カンストしとんのかーい!
【ファウル・ファン・アヴァン】
《廃棄された聖堂跡地の広場》
殺戮の限りを尽くしたロボットは夜が明けた廃棄された聖堂の前に降り立った。
『活動限界を迎えました…直ちにコックピットに格納した知的生命体2名の安全確保のためにコックピットを開放します』
するとウィーンとコックピットから転がるように賀実と悠珂が出てきた。
賀実は殺戮を見させられ寝られなくなり全てを見ていたために渋い表情をしていて、悠珂は聖堂跡地に戻って来たタイミングで目覚めたことでケロッとしかも興奮しながら血塗られたロボットを見た。
「…何で血塗られてるんだ?」
「私達が倒せそうにないなーって言ってた魔物達やドラゴンに対して殺戮を行ったからだよ」
「オレが寝てるときにか!」
「そうだけど?」
『知的生命体の体に異常なし…我の役目は終えた。今の知的生命体ならば……自身の力、スキルに頼らず驕らなければこの場所でも生きていけるだろう。願わくはこの【機械神の聖堂】の再建を……タケオ……』
言うことだけ言って血塗られたロボットは機能を停止しすると悠珂ですら直せない程に壊れた。
「オレのロボットがっ!」
「君のじゃないから。それに【機械神の聖堂】って言った?」
「しかも再建してくれって言ってたな」
「ここがどうして廃棄された聖堂って名前になってたのかわかった気がする」
「この世界にロボットはな…オレからしたら最高だが」
「…高度な文明から移転してきたヤバめのロボットとパイロットが色々とやっちゃったんだろうなぁ。
しかも信仰するのが現れてロボット信仰が出来たけどパイロットが寿命でお亡くなりになって直せる技術者が居なくて衰退したのかも」
「オレ達が乗ったのって…」
「たぶん、ロボット信仰の元となったロボットだと思うよ」
取り敢えず安心する寝床へと二人は向かって行った。
ロボットが言った「自身の力、スキルに頼らず驕らなければこの場所でも生きていけるだろう」の言葉の真意を確かめるために。
【廃棄された聖堂跡地】
《二人の寝床》
「賀実、ステータス調べるぞ」
「…うん」
それぞれ調べることなく見せ合いすることにした。
【鍛冶屋敷 悠珂】
職業 剣聖レベル99
【ステータス】
【体力 Sランク】
【攻撃力 Aランク】
【防御力 Aランク】
【魔力 Aランク】
【魔防 Bランク】
【速さ Aランク】
【EXスキル】
【カリスマ】
【スキル】
【異次元の大神の大加護】
【期間限定特殊型のアイテムボックス】
【古より伝わる神楽舞】
【上位剣術(極)】
【上位大剣術(極)】
【中位槍術】
【アイテムボックス(極)】
【上位鑑定(極)】
【水を操る者(極)】
「おおっふ」
「カンストしてる…しかもスキルも増えてるし進化してるってコトは…」
「お前の奴隷契約とか凄いことに」
「ヤメロー!」
【山本 賀実】
職業 奴隷大商人レベル99
【ステータス】
【体力 Bランク】
【攻撃力 Aランク】
【防御力 Bランク】
【魔力 Aランク】
【魔防 Sランク】
【速さ Bランク】
【EXスキル】
【隠匿中のため閲覧出来ません】【生命の守りての魔力】
【スキル】
【異次元の大神の大加護】
【期間限定特殊型のアイテムボックス】
【アイテムボックス(極)】
【上位鑑定(極)】
【上位奴隷契約(極)】
【使役(極)】
【強靱な肺を持つ者(極)】
「えらいこっちゃ~」
「口から炎を吐くの進化は強靱な肺か……それにしてもステータスはなんとも言えないな」
「君は毎回優秀だからねぇ…でもこんなもんじゃない?」
「このステータスなら旅ができそうじゃね?」
「1度外に出ても良いかもね。でも一旦は寝かせて…私、徹夜二日目になる…」
「なら使えそうな武器や防具を見繕っておく」
「……頼んだ」
それだけ言って賀実は寝て悠珂は武器や防具を更に詳しく鑑定した。
「……カレコレ詳しく更に調べたが…賀実は魔術書が合ったからそれを渡すか。鞭とかあったけど嫌がりそうだし」
悠珂は寝床から外を見ると既に夜になっていた。
「オレの結界石は今日使ったら終わりそうだな……眠くなったしもう寝るか」
悠珂も簡易な寝床に寝転んで寝た。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【ファウル・ファン・アヴァン】
《神々の領域》
「まさか組み立てられる者が居たとはな」
「…やっぱり封印して正解だったな。なんだあのイカれた威力のビーム砲とやらは」
「ミサイルって言うのもヤバかったよ」
「…あの様子だともう起動したりも出来そうにありませんからあのロボットによる世界征服の危機は去りましたね」
「それであの二人はどうする?」
「放置しても良いのでは?異界の大神の加護を持っているということは何かしらの異界での使命を持っていると言うことなのでしょうから世界征服はやらんでしょう。
下手に刺激を送って変なことされるよりは…マシです」
「今、我々がやらなきゃいけないのは異界の者が好き勝手やってる現状をどうにかしないと」
「そうなのよね…この世界の人間では倒せない魔王が出ちゃったからヘルプを頼んだけど……魔王を放置してた頃のほうが比較的に安定してたわ」
「コチラの都合で無理やり拐って来たのが多いから強制送還が出来ないからなぁ」
「魔王さえ倒せば強制送還できるのか?」
「出来ますとも。頭の良い勇者はそれをわかっていておバカな勇者にも共有してるから誰一人として魔王退治しないんですよ」
「………ひとまずは…人の世に対しての神託をしなければな…もうしばし耐えよと」
「最近は信者たちからクレームが多くて……」
「それに関しては我々にも非があるからのぉ…クレームに関しては各々対応してヘイト管理しなくては」
テーブルを囲んだ神族たちはこれからの事を考え深い溜息を着いた。




