これぞ魔王の強さ、でも永い時を生きる神族には勝てなかったよ。 ※閲覧注意
戦闘フィールドにねじ込まれて直ぐにガチの戦闘が始まり、その爆音で真澄は起き上がった。
「なんや!何が起きとんねん!」
「あら?起きたわね」
「うおっ!……物凄いイケメンがおる!」
「あら?」
「ん?……己、オネェ神か!」
ズサササと真澄はとても良い動きで距離を取った。
「気づくの早いわね」
「こんなっこんなイケメンなのにっ」
「よく言われるわ♡」
「ここはどこや!ウチを攫ったんか!」
「攫うわけ無いでしょ?全く……貴女は賀実にくっついていたからそのままここに転移してきたのよ」
「えっあっ!賀実はどこや!」
「賀実なら悠珂とやり合ってるわ」
ラブナシカがやり合っている場所を目線で教えた。
とんでもない爆撃など真澄の目にはカオス空間が広がっていたが。
「何なんや!ごっつうイケメンが増えとる!てか悠珂いないやん!どこにおるんや!」
「貴女がイケメンって言ったのが悠珂よ…それも魔王してた頃のね」
「っ……賀実が言ってたのマジやったんやな」
「そろそろコチラに賀実を戻さないとかしら?」
「えっ」
するとラブナシカは賀実を転移させ、魔王化している悠珂はぽつんと戦闘フィールドに放置された。
転移させられた賀実は所々血まみれであり折れているのがわかるくらいボロッボロである。
「多少は持つようになったわね」
「ボロッボロだけどね」
「血がっ!」
「真澄起きたみたいだね」
「大丈夫なんか!」
「こんなのまだまだ序の口だよ……肋骨とか骨折してるけども…19回目の挑戦にしてはやる様になったよ」
「えっじゅ19回目?!」
「そろそろ回復するわよ〜【元気になーれ♡】」
ラブナシカは賀実に回復魔法を掛けた。
見る見る内に回復していった姿を見た真澄はドン引きした。
「こっこう言った行為はファンタジー…フィクションだから見てられるけどリアルで見るもんやないな。
怖いわっ」
「真澄の反応を見る限り慣れって怖いね」
「そうねぇ…アタシや賀実たちにとっては日常だった時もあったものね」
「ひぇっ」
「さてと、また挑んでくるよ」
「それじゃ飛ばすわよ?」
ラブナシカは完全に回復した賀実をぽつんと放置された魔王化した悠珂の元へ送り出し、また戦闘が開始された。
「……戦闘が始まってもうウチには何も見えない」
「それが普通よ。超次元バトルスポーツとかの漫画とかあるけど一般人も超次元バトルを直視出来てる時点で超人よね」
「そんな考えなかったわ……賀実、大丈夫なん?」
「今の挑戦で勝てないようならアタシが出るわ。体は完璧に治せたとしても死にかけまくって疲弊した心の体力までは治せないもの」
「やっぱりそうなるんか」
「それに色々とヤりたいのよね…魔王化している悠珂と本気の色々なバトルを」
「最後の含み……」
真澄は考えないようにした。
それから数十分後に賀実は戻されてた。
「駄目かー…勝ちたい気持ちはあるんだけど」
「貴女は…どちらかといえば闘争心が弱い部類に入るから仕方ないわよ」
「確かにそこまで怒らへんな」
「怒ると疲れるし嫌なんだよ…」
「でもそれが賀実だもの」
「君って良い事言うけど…良いこと言うときってろくなこと考えてなかったりするからねぇ」
「うふふ♡」
「さてと」
「次はアタシが行くから大人しくしてなさい」
「えっ」
「悠珂のバフを解いてくるわね(力ずくで)♡」
それだけいうとラブナシカは戦闘フィールドでぽつんとしている所に転移した。
一瞬の出来事に賀実と真澄は固まった。
「賀実……大丈夫なん?」
「……あの目はろくなことやらんぞ……真澄はR指定の作品を直視できる?」
「どんな方面のや」
「エッチなの含めて全部」
「無理」
真澄は即答で言った。
「何が…いったい何が行われるんや」
「エロい事とエグい事の交互…エログロを観ることになります」
「………」
「目がギラギラしておられましたわ…取り敢えずモザイクしておくね」
「おっおう」
するとじりじりと距離を詰めていたラブナシカと魔王化した悠珂にモザイク処理された。
「BGMはどうする?キレイな音楽流しておく?」
「あっそっか声もヤバいんか…やっといてーな」
賀実はどこかソワソワしてる真澄を見た。
「賀実もモザイクとBGMありで見るんか?」
「いや、私はモザイクも音声もそのまま何もしないで観察するつもりだけど」
「今、モザイクありで観察してるのウチだけか!エッチな奴がおる!」
「コレも経験さ」
するとキレイな音声が流れ始めた。
「ふぉっ!?」
「あー始まった」
「何が!?」
「ディープな大人の世界のやつ」
※魔王化している悠珂さんの尊厳を守るために真澄目線で進みます。
「おぉう」
「モザイク処理されてると安心…?」
真澄はモザイク処理されているのを見てナニをしているのか分からないし、分かりたくないので賀実を直視することにした。
賀実は顔を青くしたり、スンッと真顔になったりしていたが。
「どうかした?」
「いや…思春期特有の恥ずかしさとかないんか?」
「こればかりは…業務作業してると思い込むことによって羞恥心はそこまでないかな」
「そっそう…モザイク処理してと頼んだから見えてないのは当たり前なんやけど……変態さんは何をしてるん?」
「実況するとすれば…魔王化した悠珂さんを自主規制してるけど、◯を撫で回してセクハラやってたり、服を引きちぎってその場で絞め技して◯首攻めしてたり」
「ディープ過ぎるわ!!」
「だからといって一線は越えてない」
「悠珂は反撃とかしてないんか?!」
「エロい格好で縛り付けられたりしてるし、力の格差があるのか一方的に攻められてるヨ」
真澄はこの苦痛が早く終わりますようにと祈り始めるとますますモザイク越しでも動きが自主規制。
ついに真澄は目を瞑って終わるのを待つことにした。




