1000年後のお話 毎年のことだろう?
登場人物の名前間違えてたので修正しました。
スミマセンでした。
【クレイバール島】
《新クレイバール学校 初等科5ー1》
「我に血をくれェ〜」
「ひっ!ネフォイルが血を吸いたい衝動に侵されてるっ!」
「もうそんな時期かー」
「糸羅は何で冷静なんだよ!」
「そりゃ毎年のことだからだろ?」
「毎年のことだからじゃすまされないからね?リュウラ」
「…遂にこの時期が来たかとわかる景色だよなぁ」
「そうですね。女子がこのクラスから物理的に消え、むさ苦しいこの上ない環境になりますからね」
「まだオイラたちむさ苦しくないよ玖穏。リマイスは黄昏ないで手伝って」
「君は真面目だねぇ…流しなよ……あちぃ~」
「花恵は女子が居ないからって制服を脱いで半裸になろうとするなし」
「だっ誰かっネフォイルを抑えるの手伝って、もう持たないっ」
「ジェサニアとテティオと玖穏の3人で抑えてるのに保たないってどういうこと?」
「ネフォイル、意外と力強いんですよ。ダンピールですから」
「……解き放つぞ?いい加減に加わってくれないと」
「ジェサニアは物理で抑えないで魔力の拘束を使えよ。魔男なんだからよ」
「今使えなくされてるんだよ。修行してるから!」
少し教室の雰囲気がピリついたがガラガラとドアを開ける音が響いた。
「おっジェサニア、テティオ、玖穏いつもこの時期ありがとな。やけに騒がしいなと思ったらネフォイルの血の衝動が起きてたか」
「鍛冶屋敷先生ー助けてぇ」
「お前ら抑えるのを協力しろと毎年言ってるんだがな?」
悠珂はネフォイルに対して魔力の鎖を使い抑えさらに猿轡してネフォイルの席に座らせて縛った。
「この時期、あんまり男同士でくっつきたくない」
「女子にくっついたらセクハラ助平だからな?」
「なんか疲れました…」
「ご苦労さん」
「鍛冶屋敷先生〜それで授業はどうするんですか?」
「どうするかな?血の衝動に関しては明日辺りかなと思ってたが1日早く来たもんな……って玖穏。首に吸血跡が…血を吸われているから保健室いけ」
「いつのまに……それでさっきからクラクラしてたんですね」
「この光景を見ると5年前の【血の池事件】を思い起こされる」
「アリア先生がいつのまに来てる」
「玖穏、チクってするけど我慢してね」
アリアは手に持っている注射器を玖穏に使用した。
「うっ…」
「コレで応急処置は出来たから良し」
※アリアは地球の看護師の国家資格を持っているのとクレイバール島の医師から許可を得て打っていますが、一般の方が注射器を打つのは一部例外を除く方々以外は辞めようね!つかまるよ!
「ねっ姉さん…」
「リュウラさん、ここでは【姉さん】じゃありません」
「アリア先生はなぜココに来たんですか?」
「山本先生からの指示でネフォイルさんが血の衝動が始まったので島の医師であるテルキオさんの元へ向かい学校まで来てもらいまいた。
血を吸われ眷属の呪いが引き起こされる可能性があったので早めに私が来た」
「悪いなアリア。助かった」
「頼まれたので…玖穏さん気持ち悪いとかは?」
「少しあります…いつ吸われたかわかりません…」
「……血を吸うのホントに上手いよねー…蚊見たいにいつ吸ってるんだろうレベルぅ……あっ…ぼくもネフォイルに吸われてる…かも…接触した覚えないんだけどぉ」
「えっ」
「それじゃ糸羅もお注射しとくか。
ネフォイルではなく蚊に血を吸われてただけだとしても秘薬使ってるから注射したとしても栄養ドリンクになるようにしてあるから」
アリアはプスと一発、糸羅にもお注射した。
「「「「「…………………」」」」」
他の男子たちはネフォイルを見ていつ他人の血を吸っているのかとマジヤベェこいつと言った表情でネフォイルを見ていた。
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【新クレイバール学校】
《中等科3ー1の教室》
「今年は中等科の教室ね…」
「…他の教室はラブナシカ校長先生が這いずり回った跡があってね…嫌でしょ?」
「えぇ、嫌よ。這いずり回った跡がある教室で授業するのは」
「ネフォイルが急に処女の血と言って襲ってきた時は流石に蹴りを入れてしまいましたわ」
「ルミルチルの回し蹴りキレイだったのう」
「それ褒めてますの?ラークス」
「褒めてとるぞ」
「それで山本先生、今日の授業からどうなる?」
「今日から別々の教室で授業開始だね。内容は同じだけど【血の衝動】がまだ抑えられないからね」
「ダンピールって大変ね」
「【血の衝動】は個体差があるからそればっかりはね」
「この島の人達と吸血鬼関係はあんまり相性良くないって誰かが言ったような…」
「そんなことはないよ。過去にもダンピールが先祖返りで出たことあるみたいだから」
「山本先生は知らないの?」
「先祖返りのダンピールさんが生まれた時期はこの世界の外に出ていたから知らないんだ」
「あ~…【黒い靄事件】の案件か」
「山本先生、雑談しないで授業しない?」
「ヘリオトープの言う通り授業を始めたいけど、さっきからプンプン煩いね」
「えっドコに蚊が……あっミトミの頬に蚊が!」
ミズキがミトミの頬に蚊が止まったのを見たが直後に蚊は血を吸う前に机の上に落ちた。
「蚊が机の上に落ちた」
「……ミトミ、何かしたの?」
「とくになに……あっしたわ。今日」
「なにしたの?」
「母様に試しで使ってみてと身体全体になんかのクリーム塗ったわ」
「朝から全身になにか塗ったの?」
「えぇ」
「あっ」
次はラークスが反応した。
「ラークスはどうしたのよ」
「ワシも母上からジェサニアのママ上から防虫クリームを貰ったと言っておったの。
そしてワシも全身塗ってきたぞ」
「既に塗ってるのがふたりいるもんね…お母さんから特にそういう話はないわ。アタイ」
「たぶんミズキとヴィアンヌに関しては必要ないんだと思うよ」
「えっわたしも?」
「ミズキはハーフマーメイドだから地上で活動するにあたって常に薄い水の膜を纏ってるから。
ヴィアンヌに関してはダークエルフゆえに森の魔力を持って生まれてくるから蚊を寄せ付けないんだ」
「ふぇ~」
「山本先生にも蚊が寄ってこないわよね?」
「蓬がね…」
賀実の「蓬がね」の言葉を聞いて女子たちは「あぁ…蓬関連か」と無理やり納得した。
「ルミルチルはどうなのよ」
「わたくしは母様から虫除けクリームならぬ防虫の服を全身で着させられてますので大丈夫ですわ」
「ルミルチルは既に防虫対策してたわ」
「それなら蚊の心配なく授業が出来るじゃない」
「そうだね。それじゃ授業を始めようか」
男子の方はネフォイルの事もあり授業が出来たような出来なかったような中途半端な授業となり女子は何事もなく授業が進んで今日を終えたのであった。




