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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
永い旅路
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因果の鎖

【灰燼に帰した大都市】



《詩子たちとは少し外れた場所》



「因果の鎖を作っちまえばいい」

「そう言うとはわかってたけど、どうやって作るの?属性の鎖は作れるけど因果の鎖に関しては作ったこと無いからね」

「因果の鎖はハイリスク・ハイリターンだからな。本当にピンチにならない限りは太古の勇者や神族すら作らない代物だ」

「…素材は?私達の魔力だけだと作れないよ」

「それについては心当たりがあるから心配すんな」

「…それで私は何をすればいいのさ」

「サニカは純度の濃い光の鎖を作ってくれ」

「光の鎖だね…わかった」



するとサニカはルウカから少し離れて光の鎖を作り始めた。

ルウカは自身の脳髄に直接語りかけてきた者にコンタクトを取った。



『聞こえるか?』

『………どうした小童』

『妖精界の連中にはなるべく生き地獄を味あわせたいから追放させてもらうつもりだ』

『ほう…追放か』

『追放だ』

『どうやってやるのか教えてもらって良いかの?』

『因果の鎖という異界の神族ですら作るのを躊躇う呪物を作って道を封じるつもりだ』

『因果の鎖……まさかとは思うが』

『因果の鎖の素材としてこの都市で亡くなった者の魂の一部を使わせてもらいたい』

『…貴様は何を言っているのかわかっているのか?』

『あぁ』



ルウカと話している人物は因果の鎖の素材の話を聞いてルウカに殺気を放ったがルウカは動じなかった。



『オレは魂全部を使うわけじゃない。魂の一部を使わせてもらいたいだけだ…数十万人分の一部をな』

『じゃが…魂の一部を取るとなると壮絶な痛みを伴うぞ』

『安心しろ。壮絶な痛みを伴わないで切り取る奥の手の【医療の神様】から貰った【切り離しの再生のメス】があるからな』

『過去を改変され奪われてないのか』

『【医療の神様】は自身の元へ辿り着ければどんな輩でも治療してくれるからな。

太古の勇者とはいえ【医療の神様】には手を出せなかったみたいだな』

『そうか……痛みを感じないのだな?』

『あぁ、感じないし、魂の一部を切り取らせてもらうが次の転生するときまでには再生するように調整もする』

『……本当にこの都市で亡くなった者の魂の一部を使って作る因果の鎖で永久追放出来るのだな?』

『確実にな…オレこういうのに関して失敗したことないから』

『物凄い自信じゃな…わかった…ならばやってみせろ!』



するとルウカはこの地で亡くなった者の魂を一時的に感知できるようになった。

ルウカはニヤァとまた不敵に笑い、その様子を見た魂だけの存在となったものは怯えて逃げ惑いルウカはその後を追いかけ回し始めた。


それから約1時間後…詩子の罵倒と長老ズが叩かれて喜びの声を上げ始めた頃にルウカはほぼ全て魂の一部を回収を終えサニカもルウカの望む純度の濃い光の鎖を完成させた。



「……はいできた。これ以上はこの身体では無理」

「ここまで出来たなら問題ないぞ。サニカは初代魔法少女にオレ達がやろうとしていることの説明してきてくれ」

「了解」



サニカは一瞬長老ズをシバいている詩子を見て行くのを躊躇ったが意を決して向かっていった。

ルウカはサニカから受け取った光の鎖を使い因果の鎖の制作を始めた。








◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇








《街の中心部》



「……と言うことです」

「死ぬよりつらい生き地獄…ねぇ」

「貴様ら地球人は血も涙もないのか!」

「そもそも怪人側に地球侵略を推進しているの居ないって初代魔法少女が言ってたから」

「そいつは嘘つきだ!我々のほうが真実を言っているのがわからんのか!」

「アナタたちの妖精界がどうなろうともあたし達には関係ないもの…そろそろ煩いお口にチャックね」


詩子は長老ズにギャグボールを装着させた。


「それでどうするの?」

「確かに◯すのは簡単たけど……死ぬよりつらい生き地獄となるならそうしようかしら……ミネコはどうしたい?」

「わたしは賛成よ、こんな変態ロリコンどもは滅するべきだと思うわ。わたしもそちら側だから戻されたとしても受け入れるわ」

「ミネコ…ならルウカの案を受け入れるわ。あたしの不老不死が解けるかしらね」

「いや解けないよ」

「どうしてかしら?」

「君に不老不死を掛けたの妖精界の神様じゃないから」

「「えっ」」

「おもしれー奴と認めた存在に不老不死をバラ撒いてる現在進行系の旅神様からの加護だから。それとまつりは無関係でどこに居るのか教えろと言ってもまつりも私もわからないよ」

「………」

「詩子…」

「まっ良いわよ。日本の復興を手伝いながらあたしに不老不死を押し付けた奴の情報を集めるわ…そして見つけ出して解かせるわ」

「そうですか」

「まずはこの真っ赤な空のままになってる状態をなんとかしなきゃだし…アンタたちはこの地球から出るのかしら?」

「一応その予定かな」

「一応って何よ」

「地球系列でコレだからね?異界がどの様にシッチャカメッチャカになってるか今は調べられないし…」

「そうね…」



詩子とミネコとサニカはルウカが因果の鎖を完成させるのを世間話しながら待つことした。




【因果の鎖】


ある一定の強さと魔法を極めた者のみ作り出すことが出来る鎖で因果の鎖を作る際に使う素材によっては永遠に解けることないヤバいのが完成してしまう。

太古の勇者や神族ですら作るのを躊躇ったりするレベルの最終手段の奥の手として使う。

サニカの所持している車に掛けられた因果の鎖は5000年後に解ける見込みである。




【丸焼きになったアレ】


異界の生物で何でもかんでも食べてしまう軟体類らしい。

異界の怪人ですら近づく事自体かなり嫌がる。



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