躾とパラリラ
薔薇を思わせる表現があるので嫌ならカムバックをお願いします。
【アルマサール王国】
《自然溢れる町フォレウォルスの宿屋》
変態ギガースどもに躾などを施すのに1週間ほどかかった。
そしてギガースたちに攫われ愛丸が色々と処置を施した子供たちをひとまずこの世界の神族たちに押し付けてからギガース達が暮らす坑道から遠く離れた町へとやってきていた。
「………その覆面どうにもならないの?」
「外したら確実に君たち含めてブタバコ行きだぞ?」
「アナタまた……ろくな職についてないわね?」
「昔、君に言われた「魔法の鎖を作って縛るの上手いわね」って言葉に縛られてヤバい商人しかなれなかった」
「あらー…」
「…ところで愛丸さんよぉギガースたちにナニをしたんだ?お前を送り出すときにモジモジしてたし、なんかやばい感じがしたんだが?」
「そんなのカンタンよ。男しか居ないのであればと衆道を教えたのよん」
「男色文化を教えたんか」
「この体はアタシのじゃないから実演はしなかったけど」
「当たり前だ!」
「でも指導は出来るから徹底的に指導したわ♡…久しぶりに燃えたわよっ!」
「ひっ!」
そう話す愛丸の目がガンギマっているのを見て悠珂は久しぶりに心の底からビビった。
「種族…滅ばない?」
「完全な男色家はいないから平気しゃない?それに次、誘拐事件とか起こしたら「こうなる」って言うのを数組に実演させて全ギガースたちに見せつけたから大丈夫だと思うわ♡」
「本当にお前はナニをさせたんだ…」
「知りたいなら教えるわよ♡」
「あっそう言うのはいいです」
「そう…残念♡」
「なんか一昔前の君に戻った感じがする」
「そうねぇ……本来の肉体の檻から今は解放されてるからよけいかも知れないわね。
安心しなさい、この肉体はアタシのじゃないから変なことしないわ」
「何度も言うが当たり前じゃい」
「それで次はどうするの?」
「オレたちのもう一人の転生先の友人の確保に行こうと思ってる」
「何処にいるかわかってるの?」
「うん…この世界の神族からどうにかして欲しいとお願いされてる…」
「あらあら…何をしでかしたのやら」
するとどこからともなくこの町…いやこの世界にとって不適切な音が響いた。
パラリラパラリラと言う音が響きさらにヒャッハーと言う人の声も響き住民たちの悲鳴も聞こえた。
それを聞いたは悠珂と愛丸は真顔になった。
「神族の方々が言ってたけど…派手にやってるみたい」
「ねぇ…この音って」
「どっからどう聞いても暴走行為してる音だな。真澄はファンタジー要素が多い国に飛ばされてるって聞いたのに真澄、斜め上いったてさ」
「暴走行為に使ってるの馬だね」
泊まっている部屋の窓から外を見ていた賀実がそういった。
「えっバイクじゃないのか?」
「パラリラパラリラって鳴らす道具があるからお手製で作ったのかも」
「よく繊細な馬が嫌がらないわね…」
「そこは訓練とかこの世界のお馬さんが魔物寄りで図太いとかの可能性あるかもしれないよ」
「それでどう真澄の元に向うか」
「昔ながらの正々堂々とカチコミか愛丸のゲートを使って真澄の元に向う」
「…アタシからしたら正々堂々とカチコミが良いわ……ウフフ」
「賀実、真澄の元に直接向うゲートを使わせるぞ。何しでかすかわかったもんじゃないっ」
「取り敢えずさ様子見にいかない?」
「そうね」
賀実が馬が向かった方向を案内し真澄がヘッドをしているらしい住処に向かった。
【暴走族の住処】
賀実たちはガサガサと茂みから木の枝を持ちながら鉄格子でで囲われている場所をそっと見つめた。
暴走行為をしているのがどっからどう見ても10代の少年少女たちのたまり場になっていた。
そのど真ん中に………見つけてしまった。
「お前たち!町の連中はどうやった!」
「へい!姐さんが作ったあの変な音がなる奴にビビって逃げ惑ってましたぜ!」
「そうかそうか!」
「食糧問題は当面は大丈夫でっせ!」
「自由サイコー!!」
「ギャハハハ!!」
最高にハイってやつだ的なノリでヒャッハーしている10代を見て賀実たちは引き攣った笑いが出ていた。
ヒャッハーしている10代たちは世紀末風ではなく真澄の趣味である現在ファンシーな可愛い格好でヤンキーの様なポーズを取っていたり、ヒャッハーと言っているのである。
当人はTHE勇者の格好をしているために余計に目立っている。
「………なんでファンシーなんだよ」
「真澄の趣味」
「…んー好みなの居ないわねえ〜…ほとんど女の子じゃない」
「あっそれで現在ファンシーなのか格好……1人だけ昔ながらの勇者の格好で合ってないけどな」
「それ今言わないで…ふふふ…」
「それでどうするの?カチコむの?真澄って子の元にアタシがゲート作るの?」
「そうだなー…茶化すのも含めて夜襲しようぜ夜襲」
「茶化すか……なんで夜襲なの?」
「夜の方が色々と隠せたり偽装できるからな。少し小道具作りとかしたいから一旦は宿屋に戻って準備しようぜ」
「わかった」
「アタシはもうしばらくここにいていいかしら?」
「どうした?」
「……いい尻を持ってるのが居たのよ」
「オマエ…」
「大丈夫よ手は出さないし観察するだけよ」
「ホントだな?信用してるからな?」
「ええ」
それだけ言うと二手に分かれて夜襲するための準備を始めそして…夜になった。




