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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
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半年たった

【新生ロボットを祀る神殿】


《修繕された聖堂の広い庭》



「奴隷商人さん…」

「何かあったの?」

「踊り子のオネェさんがまた…セクハラしてるの」

「……いつもの事だから見なかったことにしなさい」



本来なら悠長にしていられないが、事の経緯を見ていた神族の方々によって自力で生活できるまで頼みますとギガースによって攫われた子供たちを含む結構な人数の世話を押しつ…頼まれ面倒を見ていたら半年経ってた。



そして愛丸の職業は【踊り子】だった。



「商人の姉ちゃん!」


今度はヤンチャしてた組の子がやって来た。


「どうしたの?」

「悠珂のアニキがまた大きなロボットを3機作って発進させてたよ!」

「どこに?」

「わかんない!」

「せめて方向はわかる?」

「んーとね…確かリンゴの木が生えてる方からだから……北の方だと思う!」

「君たちの故郷があった方だね」 



悠珂達が召喚された場所の建物を住めるように直しているうちにトンデモナイ事が判明した。

神殿と言われていたが実際は高文明の基地レベルのヤバい施設だったことがラブナシカの神パワーを使い復元してわかったことだった。


そしてその基地の設備を使い悠珂がロボを1機作れちゃったことで悠珂はさらにえげつない悪戯を思いつき、さらにロボットを量産し使い、この世界で悪さをしている地球人たちが掌握した国へ派遣し地球人だけをターゲット(この世界の神族達によって顔が破れている)にしてソイツがいる場所だけを襲わせていた。

この世界の神族たちはその件だけは目を瞑っている。



「復讐しにいかせたのかな」

「多分だけど君たちが暮らしてた場所に勇者が3人向かったのかもしれないね」

「あっそっか」

「賀実…」

「姐御だ!」


なんかもう……と言った表情の真澄が現れた。


「ここ半年で世界ヤバない?」

「ファンタジー世界にロボットだからね」

「勇者ってもっとこう…旅」

「いまならバイクでGOが出来るよ」

「…ファンタジー世界にロボット系をぶっ込むなや」

「最近はそういうのよくあると思うよ」

「なんで賀実は受け入れられるんや」

「なるようにしかならないから…ははっ」

「乾いた笑いでてるやん」

「…この子らもだいぶ自分たちだけで生活が出来てきているから私たちもそろそろ動き始めないと…とは思ってるけど悠珂と愛丸が」

「アイツら置いていってウチら二人で旅せぇへん?」

「しても良いけど止める人居なくなって暴走状態になってヤバいことに…が想像できるのがねぇ」

「…………確かに」



愛丸のセクハラと秘密基地内でロボットを造っている悠珂の行動パターンを想像して真澄は真顔になった。



「……それにこの場所の外ヤバない?」



ドシーンドシーンと地響きが響き始めて真澄は真顔のまま顔を青くした。



「ひっ!この足音は大亀っ!」

「そうなの?」



すると子供たちは【遠視】スキルを発動させてこの神殿の近くにいるモンスターを確認した。



「スッゲー!姐御の言う通り大亀だ!」

「……よく足音でわかるね」

「足音ってそれぞれ違うからとしか言えんのや」


 

二人で話し込んでいると愛丸がやって来た。



「二人で何を話してたのかしら?」

「ゲッ」

「ゲッ…て何かしら?」

「噂をしてたらなんとやらって言うやつだね」

「あらあらアタシの話をしてたの?」

「うん。どうしたら男同士のセクハラを見なくても済むようになるかなって」

「まぁ!賀実たら酷いわねっ!アレはセクハラじゃないわっスキンシップよスキンシップ」

(あれの何処がスキンシップや!)

「それと悠珂のロボット開発の件もね」

(流した。賀実いま話を流した)

「アレはどうにもならないわよ。この基地を作った本人たちはアタシたちの知識すら凌駕する程の高度な文明世界から来てるぽいものね」

「この子達もここでの生活に慣れすぎて外に出た時不便さを感じなきゃ良いけど…」 

「家事全般が全てオートマチックやからなぁ」



家や全ての部屋の掃除、洗濯を洗う乾かす、料理や食器洗い物といった事柄だけは全て真澄の言う通りオートマチックで日々の暮らし対して楽を覚えてしまっている。



「畑の管理とかだけは人の手でやってるけどもね」

「そうねぇ…あっ!貴女達に知らせたい事があったのよ!忘れる所だったわ!」

「えっ」

「今さっき祭壇近くで子供たちと一緒にお祈りしてたら神託があったの!」

「それはどんな内容だったの?」

「悠珂のロボットを使ったテロ行為が功を奏して勇者達が疲弊して神族達の力を奪い取る計画のいち部を潰せたそうなのよ」

「悠珂が深夜にロボット出撃させとるからなぁ」

「だから勇者達をKILLして地球に強制送還計画を発動したいらしいの」

「どのような作戦なのかな?」

「勇者達にこの場所を襲撃させて逆に返り討ちにしましょう作戦だそうよ」

「それはアカンっ!子供たちがおるんやから!」

「防衛戦しろってこと?」

「そうなのよー」

「そればかりは私達だけじゃ決められないから神族の方々と悠珂と年長組を混ぜての話し合いだろうね」

「ウチは絶対に反対なんやけど」

「そういった反論も含めての話し合いさ。神族代表が来るんだろうからね」

「えっそうなん!?」

「でしょうねー…取り敢えず行きましょ?」 

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