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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
488/569

あっさり犯人確保

【夜の帳が下りる街】



『アフンッ』

「さっさと吐かねぇか」



悠珂によって三角木馬に目隠しをされた人型のゴーレムの長がさらに縄で縛られた状態で乗せられてお馬さんの鞭でシバかれていた。



『どうして三角木馬を持ち歩いてるのよ』

「情報を聞くのに早いんだよ。コレで喋らなかったら喋らないしな」

『コイツ、マゾか?鞭で叩かれて喜んでるぞ』

「えっマジかよ」

『ドウシタ小僧!コンナモノカッ!』

「……うわぁ(ドン引き)」

「ほら、貸しなさい。アタシがやったるわ」



ベルネクローネが悠珂からお馬さんの鞭を取り、代わりにゴーレムの長を叩いた。

ビシバシ叩かれ喜んでいるゴーレムを見て引いていた。

ひとしきりシバき終えたが、ゴーレムはとても嬉しそうにしているだけで何も喋らなかった。

ついに三角木馬の上で幸せそうな表情で気絶した。



「だめだったわ」

『だろうな。犯人を探してるが…一つも痕跡を見つけられないな』

「ただ人型のゴーレムをシバいただけね」

「……何一つとして証拠を見つけられないっておかしくね?絶対に痕跡とかあるはずなんだがな…」

『ん?ちょっと待て』

「どうした天藍」

『…槍を引きずった跡が見つかったかもしれん』

「どこだ?」



天藍が凝視した場所を悠珂が調べると何が引きずられた跡が見つかった。



「コレだと…何かを引きずった後だな」

『そうか…』

「でも調べてみる価値はあるんじゃない?」

「だな。天藍お手柄だな」

『ふふん』

「ベルネクローネもオレの代わりにシバいてくれてありがとよ」

「どういたしまして」

「それじゃ、この痕跡から探ってみるか!」

『「了解」』




悠珂は痕跡調査し辿り着いた先には… 




「詩子、何してるんだ?」

「あら、おかえりなさい。弓矢の犯人はコイツだったわ」

「既に犯人が特定されてたな」

「どうしてエウロラが犯人だと分かったんだ?」 

「女の勘よ」

「女の勘かぁ…まぁ島で暮らしてる娘たちの勘の鋭さにはオレもタジタジにされるからなぁ。

それと証拠とかはあるのか?」

「それならミネコが現行犯で押収したわ」

「ボクが状況を説明するよ」



まつりによると詩子はミネコとまつりと共に攻撃が届かないであろう場所から周りを眺めていたら詩子が急に嫌な予感がすると言ったので、蓬が毒で作った物体を詩子たちがいた場所に配置して様子を見ていたらどこからともなく弓矢が大量に降り注いだそう。


キラッと一瞬光った場所にミネコを召喚してミネコが直ぐに確保したら、その場所に弓を持ったエウロラがいて譜月が人に化けて簀巻きにしたそうである。



「お前さん何か話すことは?」

「人間のクセに…!」



すると賀実が誰かを引きずっりながら戻ってきた。



「エウロラが簀巻きにされて吊るされてる…」

『賀実もおかえりなさい〜』

「蓬も譜月も護衛とお留守番ご苦労さま」

「賀実、お前が引きずってるのって…」

「鬼人の集落があったから…潜入して調べたら悠珂を攻撃した同じ槍があったから鬼人の長を確保してこの集落の者に襲われた経緯を証明したら「煮るなり焼くなり好きにしろ」と犯人を差し出してくれたから貰ってきた」

「……なかなかに凄いわね」

「それと鬼人たちは何かコチラから手を出さないと何もしないと言質取ってきた」

「……確保の具体的な説明は?」

「鬼人の長の金棒を身体強化して素手でへし折ったら武装解除して鬼人たちが素直になった」

「だろうな」

「エウロラが簀巻きになってるってことはもしかしするのかい?」

「弓での襲撃の犯人よ」

「プライドをへし折っただけだと駄目だったか」

「人間のクセにって言ってたよ」

「そっか、なら処罰を受けさせてから自由にしてあげようかね。

それならゴーレムに管理させたほうがよさそうだ」 「そういえばマゾな人型のゴーレムに会ったんだが…何か知ってるか?」

「いや、残念ながら…マゾなゴーレムは知らない。

ごっついゴーレムなら鉱石集めや探索してたら襲ってきたからシバいたけど」

「そっそうか」

「処罰って何をするの?」

「命までは取らないけど、二度とここの土を踏みたくなくなるようにトラウマになるくらいの事はする。

コチラは死に戻り出来るけどこの二人はやる事やってるから」

「そうなるのね」

「こんなにもあっさり犯人確保出来るとは…サクッとやることやっちゃいますか」

「だな。詩子とまつりはここで待っててくれ…離れた場所で少しエグい事をやるからな」

「わかったわ」




すると悠珂と賀実はそれぞれ引きずって行った。

しばらくして悲鳴やら命乞いの懇願が聞こえてきたが最終的にはただ何かをしている音だけが響いた。


まつりと詩子はドン引いていたが何度も襲撃されるわけには行かないと黙っていたのだった。


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