これからの事
【とある場所にあるラブナシカの部屋♡】
「我は決して、認めぬぞっ魔王ごときがなぜっ!」
「研鑽をしてねぇ輩に言われたくない…逝ね」
「はい、終わり♡」
ボロボロ状態の神族にとどめを刺そうとしたがラブナシカが間に入って止めた。
「魔王ちゃん。おいたは駄目よ?」
「ちっ」
「アナタも挑発しないの」
「だが!」
「人間や魔族によって神殺しと言われる事象が外で起きてるのはアナタも知ってるはずよ?」
「…………………」
「遂に終わったんか?」
「真澄ちゃんはそのまま賀実から離れないで賀実の側にいなさい」
「何か起きるんか?」
「確実にそこにいたほうが何が起きても安全だってことよ」
ラブナシカの発言を聞いた真澄は賀実の側の椅子に座った。
「それで神族ちゃんの方はどうするのかしら?」
「………………我は元の世界を創造し、研鑽を積む」
「力を溜め込む方針にしたのか」
「何物にも文句を言われぬように強くなってみせる」
「元の世界を作り直したらやっちゃった事の清算もしなくちゃ行けないけど♡」
「貴様らにギャフンと言わせてやる!」
「出来ると良いね」
「元の世界を創造する前に……賀実と真澄ちゃんは先に帰ってもらおうかしら」
「おっようやく帰れるんか…」
「ちょっと待って。私と真澄だけって言ったよね?
悠珂と蘇芳も一緒に帰さんか!」
「あ!」
「ウフフフ♡賀実、あちらの地球に行けるように研鑽するのよ〜」
パチンと指を鳴らし椅子に座っていた2名だけを元いた地球に送還した。
「さてと天地創造を始めましょう!」
「「……………………………」」
強制送還したラブナシカをコイツは……と言った表情を魔王化した悠珂とラスト神族はしていた。
「蘇芳ちゃんに関してはこれから創造し直すアナタの世界の【最後の異世界勇者】として冒険して貰って地球人の縁をぶった切って貰いたいから残したの。
魔王ちゃんに関しては創造し直す世界の魔王を鍛えてもらいたいから残したのよ」
「それを終えてからか」
「魔王化している呪いはもう解けてるけどアタシの呪いで魔王化させてるからちゃんと鍛えてね♡」
「………………」
魔王化している悠珂はかなり渋い顔しているがやれやれといった表情をしてから頷いた。
「まぁ…ことの成り行きが終わるまで蘇芳ちゃんの導き手として残らせてもらうわ。
……悪さしたら確実に後ろからほるわよ?」
「「ひっ」」
最後の方はドスを効かせた声で言い放ったラブナシカから距離を取りラスト神族と魔王化した悠珂はくっつき恋人繋ぎしてガタガタと怯えながら「絶対に悪さしない」と心に誓った。
こうして一度破壊された世界は再誕し、世界の流れを正すために異世界勇者として蘇芳が降り立ち、オネェな妖精を引き連れた珍道中がその世界に取って最後の異世界勇者による英雄譚となった。
異世界から勇者が現れなくなった世界では諍いが起こり英雄と呼ばれるに相応しい者が現れては新たなる自世界の英雄譚が生まれ、そして終わりが繰り返され世界は本来あるべきすがたの世界へと戻っていったのであった。
悠久の時か流れた神域で……。
【神域】
「本当に旅立つのだな?」
「あぁ、贖罪の清算も終えた。それにギャフンと言わせる相手がいるからな」
「お前も者好きだな」
「それにしても人類の存亡をかけた争いは起きなくなっても大丈夫なのか?」
「それに関してはニンゲンは争う生き物だからな…我ら神族や魔族が手を出さなくてもかってに争いを始め人口を減らす。
憎悪などの負の感情にかんしては具現化させた物を魔族共に処理させる事で魔族と人間の争いはなくなった…コレが永遠に続くとなると我々神族からお前みたいなのが出てくるのだろうな」
「最後の最後でイヤミか?」
「いやなに…旅神となるお前が少し羨ましくあるものよのう」
「なら次に引き継げばいいだろう」
「そうもいかんのよ。まだ我が管理しなくては行けなくてな。あの神族が残した証がまだ残っておる」
「うげ」
「そう言ってやるな……ではな」
「あぁ」
こうして新たな旅神が世界の壁を越えて新たな世界へ旅立っていったのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【闘島小中高一貫の中等部区】
《オカルト部の部室》
「賀実、また窓から第3の校庭を見てるのか?」
「………空を見てただけだよ」
「あの出来事から2ヶ月だもんな」
「今は何事も起きてないから良しとしないと」
「…お前は高校にかんしてはどうするつもりだ?このまま上がるのか?」
「今悩んでる。私と君の悪い噂を広げてる後輩ちゃんたちいる場所で学業を積むのはちょっと…ねえ」
「だよなー」
先に強制送還された賀実と真澄は消えたその日に戻ってきていて悠珂と蘇芳が帰ってくるまではのんびりと過ごせていたが、二人が帰還するとなんのロジックが働きのたか分からないが【大賢者(笑)】をやってた後輩ちゃんは失っていたはずの記憶(あっちの世界の)を取り戻したのか変に突っかかるようになったが、蘇芳と真澄だけの記憶だけは抜けていて賀実と悠珂の記憶だけは持っていた。
そこから変な噂を流されているがどれも的を得ていないものばかりで変人扱いを受けるようになったと思えば崇拝するものも現れカオスになっている。
蘇芳と真澄からはあの出来事以来、「友人であり幼馴染をやめて知人になりたい」と申し出があり二人は仕方ないよなーと思いながら了承し今に至っていた。
「先生たちからも腫れ物扱いされてるし」
「…そういえば惚れ薬どうなったんだ?」
「日野先生が悪さに使おうとしたからラブナシカの分身に頼んでお仕置きと処置してもらった」
「オマェ…」
「だってそれが一番手っ取り早いんだもの」
「……………」
「…君と話してて思った。高校にかんしては外部を受けよう」
「そのまま上に上がっても楽しそうだぞ?」
「……君だから本音を言うけど……本土に戻りたい」
「あぁ〜」
「それに全寮制の高校なんてここ以外にもあるし、ココだなって思える場所に通いたい」
「小中とお世話になったが……この場を出るか!」
「いざ何か合ったとしたら本土の方が良い」
「だな……でもいくつか細工しとくか」
「遺恨を残すことはないようにね」
「わかってら」
それからも変な噂を流されながらも卒業を無事に迎え、一部の教師にしか外部の高校に行くと教えてないので静かに二人はこの学校から去っていった。
それからもれなく二人が居ないくなり変な噂を流せなくなった者は孤立すると思えたが、それでも崇拝する者達によって新たな供物を獲得したが。
その新たな供物は本物の怪物で二人がいた頃は愉快な事件が多かったが、二人がいた頃よりも本格的にヤバい事件が連発するとはこの時は思いもしなかったのであったのである。
そして後輩ちゃんや崇拝する者に取って絶望の日々の始まりでもあった。




