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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
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襲撃が増えるかも

【クレイバール島】


《ヴェルタリアスの秘密基地の大広間》



「…まさかヴェルタリアスが作った秘密基地が島民達の避難用シェルターになるとは思わなかったよ」

【ふふふ…もっと褒めても良いのですぞ…カーウェン先生】

「今回は本当に助かったからドヤついても何も言わないよ。ありがとう」

【いえ、良いんですぞ】

「それにしてもよく賢者の石を削ってココまでの設備を揃えたものね」

【まだ島の土台が【オリジン輝石】に変化する前の賢者の石だった時に色々変換して掘削に必要な物に変えたりして掘ってたからほぼ困ることなかったよ】

「……」

「我が先祖が電脳空間で生きてる事自体なんか不思議だな」

【子孫がココまで堅物系統になるとはおもわなんだ】

「…そろそろ外に出ても大丈夫か?…寄合所に居るであろう子供達が心配なんだが」

【それなら心配ない。極大爆破魔法が放たれた瞬間にブラウニーが瞬時に《子供達が入っていた押し入れ部屋》をオレの秘密基地に連結させたからそろそろコチラに来るのでは?】


ヴェルタリアスの発言を聞いた大人たちは一斉にヴェルタリアスが写っているモニターを見た。


【この秘密基地がキレイに保てるのはブラウニーにもこの秘密基地の管理者権限を持たせてるから。家と家を繋げる連結だって得意だもの】

「そっそれでは」

【子供達は今、この部屋に向けて動いてる】

「あァ……良かったッ…」

「だから言ったじゃないかラタム。ココの島の連中は存在しているだけでただ者じゃないってさ」

「そうだナ」

「はぁ…」

「白虎…良かったですね」

【あー…目に毒だ…緊急事態が起きた後に安心するとすぐ夫婦でハグし合うんだから】

「ヴェルタリアスも生きてる時はそうしていたよ」

【そうですけども】


大広間のドアが開き、子供達も現れそれぞれの親の元へ向かった。

思春期を迎えた子供への配慮をしながら、お互いに無事を確かめあった。


「父さんたちは既にココへ避難してたんだね」

「奇抜は格好したヤバいのに男たち全員が追いかけられててな。走って逃げてたらいきなりココへ転移されたんだ」

「あの話マジだったの」

「と言うことは…母さんたちも追いかけられたの?」

「アタイ達も追いかけられてたってどうしてルフェルニカは知ってるんだい?」

「島に攻めてきた侵入者が話してたのを押し入れの中から聞いてたのよ」

「それでかい」

「……あれ?悠珂は何処へ?」

「オレならここだ」


声のする方に目線を向けると玖寿たちよりボロボロの姿に驚いた。


「どうしてこんなにボロボロ」

「手当ならラローネルとディーシェがやってくれたから大丈夫だ、ラタム」

「ブラウニーによってこの秘密基地に連結する前に少しタイムラグが合ってな。弱体化して俺らよりも弱いのに俺たちを庇ったんだ」

「つい身体が動いてな」

「つい動いたじゃないかラ!まったく弱体化した自覚を持テ!オイラたちの元バカ教師!今は転生して年齢が10代のペーペーだとしてもオイラたちの教師やってた人が突如消えたら泣くに泣けないんだゾ!」

「ラタムの言う通りだぜ?無茶すんな。俺たちよりも弱くなったのに」

「(なんだろう?フィリムに言われるとなんか癪だ)…悪かった。それよりも賀実とラブはまだココに来てないか?」


するとニュッと影からメモ帳を持ったフリルデーモンが現れた。


「急に申し訳ない」

「おぉう…フリルデーモンの秘書さんか」

「ラブナシカ様は極大爆破魔法を浴びましたが傷つくことなくピンピンしてますのでご心配なく」


この場にいる島の子供たちと大人たちは「でしょうね」と思った。


「今は極大爆破魔法の衝撃に寄合所ごと吹き飛ばされた賀実殿を探し、地上をウロウロしてますので見つけ次第コチラに向かうそうです」

「吹き飛ばされたか」

「はい。極大爆破魔法の余波でまだ地上に出るのは危ないので、地上の捜索はフリルデーモンたちに任せ皆様はこの秘密基地に潜んでいて欲しいそうです」

「わかったわ」

「では」


島長のポーリアが了承し伝えることを伝えたフリルデーモンの秘書さんは去っていった。


「…今回の事情を知ってるの居るかしら?」

「その話はアタシがするから賀実の治療をしてあげてちょうだい。少しハデにやりすぎて手当しか出来なかったから」


ラブナシカは血が所々付いてるボロボロのキグルミを纏ったままの賀実を肩に抱えて現れた。

瞬時にラタムとロディンナが動きラブナシカから賀実を受け取り部屋を変えて治療すると言ってヴェルタリアスに指示を仰いで部屋に案内されて大広間から出ていった。


「賀実の意識は?」

「発見当初は合ったけどアタシが気絶させたわ」

「あの状態で意識あったって…」

「相変わらず痛みに強すぎるわねぇ…治療薬とかの事もあるからワタシも手伝ってくるわ」

「おばあちゃん、ウチも!」

「変な魔法薬を使ったら絶対に駄目だからね?」

「流石にあんな状態に使わないわよ」


マナリオとヴァリラが大広間から出ていった。


「ラブ先生、それで話してくれるんですよね?」

「えぇ、話すわ。今回の襲撃者についてね。取り敢えず聞きやすい態勢をとって話を聞くと良いわ」


ラブナシカは指パッチンして長時間話すであろうくつろぎセットが大広間にたくさん用意された。

フリルデーモンさんが捕まえた人物はフリルデーモンさん達により尋問されているそうで報告が上がるまで放置してるとのことである。


今回の襲撃者は【終末狂会】の模倣犯で末端とかでもないし復活してもないとラブは断言した。

理由としてはそもそも本当に復活して活動しているのであれば上層部たちは自身らが作った【終末論】を実現するために創り出した【太古の勇者】【神族】によって異次元に封印された【神】を呼び出すのに忙しくしているためにそもそも表舞台に出てこない。

末端であろうとも動くときは派手に動かず、ジワジワ侵食する感じで気づいた時には既に【終末論】に染まった人達に囲まれてたとなるそう。


ラブナシカは昔ヤリ合った実体験を元にした結論として今回のように物理的に攻めてくることはないし「絶対に模倣犯よ」と締めくくった。


「ラブ先生、そもそも【終末狂会】ってなに?」

「自分たち以外の数多の次元にいる人類を全て滅亡させようぜを実行しようとして【太古の勇者】と【神族】に根絶やしされたヤバい集団よ」

「短略されてるけどヤバいな」

「でも今になって模倣犯が出てくるなんて思わないじゃない?それに制約関係でうろ覚えなのよね…不愉快極まりないのは確かなんだけど…」

「「「「「「え」」」」」」


なんとも言えない空気が漂っていたが。


「【終末狂会】関連は根絶やしにした今でも、それだけ徹底した情報規制されてるの。アタシも神族としてまだペーペーだった頃に関わった案件だから情報開示出来ないし」

「ラブ先生…背後にいる方は誰です?」


ラブナシカが振り返る瞬間に危害を加えられそうになったが、シュパッと腕をつかみ背負い投して抑え込んだ。


「相変わらずだなー」

「あらあら…アタシの背後に立つなといつも言ってたでしょうに」

「悪いと思いつつやっちまうんだよ」

「ラブ先生、その方は?」

「アタシ個人の知り合いのマトモな方の【太古の勇者】の一人で【包雷の勇者ミジェイズ】と呼ばれてるとある世界の獅子族の王様よ」

「王族の方で【太古の勇者】様でしたか」

「それにしてもお前が大切にしている子供たちはコレまた珍しいな。

様々な種族の血を取り入れてるみたいだが…人間としての性質が勝ってるみたいだし」

「誰一人として渡さないわよ?」

「わかってら」

「それでなにしに来たの?」

「【終末狂会】が新しく編成された。昔【終末狂会の討伐戦線】に関わっていた【太古の勇者】と【神族】が襲われる事件が多発しててな。

襲われてる理由が終末狂会の本拠地があった【封じられた世界】へ行くためのバラされた鍵の欠片を集めているらしい」

「…アタシは持ってないわよ?ペーペーで不安要素もあると先輩神族に言われてたから渡されてないし」

「そうか…まっ関わったのは確かなんだコレから襲撃が増えるかもしれないから気をつけろよ?」

「わかったわ」


それだけ言うと【包雷の勇者ミジェイズ】は何処かへ転移していったタイミングで賀実の治療を終えたとラタム達がこの部屋へ戻ってきた。


「容体は落ち着いてるヨ。処置は出来たけどちゃんした設備で精密検査したィ…賀実も今は純地球人だかラ」

「そうね…地上がどうなってるかフリルちゃん達の報告を待ちましょう。まずはそれからよ」


取り敢えず容体は落ち着いるという話を聞いて島民たちはホッと一安心してフリルデーモンさんの報告を待って結局、外に出られたのは二日後であった。  

ミジェイズ・トライハン・ケイルファ


種族 獣人(獅子族)

性別 ♂

現在 覚えてねえな

職業 隠者

一人称 俺

通り名 包雷の勇者


かなり古い時代の勇者をした獣人の不老不死者。

自世界では隠者として隠れ里を作り、隠居しているが古い友人たちに呼ばれて様々な世界を旅している。

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