表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
424/569

節分とパルクール

【火天の宿屋】



《エントランスラウンジ(中央)》



「今宵は節分の日になったそうね。好きなだけ爆睡出来て好きなように趣味に没頭できるって本当に最高っ!」

「詩子がハイになってる」

「今はまだ良いけどもう少ししたら飽きてくるね」

「時間の経過は宿屋内は早いけど体感的にはまだ2時間しか経ってないもんね…サニカのミサンガがあるおかげで現実世界と同じ時間の立ち方しかしないから体に関しての不安はそこまでないけれどもね」

「もうすでにいつもの光景として壁に人工の神が宿屋のドアに張り付いてるけれども」



【人工の神】の目がキョロキョロと動き視点は定まっていないのが【人工の神】によってドアを破壊されたが、宿屋の自衛が働き透明な壁がある状態となっていて宿屋の中からは外の様子が丸見えなのである。



「それに遂に表の世界から異世界人がやって来て人工の神に茶々を入れて返り討ちに合ってる……ルウカとサニカには私なら抑え込めるって言われたけど無理。

【人工の神】絶対に異界の強者と戦って強くなってるから」

『奴らは火天の宿屋の所有権を今なら取れるかもとやってきているようじゃからの……諦めの悪い奴らじゃの』

『邪の者に豆まきますの?ちょうど節分なのー』

「それならラブナシカの聖なる豆をまく?」

「ラブナシカの聖なる豆?」

「はい、これ」



詩子は紫蘭から透き通る豆が入っている杯を手渡された。



「……確かに光り輝いてるけども…何か本能的に嫌な感じが……取り敢えず撒くてみましょうか」



詩子は手袋をしてから透明な壁に向かって透明な豆を投げつけると【人工の神】が甲高い悲鳴を上げて髪を掻き乱した。



「何か物凄い効いてる…?」

「物凄く効いてるわ」

「ならどんどん撒こう!」



すると無言で豆を投げつけまくると【人工の神】が弱り始めているように見えさらに。



『えっえっ!?化け物になってるわーー!瞑想してたはずなのに何処よココー!?イャァァァア!!』

「ん?」

『……おっ?なんか聞いたことがある声がしたぞ』

『ラブナシカを降ろすって言ってたから…もしかして降ろすのに成功してた可能性が出て来たわね』

「………ラブナシカの魔力を浴びせ続けるとどうなるかの豆を使った事で起きた事だったりする?」

「アナタ達…なにやってんのよ。……片鱗はあったのかも知れないわね……あたしあのお方苦手なのよね…説教たれてくるし」

「………やれるだけやってみよう」




数時間後…。



『ピギャァアア!!』

「あーあ…駄目だこりゃ…」

「理性がなくなったわ」

「始め張り付いてたときは清楚系だったのに今は…面影残ってない鬼女になっとる…コワイヨー」

『だが…もしかするかもしれんぞ』

『あぁ……荒ぶっているわ…異界から来た強者に八つ当たりしてるし…前よりも凄くない?ラリアットしてるわよ?』

『ラブの得意技の体術なのー』

「……もしかして意識…あったり…?」

『さっさぁ?何処よココーって悲鳴上げたて一瞬ラブナシカの自我が出てたけど…それ以来出てないから…今はまだじゃないかしら?…隙を見て試みるのも1つかも知れないわね』

「ふたりが帰ってくるまでには…ね」














◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





一方その頃の悠珂と賀実はというと。




【とある地球にある闘島小中高一貫の学校】



《校庭》



「きゃぁぁぁあ!鬼早い!鬼早いっ!」

「障害物をちゃんと使わないとすぐに捕まっちゃうぞ〜」

「そもそもプロのパルクールの選手を鬼役に招待すんじゃねぇー!せめて逃げる側だろうがいっ!!」



広い校庭を使い全校生徒VSパルクールの選手(鬼)の対決をやっていて初等科の生徒たちはほぼ捕まりながらも一部の小学生は逃げ切っていた。



「毎年恒例の節分鬼ごっこはやっぱキッツいわ……体力持たへんって…あー無理や」

「補習の部屋に向かおうか…」

「賀実は諦めんの早いんや。少しは抵抗してみーや」

「体力的に男女では差があるから無理だよ。隠れるのOKなら自身あるんだけど」

「隠れんぼになるやん。鬼ごっこじゃないで?」

「そうなんだよね…体力付けたり、不審者にあったら逃げるための訓練になるから創立当初からあるからね」

「まっ…でも午前の授業が飛ぶからウチとしては最高やな」

「運動嫌いとしてはマラソン大会と運動会と同じくらい嫌だけどね」

「賀実…」



賀実と真澄で話し合っていると補習担当の教師に呼ばれた「ほらそこの二人も話してないで補習するための教室に向かいなさい!」と。




「ほな行こか」

「うん」



ふたりはチラッと逃げ切っている悠珂と蘇芳を見てから教室に向かっていった。


悠珂と蘇芳は未だに逃げ切れていた。



「一旦は諦めてくれた見てーだな」

「…はぁ…はぁ……よく……悠珂は息が……切れないな……はぁ」

「オレの家って昔から続く伝統芸があってな。それの練習してるから体の使い方が分かるんだ」

「あー…神楽だっけ?」

「そう、その神楽だ……蘇芳そろそろ走るぞ」

「えっもうなの?!」

「後ろから音がした…」

「…勘弁してくれ…!」



ふたりは一斉に走り出し障害物のある場所に向かって走り出した。

最終的な結果はあと十分という所で捕まって小学生組は全生徒捕まったとさ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ