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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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リバンティエルに行くための準備をしよう

ミストルとばあちゃんとオレは綺麗な景色に見とれて夜が明けるまで続いたのを見ていた。

カフェルネは隠れ里についてすぐに宿に向かったから今はいない。


「これからが大変になるね…気合いいれないとカフロルト王国の事はルトラウスとイシェーラたちに任せればいいね」

「オレとミストルは旅を続けられるのか?ばあちゃん」

「…【リバンティエル】への旅はデーモンが裏で動いていると今回の件でわかったから無しだ」

「オレたちじゃ対応出来ないのか?」

「無理だろうねぇ…三人の旅路が危なそうだから【リバンティエル】までは私が運ぶ事になったから」

「親同伴か…」

「もう少し旅したかったな…同伴無しで」

「……最果ての地【リバンティエル】に着いたらこんなこと言わなくなるから」

「えぇ…」

「所でセルクシアとラセスはどこに」

「その二匹には頼んだ物を取って来て貰っているよ」

「頼んだ物?」

『ただいま戻りましたわ!』


そこには一匹のプラチナブロンド色のペガサスが現れた。


「先に来たのはルニールか」

「このペガサスばあちゃんの従魔?」

『申し遅れましたわ、わたくしは【フォンディルディアペガサス】のルニールと申します。

潜在進化したペガサスでルトラウス様の従魔でございます』

「じいちゃんにも居たのか」

「普通のペガサスと違って風を常に纏い飛んでいるんだね」

『ふふふ…わたくしは普段から自由に動く許可を得て大空を自由に飛び回っておりますの。

ルノカの遠吠えに呼ばれ、サニカ様に頼まれた物を持ってきましたわ』

「たしかに受け取ったよ、そこに置いておいて」


なんかの鉱石をおいた瞬間どしん!って音がしたぞ。


『後輩たちはわたくしが居なくなったら来ると思います…わたくしは大空に戻ります。

ルトラウス様から連絡です、俺たちに構わずリバンティエルに魔法で飛んで行けと申されておりました』

「わかった、雨に気を付けて」

『わかっております…ではごきげんよう』


ばあちゃんに持ってきた(ぶつ)を託し羽を広げ被害が出ないように止めていた風を纏い空に飛び立って行った。


『くっ!追い付けなかった!』

『あんなペガサス初めてみました』

「お帰りラセス、セルクシア」

『ミストル…元気そうで良かったです』

『くっそ!逃げられた!』

「オレに言うことないのか」

『………スマン…その様子なら大丈夫そうだ』


こっ…コイツ…メスの尻ばっかり追いかけやがって。


「持ってきてくれたみたいだね」

『私は籠に入れてきました』

『私はセルクシアに背中にくくりつけて貰った』

「サニカさん何を持ってくるように言ったの?」

「カフロルト王国の東の山を越えると深い森があってね、そこで取れる鉱石を取って来て貰ったんだ」

『採取しているときに突然一匹のペガサスが現れて驚きました』

『それもルトラウス殿の従魔と言っていたからな』

『ラセスはそそくさとナンパしてましたね』

「おい」

『良い姉ちゃんがいたからな』

「自分の欲求に忠実だな」

『はっ!て笑われて終わってましたね』

『だか恐ろしく強く美しかった!私はルニール殿一筋に私はなる!』

「ルニールは旦那と子供たちがいるから止めときなさい」

『なっ!』

「よく麓の村の周辺に来るペガサスの群れがあるだろう?その群れはルニールの子供たちの群れだよ」

『…全テノオスノペガサスブッコロス』

「止めなさい」

「綺麗な馬もその辺に居るだろう」

『その辺に居るただのメス馬には興味ない』

『…………性欲魔神いい加減にしろ、さっさと話を進めさせろやコラ…重いんじゃ』


セルクシアがキレた。


「セルクシアの言うことが正しいね」

「それでその鉱石で何を作るんだ?」

「【リバンティエル】に入るための物を作るんだよ、デーモンが占領しようとしていたり魔神教がカフロルト王国の土地を欲しがっている理由がこの【素空鉱石】さ」

「へぇ…この鉱石がねぇ」

「この鉱石を採取するためにはカフロルト国王が許可を出さないと採掘場所にたどり着くことさえ出来ないんだ」

「それで何を作るの?」

「これでリバンティエルで過ごすのに必要な酸素を出す物になる物を作るんだ」

「これが酸素を出す物に変わる…」

「加工は自分でするんだ、そうしないと意味がないからね」


ばあちゃんに渡された鉱石は透き通る空色で石の中に空気が入っているようだ……原石まんまを渡されたしかも重い!多分30キロあるぞ…ミストルも受け取ったけど腕がぷるぷるしてる…降ろそう。


「加工は簡単さ、私が持っているこのヤスリを使って削って丸い水晶玉の形にするんだ受け取りなさい」

「それならオレとミストルでも出来るな」

「う…うん」

「それでルニールが持ってきたこの鉱石はどんなことに使うんだ?」

「それはね最後の仕上げをする時に使うんだ石と石を擦って削るんだそうすると自分用の酸素を出す宝玉になる」


ルニールが持ってきたヤスリ用の鉱石はラセスとセルクシアが持ってきた鉱石の5倍あるぞ…それだけ削らないと作れないと言うことか……。


「さぁ加工を始めなさい…時間はたっぷりあるよ」

「おっおう…」

「……………」

「従魔と協力してもいいよ」


ミストル引いてる…どれだけ掛かるだろうか…あとばあちゃんに親の事を聞いてみようかな…霧の中で見た確か母親らしき人が父親の事をルフィールって言ってたな。


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