か!」
「あのランディも連れていくけど?」
「あのペドか!」
じいちゃんが苦虫を噛み潰しているかの様な表情をした。
「俺たちの…俺たちの愛娘の…俺たちの初孫をかっ拐った変態なんだぞこの野郎!」
「変態扱いするな」
「変態だろ!アイツは!」
「セティエは嫌がって無かっただろうが」
「くぅ…!」
じいちゃんがますます嫌そうな表情を。
「まあまあ…ルトラウスさん」
「嫌なのだよ、あの好色野郎は特にな!」
「ルトラウス殿は本当に片親と仲が拗れているのですね」
そこに村で見かけたことが無い人が突然やって来た。
「ヴァンヘルムも継いでる、その急に押し掛けてくるのも俺は嫌いなんだがな」
「親が失礼してます、サニカ先生からガシャドクロの連絡を聞き駆け付けたのですが…」
「ヴァンヘルム師匠お久し振りです」」
「久し振りですねオルセ、テムル」
「ヴァンヘルムか…お前はセティエに似てるのが救いだな」
「幼少好きの変態と一緒にしないでください、サニカ師匠ガシャドクロが出現したと報告が来てましたが…」
「居たよ【リバンティエル】にね」
「そうですか…だとすると白金冒険者だと役に立たないな」
「ズバッと切ったね」
「えぇ、まだまだ激甘ですよ、白金冒険者ゴトキで調子乗ってますからね…逆にこちらが被害が増えます…所でオルセ、テムル」
「俺は母さんの手伝いがあるから無理です」
「おや…ティアさん帰ってきてるのですか」
「俺様は警備しないと行けないのが増えたから無理です」
「そうですか…ここの住人を全員スカウトしたいです、アダマンタイト級冒険者だらけですからね。この村」
「さっさと帰った帰った」
「ルトラウス殿…どうしたら許してくれるのですか」
「ヴァンヘルムについては村の娘たちからあばよくば嫁にと抱いているその雑念を無くせば許してやる」
「…それは無理です!」
「キリってドヤ顔してもダメですよ師匠」
「オルセはアリンとソリンと結婚しやがりましたね」
「えぇ、小さいときに結婚しようとふたりと約束してたんで」
「くっ悔しいです!」
ハンカチ噛み締めてる…この人が全ての冒険者を統べるギルドマスターか…なんか残念な人だな。
「あっ…ヴァンヘルム先生だ」
「お久しぶりです」
「アリン、ソリンも久し振りですね」
「何で泣いてるのですか」
「私の生徒が結婚したので嬉し泣きです」
…嬉し泣きじゃないな…悔し涙だな。
「私とティルクスは出掛けるからね」
「……行ってこい…ティルクスとサニカよ」
「どうしました?ルトラウス殿」
「俺がガシャドクロ消すから心配しなくていい…ランディの名を聞くとストレスが溜まる…退治すればストレス発散になるだろう」
「…私も行きますよ、増えてるかも知れませんし」
そそくさとじいちゃんとヴァンヘルムさんは【リバンティエル】に向かって行った?
「……先生自棄を起こさないよな?」
「多分な…」
カランカラン
「あれ~ヴァンヘルムもう帰ったの~」
「ホントみたいね~」
「アリセアとリシアとカリーナとラミーか」
「サニカ婆これ」
「これは?」
「ミリアから渡してくれって」
「えっ…いったいミリア何を見たのかねぇ」
ばあちゃんはラミー姉さんから札を貰っていた…どうしたらのんびり過ごせるのだろうか…?