1000年後のお話 夏祭りだ!の裏側
【星明かりの森】
《最深部の東 段々の岩山》
「相変わらず、ちょっかい掛けてくる輩がわんさか湧いて出てくるわねー」
「本当に困るわ~」
「クレイバール島の可愛い、可愛い子供たちにちょっかいをかけるとは…ね」
「貴様らがこの島に巣くうデーモンか!」
「…あら悪魔退治の聖職者も混ざっていたのね」
「神が悪魔を信者にしてる事態普通じゃない!それも古い大神がだ!」
「まぁ確かに神聖な神が悪魔となんてな...魔神とからならわからなくもないが」
「ヴィル、貴方はどちらの味方なの?」
「決まっている我々の「俺は嫁と娘の味方だが?フリルたちとは中立を保っている」
「…これだからベラの本心をまだ見せて貰えてないのよね。ベラはアタシたちと仲が良いし」
「…プロテスタントとしての誇りがだな」
「ならベラとルチルを解放するていで別れちゃいなさい。記憶消去に関してラブ姉様に頼んであげるから」
「必要ねえからな?!それに娘や妻に信仰しろと強制してないから!ここに婿に来て今でもたまにカルチャーショック受けてるからな?!」
するとパンパンと手を叩きながらラブナシカが現れるとフリルデーモンたちは礼を取った。
「あんまりヴィクトールをからかうのは止めてあげなさいな…ヴィクトール首尾は?」
「コイツらの裏はないとロニセラさん(ラークスの母)から連絡があったぞ」
「珍しいわね。あののんびり屋さんが動いたの?」
「今回のクレイバール島の結界を張るのに挙手したとメルス(ラークスの父)から直接聞いた」
「まぁ…それで今回、【お仕置き部屋】ならぬ【お仕置き場所】に集められた子達は亀甲縛りじゃなく囚人縛りなのね」
「ひとり例外がいるぞ」
「……ホントに困ったさんね」
「…フン」
「ぶん殴って良い?」
「ダメよ。一応、コイツ神界の皇帝の弟だから。皇帝からやるならプロレス技を決めるか精神的ダメージを与えるのなら許すと許可貰ってるわ」
「ならやることはひとつだな」
「きっ貴様、なっ何を!」
「これでも喰らえ!」
ヴィクトールは神界の皇帝の弟に対してモンゴリアンチョップしてかアームドラッグを繰り出しブレーンバスターして最後にアルゼンチンバックブリーカーした。
「グォオ…ッ!」
「DDTとかドラゴンスクリューしないだけ感謝しろよな」
「あら上手くなったわね。プロレス」
「ベラがフリルたちのプロレスが好きで観に行ってるからな…現在進行形で俺も教わってるからな…悠珂からだが」
「ふふ…そろそろ解放してあげたら?」
「最後にパワーボムしていいか?」
「それ以上は止めとけ。傷物にしたからルチルを留学させろと皇帝様から指令が来るぞ。
コイツの兄貴である皇帝も表面上は手を引いた様にしてるが機会があるようならと今も虎視眈々と狙ってるぞ」
後からやって来たリジエト(リマイスの父)がそういうとヴィクトールは雑に皇帝の弟をプロレス技から解放した。
「ぐっ」
「ティファイトス、お前もしつこいぞ。ベラに振られてヴィクトールに負けても未だにしがみついて恥ずかしくないのか?」
「煩い…ぞ、リジエト」
「あの皇帝もロリコンなのか??」
「ロリコンではないが、ベラの血脈を狙ってるのは確かだなw
次は息子の代でと画策してるんじゃねえか?」
「止 め て く れ」
「父親としては確かに嫌だな…息子がぺドに狙われたら嫌だし」
「それにしても何で妻と娘を狙うんだコイツらの血筋は」
「人の血をいれてるのに翼が純白で確実に生まれてくる有翼人の血筋をいれたいんだろうな」
「ベラの祖母の弟がコイツらの祖母の婿に入ったよな?親戚だよな?」
「かなり早い段階でお婿に行ったわよ。…クレイバール島の不思議なのよね、外に婿や嫁に行くと血が馴染むというか欲望に当てられてなのか…物珍しい姿では生まれて来なくなるのよねw」
「別にアイボリー色の翼で良いじゃん十分綺麗だろうに」
「それだと嫌なんだろうな。ベラとルチルの持つ純白な翼の血脈が欲しいんだろうな」
「マジで止めてくれ…気持ち悪い」
「ある程度、プロレス技を掛けたんだろう?ならもうこのまま強制送還しちゃえよ」
「あっ待って。アタシの追放紋をつけるから…………よし、これで良いわ。
次やったら追放って言ってたわよね?貴方の親族6等親までこちらに来れなくなったからね」
「なんだと?!」
「それだけの事をしたのよ。ここの島は全盛期に比べて島民の数がかなり少なくなっちゃたから、「貴方たちもこうなりますよ」と警告文を含めた広告塔になって貰ってるの」
「まぁ…これに懲りて少しは大人しくするんだな。口説くなら正攻法でやれと言われてたろうに、お前ら兄弟は無理やり神界へ連れていこうなんて強引なんだよ」
「だがコイツは!」
「ヴィクトールはウルリカを口説ききった迪真と同じくちゃんと正攻法でベラを口説いていたからラブ校長たちから何も言われてないだろうに」
「ここでは権力なんて意味ないなからな」
「そうね、ここではアタシがルールよ」
「えっ」
神界の皇帝の弟はラブナシカの「アタシがルールよ」の言葉を最後に強制送還されていった。
「ラブ校長、それで残りはどうするんだ?」
「この子達はフリルちゃんたちと【パンツレスリングの刑】に処してからこの子らの世界からお迎えに来て貰うわ」
「パンツレスリング…」
「ムンムンな奴ですね!」
「うお?!」なんでここにベラが!」
「フリルさんたちのプロレスが見れると聞いたので来ちゃいました」
「来ちゃいましたじゃねえからな?ヴィクトールが固まってんぞ」
「おや?」
幼馴染みたちの交流を見ていた異世界の聖職者たちはベラリエルの姿を見て恍惚していた。
「なんと見事なっ」
「悪いわね、島の子供たちは見世物じゃないからさっさと移動しましょうか。
ベラ、見学してもいいけど翼を隠して一応変装して来てくれる?」
「了解です」
ラブナシカとフリルデーモンたちは異世界の聖職者達を連れてさっさとパンツレスリングの会場に転移していった。
「観に行くんかい」
「年に一度の楽しみでもあるので!」
「旦那どうすんだ?」
「クレイバール島の島民限定の宴会場に連れていってください。ルミルチルもそこにいるので」
「はいよ。後でちゃんとヴィクトールの相手してやれよ?」
「わかってます」
それだけいうとそれぞれ向かうべき場所に向かっていった。