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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
新生クレイバール島の暮らし
542/555

1000年後のお話 夏祭りだ!その2

【クレイバール神社】


《本堂の前の階段付近》


「玖穏が来てないと思ったら、鬼姫さまの所かよ」

「そう言ってやらないの」

「あのかなりのべっぴんさんの血を引いてるんだもんナ」

「…本来なら墓守りなんてしてるはずのない然るべきご身分の血筋の持ち主だし、鬼姫は女棟梁になれるはずだった鬼人だからね」

「明かされない身分…今年も来るのかしら…鬼姫さんの所の若い衆とかが」

「今年も来るんじゃないかな?郁朔が地球に赴いて地酒とか酒を大量に買い込んでたりしてるし、若い衆に関しては鬼姫の様子を見てきて欲しいと言われてるだろうからね」

「山本先生、それで今年は何かするの?」

「特にレクリエーションとか考えてないんだよね…年月が経つと繰り返し行動になるから新鮮さとかなくって…」

「永く生きてる弊害が起きてるw」

「何かやりたいのとかある?」

「夏祭りの太鼓叩くのとかはラブナシカ校長先生に捕まった幼馴染みたちがやるだろうしナ」

  


う~んと唸っていると巨大な蛇二匹と共に歩いているまつりが現れた。



「あっまつりさんとホウライとイナだ!」

「今年も去年と同じ顔ぶれだね。クレイバール神社に集まって座談会でもしているの?」

「今年何をするか山本先生が決めてなくって」

「だから身バレを防ぐための仮面とか変声機械を着ける前なんだ」

「…それにしてもホウライとイナがクレイバール神社の敷地から出るなんて珍しいですわね』

『今年は我々も客人をいれる前の島のぱとろーるをして欲しいとラブナシカ殿に頼まれてな』

『あとクレイバール霊園ダンジョン前の敷地に暮らしてる鬼姫とは別個体の霊園をダンジョン化させた鬼人がダンジョンの外に出ないように脅してこいと頼まれたのよ』

「あぁ…それでか」

『あの鬼人も懲りないなのよねぇ…紅凰様にあれだけボコられてダンジョン化させた責任として霊園を管理しろと【地獄の鎖】でダンジョンに縛り上げられているのに出ようとするなんて…』

「あっ…ルミルチルは玖穏とお盆前の例の墓参りしたって言ってたけど大丈夫だったの?

霊園をダンジョン化させた鬼人に探索してるときに絡まれたりとかは?」

「絡まれませんでしたけど、第三層の時に妨害を喰らいましたわ。

逃げ足早いのでやったのバレてないと思っているみたいですわね。

有翼人の視力嘗めないで欲しいものですわ」

「妨害を喰らってるのね…」

「カレコレ1000年縛られてるのか…あの鬼人さん」

「その鬼人のことは一旦、放置して祭りが始まった時の事を考えないか?」

「それもそうだわ」

『我々はぱとろーるなどの役目を終えたから本堂の定位置に戻らせてもらう』

「またね、子供たち」

『またね』



巨大な蛇×2と共にまつりは吸い込まれるように本堂に入っていった。



「決められないのであれば…今年は人の目ならぬフリルの目が届く範囲で好きに過ごせば良いんじゃない?」

「結局それになるよね」

「山本先生もそれで良い?」

「うん、決められなかったからね」

「それじゃ変声機械とお面をください」

「はい」



賀実は子供たちにボイスチェンジする為の変声機械と顔を見られないようにするための仮面を渡した。



「あんまり羽目を外さないようにね」

「「「「「「はーい!」」」」」」



子供たちはボイスチェンジして仮面を装着してクレイバール神社から飛び出していった。



『賀実、一応わたち達も警備の方に行ってくるの』

「いってらっしゃい。私は鬼姫の若い衆に絡まれるであろう郁朔たちの所に行ってくる」

『わかったの』









◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



【クレイバール】


《クレイバール中央区 祭り会場 宴会場》



「若さま!お久し振りです!」

「俺の事を若さまって呼ぶな」

「何を言っているのです。鬼姫さまの直接の玄孫さまでいらっしゃると言うのに」

「坊っちゃんが居ないのが少し寂しいですな」

「玖穏は鬼姫殿の所に今日は泊まりだ」

「さようでっか、姐さんお久しゅうございます」

「…今年は少ないな」

「へい、ダンジョン化させた責任を取らされている奴の元へ向かったんですよ」

「………結構前に島に着てたのか。それ、大丈夫なんだよな?」

「若が心配する必要はないかと、クレイバール神社におられる二柱の白蛇殿にも我々側の鬼人がダンジョンに入る前に牽制して貰ったので」

「あー…ホウライとイナか」

「効果テキメンとはいきませんでしたが牽制にはなったようですぞ」

「……ホウライとイナ迫力あるもんね~」

「大智殿もおられましたか」

「タダ酒が飲めると聞いてきたよ~……も~…そんな目で見ないでよ。冗談だよ~」

「前科があるからなぁ」

「だな」

「よぉ!郁朔、大智が世話になる手前だな!」

「おまえも来たのか陽キャ」



花恵の両親が鬼たちの宴会に現れた事で混沌とかすであろう状況に目を細めた六月一日夫婦であった。


レイクアムト・フェンネリーエ


種族 桜虎族(先祖返り)

性別 ♂

現在 36

職業 歯科医

一人称 俺

家族構成 妻と息子


桜虎族の先祖返りでクレイバール島の歯科医

カミュリエとは異世界を旅し、獣人として活躍しているうちに辺境にたどり着きカミュリエと出会った。

混血ゆえに虐げられていたカミュリエをみて辺境の住人に対してコイツら見る目ねえなと思いつつカミュリエの料理に胃袋を捕まれ通いつめた。

そして逆プロポーズを受けたのでそのまま了解して島に連れ帰ってきた。





カミュリエ・ブラッテル・フェンネリーエ


種族 ダンピール

性別 ♀

現在 389

職業 主婦兼料理人

一人称 妾

家族構成 夫と息子


ダンピールの料理人で時々だが薔薇色のお宿で腕を振るっている。

レイクアムトとの出会いは混血差別の強い場所で粗末なものしか買い物も出来ずに町の外で料理の材料を集めてピンチに陥った時にレイクアムトに助けられた。

ダンピールだからと長年差別されていた事でレイクアムトを最初はかなり不審に思っていたが何度か交流を持つうちに少しずつ緩和され惚れ込み逆プロポーズしたらそのまま連れられ嫁いできた。




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