フリルデーモンパニックの始まり
【何処かにある大きな会場】
《特別な観客席》
「ウェイ!ウェイ!ヒノミちゃん!サイコーっ!」
「伊鶴氏!相変わらずですなっ!」
「いつもいつも特別な観客席を引き当てるなんて最高ですぞ!」
「おうとも!」
わかる人にはとてつもない程の美貌を持つとある平成の武士の格好をした者が武士仲間と共にヲタ芸を披露していた。
ヲタ芸を披露していて武士仲間に返事をした瞬間にぴたっと時が止まったが、ヲタ芸に夢中でその者は気づかなかった。
だがそんな所に悠珂たちは鎌倉時代から現在に戻されたのっだった。
周りを見渡すとどこからどう見てもアイドルのコンサート会場でなんともいえない距離に神秘的な気配を感じた場所に一斉に目を向けた。
「ねぇヲタ芸披露してるのって日本の八百万の一柱だよね?」
「オレ達みたいに見れる者からしたら一発だな」
「もしかして土下座した神の使いが仕えてるのって、そこのヲタ芸を披露してる…」
「あたしたちを現在に引っ張るのを後回しにした理由が追ってるアイドルのコンサートに出るため……今すぐにでも〆ちゃいましょ」
いつまで経っても時が流れない、八百万の一柱が武士の格好して踊っている、サイリウムを一心不乱に振るっている音だけが辺に響いていた。
詩子はミネコが使っているサイレンサー付きのライフルを取ろうとしたが、その前に悠珂が動いていてヲタ芸を披露してる八百万の一柱に飛び蹴りを加えた。
「やる事やってから趣味を嗜め大馬鹿者がっ!!」
「へぶらっ?!」
悠珂が飛び蹴りを武士姿の八百万の一柱にクリーンヒットさせた瞬間に時が動き出し悠珂の行動に騒ぎが起こると思ったが、アイドルのコンサート会場の巨大スクリーンが映していた可愛い映像が突如としてピシッとスーツを決めている派遣組の画像に切り替わった。
「えっ」とこの会場の者たちは巨大スクリーンに突如として映ったスーツの派遣組に戸惑った。
『この国は今、我々が占領し全ての放送で生配信で流している…全ての国やこの国に住む者も混乱していることだろう。
だが安心してほしい…事が終われば何がモノ全てが何もなかった事に戻る。
この放送に心当たりある者よ…今度こそありとあらゆる物を使い場所で1000年前の決着を今度こそ付けようではないか』
その映像が流れ映像が終わった瞬間にその場にいた者たち悠珂たち四人と八百万の一柱以外全員…いや日本国民全てが石化した。
「何がありとあらゆる物を使っての決着だよ。
力を取り戻したお前らと今のオレたちの実力ではどっからどう見ても天と地の差があるわ」
「どうするの?」
「あの場所って鎌倉時代にヤりあった場所よね?」
「確実にそうだろうね…悠珂の言った通りサシで決着は無………あっ「………オメェらが例の四人組か」
「アナタが趣味を優先させた八百万の一柱様ね」
「…この地球に転生したそこの二人に関しては特に言うことはない。
変なのに狙われてるみたいだが、あの気まぐれなる大神様によってこの地球に斡旋された様だからな。
そこの二人は別次元の地球の出身じゃねえか」
「そのふたりの生まれた次元の地球の日本が【太古の勇者】関連によってかなりカオスな事になって日常やら魔術を知っている者が住めなくなった」
「えっ」
悠珂の発言にはこの世界の八百万の一柱も間抜けな声を出した。
「なにそれ、気になるでござるな」
「その話は後で」
「どうした賀実」
「向こうはありとあらゆる物を使えって言ったらなコチラも使ってやれば良いよ」
「何か思いついたの?宿屋?」
「ううん、宿屋は本当に最終手段だよ。規格外には規格外を当てればいいのさ」
「お前…まさか」
「愛丸に連絡を取ってフリルデーモンを召喚しよっか。あの子たちに獲物まるまる好きにしていいよって言ったらそこまで代償とか大丈夫そうだし」
『本当によろしいので?』
「「「「ひっ!」」」」
賀実の影から突如として現れたフリルがたくさん付いたドレスを着た男前が現れ男たちは腰を抜かした。
詩子はイケメンなのになんでドレス姿っと言った表情をしていた。
「ありとあらゆる物を使えって言ってたからね。
その代わりこの地球の生命たちや神族たち迷惑をかけるのは駄目だよ?
この世界は神秘学が正しく学べる世界だから」
『大丈夫です。皆様は一定の距離を保って見守りください、我々も久方ぶりの美味しそうなご褒美に感謝です』
それだけ言うとフリルデーモンは目の前から姿を消した。
「なんだアレは?!」
「オレたちと共存してるデーモンたちの一体だな」
「なっデーモンと共存だと?!」
「良き隣人だぞ?」
「そんな事を言うのはなかなか居ないよ…それについにデーモンまで島で…しかも複数…」
「あっアレがあの島に居たっていうの?!」
「そういえば詩子には言ってなかったな。【フリルデーモン】と言ってなラブナシカ…愛丸を慕って集まっているもの好…少し変わり者だが世話好きな集団だな。
これまで、オレや島の子供たちの目の前では悪さはしたことない」




