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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
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魔法と剣じゃ超高度な文明兵器に勝てなかったよ

【新生ロボットを祀る神殿】


《会議室》


「コレより、防衛戦略の話を開始する」

「ちょいストップ。ウチは反対やで」

「子供たちならご安心を」

「えっ…(思考読まれた…)」

「宇◯戦艦を造れたからそこに格納するつもりだ」

「「はっ?」」



賀実と真澄の声が重なった。

そして賀実は愛丸を見たが愛丸は苦笑いしてた。



「よりによって宇宙でも活動できるヤバい戦艦を製造しただと…」

「本当はノアの方舟風を作るつもりだったみたいだけど…あれ?コレ作れるんじゃね?ってなって方向転換したみたい…」

「止めてよ!」

「止められなかったのよ!」

「神族の方々も止めてください!」

「もう諦めました」

「使えるもんは使おうかなっと」

「……もう既にロボットの力に魅入られとるやんけ」

「てもコレで子供云々の文句はないだろ?」

「文句はないけども……(もうめちゃめちゃ…)」

「………少し外に出ていいかい?」

「どうした賀実」

「なんか外から嫌な感じがするから…子供たちはこの基地の安全な場所に避難させてるよね?」

「あぁ、会議を始める前に点呼とってオレ達が見えないところで事件に巻き込まれるの嫌だから会議が終わるまでは入ってろって基地の中をウロウロしているはずだ」

「ならいい、でもなんか落ち着かないから見てくる」

「気の済むまで見てこい」

「賀実、置いてかないで」

「君はストッパーとしてここに残ってて」



賀実の言葉に真澄は不服であると言った表情だったが渋々残り、賀実は会議室から出て行った。



「賀実がここまで言うなんて珍しいわね」

「まっなにかあったらトランシーバーで連絡をくれるだろうからオレたちは話を詰めよう」

「そうですね」






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







【新生ロボットを祀る神殿】



《神殿 隠し通路》



「……嫌な予感って結構当たるから嫌になるねぇ」



賀実は神殿の隠し通路から外の様子をちらっと確認すると既に神殿の周りに武装した地球出身勇者たちが寝不足故に目を血走らせギンギンにして神殿を探しているようだった。


※この神殿(基地)は復元したラブナシカや機械オタクの悠珂を唸らせた超高度な文化と技術で作られているために簡単に見つけられない。



「どっどこにいる?!」

「この地に住んでるのはわかってるんだけど」

「毎回毎回…深夜の変な時間に襲撃して来る変形ロボの制作者をシバかなきゃ気が済まないわ!!」

「地下にあったりしないの?!」

「掘っても出てきてない…ホントにここに在るの?」

「あぁ、俺達側についてる神族の情報からしてここに在るらしい」

(おや?俺達側の神族?)

「入口のいの字すら見つけられないけど?」

「………ねぇ」

「どうした?」

「ねぇヤバいロボ…いやロボットじゃないわね。◯ンダムよガン◯ムに囲まれてるんだけど」

「(えっ)」



賀実も地球出身勇者と同じように反応した。

なぜなら賀実は某有名なロボットのザ◯しか見ていなかったのに、そこには完全武装した最新式の◯ンダムが立っていたから。



「(……………どうなるのこれ?)」



賀実はギリギリ見える場所まで身を潜め事を見届けることにした。

すると防衛戦の話し合いどころではなく、蹂躙が今しがた…始まった。




「ぎゃぁあ!本物のビームサーベルぅう!」

「嫌ーー!!何なのよ!弾丸とか前と違ってさらにヤッバっ!!」

「キャァァアア!ザ◯を造ったと思ったらあの非常識共は次に何を作ったんじゃー!!」

(私含めて非常識共ってまとめられた…)

「松谷!お前の学校ヤバくね?!こんなのいたのかよ!!」

「まさかここまでとは思わないわよーー!!」

(………あのガン◯ムの中から子供たちの気配を感じるけどまさかねぇ。

悠珂の影響を受けてなきゃいいけども…………でもまぁ乗ってたとしてもラブナシカのセクハラに対してのストレス発散法として覚えなきゃいいや)








◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




【新生ロボットを祀る神殿(基地)】



《会議室》



「なんだかドシーンドシーンって振動が聞こえてこないかしら?」

「気のせいだろ」

「今回の話をひとまとめにしますと最新式のロボットで蹂躙するでよろしいのですね」

「あぁオレの自信作だからな!」

「…ん?なんか顔色の悪い神族さんがおるけど…どうしたんや?」

「えっあっ!大丈夫デスヨ。大丈夫!」



冷や汗がタラタラと流れてはいるが悠珂とラブナシカは流した。



「それにしても…賀実遅いわねぇ」

「…終わったが来ないな」



だがナイス?なタイミングで賀実は戻ってきた。



「なんか表情が少しい厳つい感じが」

「もう防衛戦略しなくても良いよ」

「「えっ」」

「なにかあったのか?」

「子供たちが君が隠れて造ったガン◯ムに乗り込んで人がゴミの様だと言い放ちながら暴れてたよ」

「えっ」

「神族側に内通者がいてここの入口は見つけられなかったけど基地の近くまで地球出身の勇者が来てたよ」

「あらあらまぁまぁ」

「内通者だと…?」

「神族の方々、いまなら勇者たち強制送還できるから行くなら行ってくれば?」

「えっ」

「子供たちのストレスのはけ口にされてボロッボロ状態で伸びてるから」

「……内通者特定などは後回しにして先に強制送還してしまいましょう!」

「私だけだと心配だから愛丸か悠珂のどっちか付いてきてくれる?」

「ならオレが行くよ。愛丸は内通者の監視を頼むぞ」

「了解よ♡」



こうして命の取り合いをするはずだった地球出身の勇者たちは悠珂の悪意あるイタズラに負けて内通者を通して襲撃したが、魔法と剣では超高度な文明兵器には勝てずにボロ負けし記憶の改ざんを受けてから強制送還されていった。

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