ひと夏の冒険
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申し訳ないです。
【大海原】
《海のど真ん中》
悠珂が急に1週間で世界一周の船旅をすると言って集まった子供達と共にカイリごと船を借り受け旅をしていた3日目で大事件が船の上で起きていた。
「…海風のおかげで肌がベタベタするワ」
「…それよりもマスト…」
「マストが折れ、船が制御不能になり海流に流されて今どの変なのか分かります?」
「賀実に渡された世界地図はあるよな?」
「それならここにあるぞー」
すると悠珂は甲板の上に地図を広げた。
「今いるのはクレイバール島から約1000キロ離れた海域だな」
「…レンカの背に乗って飛んで帰れる距離?」
「無理だからな?流石に1000キロは無理」
「意気地なし」
「そもそも誰がマストを折ったのよ…」
「それに関しては不幸が重なった結果と言いますか」
「ドジの連鎖じゃない?」
「ドジの連鎖だと?」
「………玖寿、お前は何を知っているんだ?」
「…不幸が重なった結果と言いますか…」
「何かが起きてドジたんだな?」
レンカは目線を合わせない玖寿だけが犯人ではないと確信していた。
「お前は慎重だからな。何か驚き戸惑う事が起きなければ絶対にしないようなミスをしたんだろう?」
「ナンノコトデショウ?」
「正直に言えば俺だけ先に帰還をするのをやめてやるぞ?悠珂がリアルな体験をしたいと魔法禁止にして帰還魔法が使えなくなってる状況なんだからな」
「ごめんなさい、犯人はボクなんです」
「かっカイリさん?」
「海の上で天候関連の事を試してはどうかと悠珂君に言われまして…」
するとレンカは悠珂の方を見た。
「…大航海時代の荒波を乗り越えた船乗りたちと似たような追体験できて満足だ」
「コイツ…」
「マストが折れたのは荒波の影響もありますけども、船から振り落とされそうになった僕を助けるために犠牲になったんです」
「かなりの嵐が吹き荒れたからな…マストを折るほどの馬鹿力を持つのはこの中ではラローネルだな?」 「………マストのロープを掴んでいたらベキベキッていい音が鳴ったワ。…あとカイリさんごめんなさイ」
「玖寿君が流されないで済んだから大丈夫だよ」
「おい、悠珂」
「ちゃんと帰れるから安心しろ。マストの修理に関しては出来るやつを連れてきてるからな」
「なんか嫌な予感がするんだが」
「奇遇ですねレンカ。僕も嫌な予感がひしひしと」
すると悠珂は船の荷物置き場に向かい、荷物置き場から手足を何かの紐で縛られたキグルミを抱えてやって来た。
それを見たカイリたちは引き攣った表情になった。
「かっ賀実さん…」
「オレも自力で修繕できるんだが、スキルを使える輩がいた方が良いと思って積んでおいたんだ」
「毎回必ず見送りに来てる賀実がなんで来なかったんだろうと思ってたんだがお前が犯人かい!」
「流石に引くワ…」
「いや~踊るマンドラゴラたちのサンバフェスティバルを見たいからと断られたんだが。
でも長生きするんだから次の300年後に見れば良いだろうと連れてきた」
「せめて同行してほしいと言って連れてきません?」
「自己中野郎の突然の思い付きに関しては今に始まった事でもないし昔からだから気にしない」
「賀実さん起きてたんですね」
「そろそろ手足を縛ってる紐を解いてくれる?」
「それならアタシがやるわ」
ラローネルが賀実の手足を縛っている紐を解いた。
「全く……今回の踊るマンドラゴラたちのサンバフェスティバルに関してはキユクが撮ってくれるとさっき連絡があったから良いものの。
帰ったら蓬に報復させるから自己中野郎に手を出すのはやめときな」
「良いんです?」
「うん。逃げ切れずに捕まったから事もあるし…私も帰ったら君たちに混ざって逃走訓練しなきゃね」
「ふふふ」
「ぎゃぁぎゃぁ揉めてもどうにもならないからマストを直すとしますか」
「よろしくお願いします」
折れたマストをスキルを使ってぱぱっと直し船旅をして船旅を再会した。
マストを直したあとの船旅は特に(レンカが悠珂を監視していたことで)問題が起きることなく進み宣言通り1週間で一周してクレイバール島に戻っていった。
悠珂は賀実の宣言通り、蓬からかなりの報復を受け1週間、悶え苦しんだそうである。
内容に関し『見ちゃダメじゃないですの……ふふふ』
あっ