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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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村に起きた変化

【天の島 ミルキーウェルスト】


《火天の宿屋兼ルミナレス邸本宅前》


「一応、戻ってきたんだよね?」

「あぁ」

「村の復旧はまだまだ時間が掛かりそうでね…今日帰ってくると3日まえから宴してるから「無事に帰ってきました」と挨拶してきなさいな」

「わかった」

「わかりました」


「…ミストルは今日が」


ミストルとオレはばあちゃんの家から歩き出した。


「ティルクス、ミストルお帰り!大変だったみたいだねぇ」

「怪我はないかい?」

「飴ちゃん食べるかぁ?」

「婆さんたち平気じゃろうて」

「それにしても旅をして逞しくなったんじゃないか?」

「ミストルがめんこい娘っ子になっとる」

「アネットちゃんに似てるわね~」

「バル君からしたら大変じゃない?」

「そんな事は無いですよチヨちゃん…私が愛しているのはアネットです…ミストルが困ることはしませんよ」

「おう、俺の作った武器はどうだった」


村のご隠居さんたちと縁側でお茶を飲んでいた。


「あんまり使うことはなかったよ」

「そうか」

「いつもの酒じゃねえのか」

「連続で酒なんか飲んでたらマリーナたちに怒られるわ」

「確かにな…うちの息子の嫁さん(シカナ)に怒られるわな、ガッハハハ!」

「縁側で飲むお茶は最高よ~」

「……ツサちゃん…わたしお昼ごはん食べたかしら?」

「もう、マノちゃんたら…さっき食べたわよ…だからかお茶を縁側で飲んでいるのでしょう?」

「そうだったわね、ふぉほほほ」

「マノリちゃんボケるにはまだ早いぞ」

「そうですよ…マノリちゃん」

「こんな夢物語に出てくる場所で暮らせるなんて…しかもワシたちを受け入れてくれるとは」

「そうですねあなた…こんな生活が出来るなんて夢みたいですね」

「ふたりが来てくれて良かったわ~」

「外の話が聞けるのは良いわね~」

「そうですか?」


村のご老人たちは仲いいな、バルセイルさん違和感バリバリなんだけど…のんびりまったりしてるわ…ご老人も増えてるな…なんか高貴なオーラが出てる老夫婦が居るな。


「オレたちは帰ってきたと挨拶回りしてるから先に行かせてもらうよ」

「そうだ…村で買った茶葉を老人会の棚に置いとくね、お爺様もまたね」

「はい、また後で」

「ありがとね、ミストル、ティルクス」

「転ばないように気を付けるのよ~」

「「はーい」」


オレ達は天の島に有る住居兼商店街を目指した。


「やっぱり料理とか作ってるね」

「美味しそうな匂いがたまらないな」


村の見た目三十代~五十代の女性と男性が集まって料理やらなんか作っていた。


「帰ってきたね!」

「あらあら~怪我もなく良かったわ~」

「リバンティエルどうだった?」

「ミストルの奴、娘っ子になってやがるな」

「ティルクスはますます逞しくなったんわね!」

「アルーヴの嘆きが始まるんじゃねえか?」

「傑作だわな!ガッハハハハハ!」

「コルエルたら…そんな事言ってるとアルーヴの闇討ちに遭うわよ?」

「俺には効かねぇぜ!」

「何が傑作だ、このアホ」

「アルーヴ君ごめんなさいね…コルエル君もいい加減にして」

「ラケルが謝ることじゃない、こいつには後で闇討ちにしとくからいいぞ?」

「相変わらずねぇ」

「ティルクスとミストル大きくなったわね!」

「?…この人は」

「ごめんなさいね?私はハーシュ約十八年前に他国に嫁いで最近帰ってきたの…夫が亡くなったから子供たちとお義父様とお義母様も連れて帰ってきの」

「そうだったんですね」

「敬語は止めてちょうだいここは長寿の村なんだから」

「そうですね」

「ふふふ…これから宜しくね?」

「はい」


◇◇◇


「ミストルよく頑張ったな…お帰り」

「ただいま父さん」

「ティルクスには後で話がある」

「わかりました」

「父さん!」

「ミストルが考えてる事はしないから安心しろ」

「父さんが笑っている時は怒っている時なんだから信じられないよ!」


確かにな、スッゲーイケメンが笑うとなんか良いな~と思っているけど…アルーヴさんは怒ると笑うんだよな、ばあちゃんと怒りかたが一緒だ。


「母さんはまだ戻れないの?」

「いや帰って来たよ、でもシェザーナの事で地上に降りてる」

「そっか…シェリナは?」

「それならテムルたちの所に行ってるよ」

「僕とティルクスで挨拶に言ってくるね!」

「気を付けてな」

「うん、テス行こう」

「そうだな」



テムル兄さん達の所に向かっていった。



「リシア姉さん!久し振り!」

「帰ってきたわね、ふたりとも」

「あら、ティルクスまた背が伸びたみたいね」

「そう?ラミー姉さん」

「やん!ミストルがおんにゃのこになってるぅ~!」

「止めてカリーナ姉さん」

「酔っぱらってない?」

「さっきからぐびぐび飲んでるからな」

「あっトルヤ兄さん戻ってきてた」

「ワイが求める木はなくってな…麓の村の周辺の木とこの島の木が最高に良い木だとわかったから帰ってきた」

「そっか」

「無事でよかった…」

「ミリエ姉さんだ」

「珍しいね…外に出るなんて」

「星魔術占いが外に出ていた方が良いって出てたの…」

「ミリエ姉さんの占いはよく当たるもんな」

「ふふふ…ご苦労様だったわね…」

「ありがと」

「…ねぇシェリナは?」

「シェリナは後ろの方に居るだろ?」


オレとミストルでテムル兄さんが言った方向に振り返るとオレ達と同じぐらいの歳に変化していた。


「何で!?」

「成長してる!?」

「やほーミストル、ティルクス久し振り~」

「なななななっ何があった!」

「サバイバル試練を突破してから2日後に成長したんだよ~…ねぇミストル?」

「なっ何?」

「男に戻りたい?」

「えっ…戻るって」

「今日までなら性別を戻せるかも知れないんだよ」

「無理なんじゃないのか?」

「今日は満月でしかも魔力が一番高まる日なんだってさ」

「戻れる…」

「どうしたい?ボクは女に戻っても良いと思ってるよ」

「あれだけ男になりたがっていたのに」

「う~んとね…いろいろやりきった感があるんだ」

「少しだけ考えさせて」

「時間は夜の12時までだってさ」

「…わかった…少し外すね」


ミストルがどこかに向かっていった。


「ミストル…」

「ティルクスは耐えろ、性別逆転問題はミストルが決めることだからな」

「わかっているが…ミストルは男に戻れるとなったら即戻ると思っていたから何かな」

「「「「「はぁ…これだから鈍感はやだねぇ」」」」」


兄さん、姉さんたちに鈍感とディスられた…ミストルとは友人としてオレの生が終わるまでなると思っていたから…。


「ボクもそう思ってたんだよ~でも何か心境が変わる何かが有ったんだろうね」

「シェリナ……」


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