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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
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裏世界の消滅とこれからの事

【青の森のお宿】


《借りてる部屋》



「うぅ……死ぬかと思ったっ…」

「…あんのドラフェニックス、今度あったら一発入れてやるわ!」

「久しぶりにヒヤッとしたがどうにかなったな」



時空移動した後、まつりが借りている部屋に四人でなだれ込んだ。



「あの光り輝く鳥はテイムモンスター?」

「テイムモンスターではないよ。時空移動専用の乗り物をレンタルしている所に派遣してもらった子だよ」

「そんなレンタル店があるんだ…」

「そのレンタル店はここ最近…確か1000年前くらいに強者の魔物使い方の人たちが立ち上げたらしい」

「それはオレも知らないな」

「仕方ないよ。時空移動が自力でできるなら使うことないからね」

「レンタル料は?」

「金貨10枚みたいだね。私のアイテムボックスに入れてあった【様々な世界が交わる狭間の世界】で使える金貨が10枚減ってたし」

「高っ」

「でもそれくらいで移動できるなら安いもんだな」

「えぇ…そうなの?その金貨ってここだとだいたいおいくら?」

「だいたい数百万円くらいじゃないか?」

「ひゅっっっ」

「永く生きて商売しながら引きこもってると使うことないから貯まる貯まる」

「ねぇ…どれだけ貯め込んでるの?」

「「ふへへ……内緒」」

「こういう時、ふたりして悪い顔するよね」

「この様子だとかなり貯め込んでるわ」

「有るには越したことないからな」

「ドヤるな」



詩子が悠珂に絡み始めた。



「まつりはパソコンとか持ってる?」

「持ってるよ」

「なら天災とか調べてみようか」

「OK」



賀実とまつりはパソコンを使いこの世界で起きた事件を調べ始めた。



「ここに戻ってきた時から少し違和感があったけど魔法少女そのものが消えてるし、天災が起きた事も無かったことになっている」

「あれも太古の勇者が起こしたってこと?」

「それに関しては紫蘭と愛丸と一緒に時空図書と時空維持に行って調べたらそっちに送るよ」

「う、うん」

「あの光り輝く鳥さんは確実に目的の場所に運んでくれるから少しお高いし、パラレルワールドにたどり着いたなんてことはないよ」

「そういえばミネコは?」

「ミネコはあたしのバックの中に入ってるわ」



詩子はバックのファスナーを開けるとミネコが「死ぬかと思ったわ」と出てきた。



「詩子、ミネコ魔法少女がこの世界から消えてる」

「「え」」

「都市伝説に語られるだけになってるよ」

「ミネコは魔に堕ちたから精霊や妖精の類から外されたからここに居られるんだ。悪さしないようにね」

「胸に刻むわ」

「特に異常なしみたいだから私と悠珂は早々に私たちの地球に戻ってもよさそうだね」

「えっちょっと…ならあたしは何をすれば?」

「魔法少女以外の仕事してたんじゃ…」

「長く生きたジレンマで各地を転々としてたから…言っとくけど働く所は定年退職してたわよ?

今は化粧品メーカーで働いてるわ」

「……戸籍を調べたほうがよさそう。このパソコンから調べて大丈夫かなぁ」

「それなら【魔法のパソコン】あるけど使うか?」



悠珂が懐からパソコンを取り出した。



「遙か先の技術と魔術の技術を合わせて作られてるからハッキングとかやり放題だぜ?」

「ならそっちを使わせて!」


まつりがカタカタと悠珂のパソコンをインターネットに繋げ調べ始めたが、まつりと詩子の戸籍がそもそもなかった。



「ボクまで透明人間化してる…ならこの部屋誰が借りたことになってるの?」



まつりの言葉に全員ハッとして部屋をキレイにし、人が入った形跡を消して一斉に1階にあるこの部屋の窓からこの部屋を出て行き、人里離れた場所で人が近づかない場所に賀実が【火天の宿】を召喚して緊急会議が始まった。











【火天の宿屋】


《食堂》


『一度宿屋の外にでて魔術を使い調べてみたがどうやら裏世界がなくなっていたぞ』

「裏世界がないか」

『時が戻され、さらに魔法少女もこの世から消え失せた事から考えると何もかも証拠も残さず何者かが消し去ったな』

「何一つ残ってなさそう?」

『確実にこの世界にもたらされた魔術すらなくなっておる…まぁワシが宿るこの日記以外はな』

「初代学園長様が残ってる理由は火天の宿屋に魔術本として認定されたからだろうね」

『なかなか面白いことになったのう。外に出たら一瞬だが消えかけたからワシはこの世界の理から外れた存在になってしまったようじゃ』

「ならあたしに掛かってる不老不死の魔術は消えてたりしない?」

『詩子殿は異界の神族に不老不死を授けられておる。この地球の裏世界を消し去った者とは別ゆえに不老不死続行中じゃな』

「ホントに最悪っ!」

「騒いでいる途中で悪いと思いながら単刀直入に聞くけど詩子とまつりはこの先どうするの?もしこのまま残るのであれば戸籍作るの手伝うけど」



賀実の発言を聞いた詩子とまつりは体をぴくっと反応させて下を向いた。


その様子を見た悠珂と賀実は一旦、話を切り上げ一先ずは状況を整理しながらスマホを使い、この世界の情報を集めつつ1週間は滞在し、まつりと詩子がどのような選択をするのか待つことにしたのだった。



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