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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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カフロルト王国防衛戦4~女王陛下はイタズラ好き~

ここはカフロルト王国西門近く、近衛騎士団所属の爆発大好き娘によって周辺の家が破壊された。


「はっははは!…愉快愉快!」

「マジで破壊させやがった!」

「気持ちいいほどの綺麗な爆発だな」

「カルセアの家はこの国一番のお金持ちですからな、弁償は平気でしょうな!」

「見ろよ、あいつ必死に走ってるぜ」

「魔法封じの札のお陰で使えないからな」

「イケメン滅べ!ハーレム野郎もげろ!」

「ついに言いやがった」

「…教団の奴ら居なくなりましたか?」

「そうみたいですな…一旦引いただけかもしれませんが」

「ユオルグの妻もいつの間にいないぞ?スッゴい形相で走ってたのに」

「本当だな」

「カルセア!教団どもどこに行ったか見たか!」

「建物から出た煙で見えませんでした~すみませーん」

「ナルシスト野郎はどこに…クラウス様!ニア様が!」


ナルシスト野郎が全裸でニア様に飛び掛かっていた。


「こんの野郎!私のニアに何て事を!」


クラウス様が向かおうとしたら…突然ニア様の隣に魔法騎士団団長のジュリア様が現れ股間を蹴り飛ばし、ニア様が顔面にグーパンチを入れていた。


「へぶはぁ!」

「こんのゲス野郎!私の優秀な部下の貞操をよくも奪ったな!」

「はっ!あなたの一物…ちっさいわね!お父様とお祖父様の方が大きいですわ!」


ナルシスト野郎が股間を抑えのたうち回っていた…その光景を見ていた俺たちは自然に内股にしていた。


「あんたのせいで!魔導騎士団と魔法騎士団が統合される事になっちゃったじゃない!どうしてくれるのよ!また婚期が延びたわ!」

「わたくしの前に粗末な物を見せるとは…いい度胸ですわね?功績があったからお祖父様に去勢だけですまされていたのに…あとはないですわよ?」

「私の息子が!千切れる!」

「別に良いでしょ!あんたには本物の息子が43人と娘が56人いるのだから!」

「あぁ……股間が…熱い!」

「気持ち悪いわ!」

「これ、止さんか」

「…クラウス様!…申し訳ありません」


魔法騎士団長ジュリア様が申し訳ありませんと言っておきながらナルシスト野郎…魔導騎士団団長シュトーエンの野郎の太腿をグリグリとヒールで踏んでいる。


「ぐぁあ!」

「城の中の警備はどうしたのだジュリア」

「それが女王陛下に外に行って手伝って来いと…私の信頼できる部下を全員置いて来ました」

「そうだとしても離れるのは良くないですぞ!」

「これから城に戻りー


城の最上階が爆発して煙が立った。


「シェザーナ様!」

【ジュリア様!女王陛下が過ごす最上階が爆発によって防がれました!】

「避難してる民は!」

【無事です!女王陛下が保護魔法を掛けられた為に!】

「女王陛下の安否を確認は出来るか!」

【はい!女王陛下が水鏡の魔法を使い映像を我々に見せ誰かと話し込んでいる見たいです!】

「私もすぐに向かう!」

「お祖父様、わたくしはジュリア様と城に向かいます」

「……わかりましたぞジュリアと共に女王陛下の元へ、ユオルグたちはこのまま魔神教が第二陣を投入してくる可能性がなくならない限りこの地区の警備を!」

「ジュリア様わたくしも運んでくださる?」

「わかったわ…ではクラウス様あなたたちも…ご武運を」





◇◇◇




「しかし…なんのようじゃ?民に被害が出ないから良いものの」

「この国を明け渡しなさい」

「無理じゃ、そう簡単にやれるものか…貴様らに渡したら民の命を何に使われるか」

「なら、力付くで貰うわ」


……ロングソードか対処法は数多あるのう。


「トラップ魔法発動じゃ」

「えっ」


この玉座には数多のトラップ魔法が仕掛けてある、ミストルとティルクスにはさらりと避けておった…それに比べてこの娘は考えないのか?わらわが余裕こいて玉座に座ってふんぞりかえっているのにな。


「なによこれ!ねばねばしてる!」

「害虫ホイホイじゃ…黒光りする例の虫を捕まえる用なのじゃ」

「わたしはゴキ◯リじゃないわよ!」

「弱いのう…ドラゴンの先祖返りと聞いていたが変身しない限りは人間と変わらぬか」

「女王は弱いって聞いてたのに違うじゃない!」

「わらわは鍛えておるぞ?」

「ドラゴンになるしかない!」

「もう参ったのか、少しは抵抗してみよ」

「くぅ!こんな罠に負けてたまるかぁ!」


変身するには解放石がない限り時間が掛かりドラゴンになる前の第一形態か…しっぽと羽が生えて爪が鋭くなった…靴が壊れたのう。


「うがぁあ!ねばねばがまだ取れない!!」

「念入りに強度を上げたのじゃ」

「なんなのよ!」

「だから害虫ホイホイじゃよ、そしてわらわは【トラップの重鎮】の通り名をとある者から貰ったのじゃ」

「そんな事はどうでもいいわ!どうしてわたしがこんな思いをしなくちゃいけないのよ!」

「この国に喧嘩売ったからじゃ」

「わたしの中に眠る竜の血を解放せん!」

「ドラゴンになるの早いのう…お遊びはまだまだこれからじゃろうに」


だが魔力はいっちょまえじゃのう、調子に乗るのがわかる気がするが、ルトラウス殿の魔力には及ばんな…本気のルトラウス殿の実力を知る者として負けられん。


『これでどう?怖くて何も出来ないでしょう?』

「あれを使うかのう」


わらわは調子に乗っている者にルトラウス流のイタズラをしてやることにした。



◇◇◇



『ギャァアアア!目が!目が!!』

「痛いじゃろう?香辛料と玉ねぎエキスを濃縮させたものじゃ」

『足の裏がぁ!歩く度に激痛が!』

「足つぼマットと言うものだ…ドラゴンの癖して恐竜の動きになっておるぞ」

『空飛んでやるわ!』

パッチン!

『痛ーーーーい!何か飛んで来た!』

「ゴムパッチンじゃ、羽を広げると起きる現象じゃよ」

『うぅ…わたしのブレスでも浴びなさい!』

「この時を待っていたぞ!皆に試していたら誰も来てくれなくなってな?ドラゴンに効くか試そうかの」


シェザーナ様は投げた真っ赤な物を。


『かっ…ペペ!何を食べさせたのよ!』

「なんじゃ効かぬのか」

『火炎のブレ……カッッッラーーーイ!?喉が焼けるぅ!ゲッホ!ゲッホ!』

「効いたのか…ふむふむ…兵器としても使えそうじゃのう…激辛トウガラシ、ドラゴン・ブレスズ、緑色トウガラシ、リーパー・ファイアーなどのこの世の激辛な植物を濃縮し調合して作ったわらわ特製スパイスじゃ!」

『水ぅ!!』

「水が欲しいのかこれでも飲むと良いぞ?【クラフトウォーター】」

『がぼぼぼぼぼ!?』

「すまぬな…水の量が多すぎたな」

『ゲッホ!……わだじをごろずぎ!』

「殺すわけにはいかん…宿屋一族の中でも信頼できる者に引き渡す」

『わだじより年上の宿屋一族はサニカ・ルミナレスしかいないわよ』

「本来なら呼びたくはないのじゃがな…サニカ殿以外にひとり居るのじゃよ」

「その話面白そうですね?」

『エルシウス様!』

「貴様が今回の企みを企てたものか」

「いかにも…わたくしは魔神教で司祭をしているエルシウスと申します…それにしても役にたちませんでしたねぇ~宿屋一族だから一目かけていたのですが…」

『!?』

「カフロルト王国の土地を奪っておきたかったのですが…無理そうですね」

「ソナタ相当な実力を持つと見るが」

「貴女の首を手土産にしても良いのですが…そうすると厄介になりそうなので止めときます。ルトラウス・アシュクラスト、サニカ・ルミナレスより厄介なのが動き出しそうなので」

「ほぅ…なかなか賢明じゃな」

「あの老いぼれたちはただ強いだけですしね」

「聞いていれば…最近のガキは随分と自信過剰だな」

「おや居たのですかルトラウス・アシュクラスト」

「俺とサニカは本気を出してないだけだがな…今ここで潰してやろうか?【ピーーー】にある本拠地と【ピーーー】にある重要な拠点をどうしてほしい?」

「……老いぼれと言って申し訳ありません、我々のペットを回収してわたくしはさっさと帰ります」

「今回は俺たちに喧嘩売ってないから事を荒らげないが…手を出したらわかっているだろうな?」

「えぇわかっていますとも、襲撃するのは麓の村の子供が旅立つ時しか今後とも襲撃しませんよ…では失礼します」


ドラゴンを回収して転移した。


「さてルトラウス殿のなんのようじゃ?」

「聞きたいことがあるんだが…どうしてお前の後ろの隠し扉の先に百万人の人間の骨で作られた巨大な玉座がある。そしてその姿はどうした?」





俺が見たのはイシェーラの妹シェザーナの姿でなく…化け物ならまだ可愛いがそれより実態のない霧状の変なの…この世の者と思えないほどの奇妙な存在が…この魔力はデーモンか、それに本物のシェザーナはどこだ?


「……本物のシェザーナはどこにいる」

「わらわはシェザーナじゃルトラウス殿わからんのか」

「違うなシェザーナは俺の事を必ず先生かお主と呼ぶ、それに国民の命を使うほど俺の弟子は落ちぶれてないわ!渇っ!」



魔力の霧を晴らす為に聖なる風を呼んだ。



「ナルホドコレホドノチカラヲマダ持ッテイタカ!ルトラウス・アシュクラストォオ!】

「俺が持つ【真実の眼】を欺けると思うな愚か者が」

【フン!覚エテルガイイ!……エッナンデ?帰レナインデスケド】

「動けなくしたからな」

【マジデ?】

「下級デーモンはやっぱり弱いな…せめて公爵くらい出せ」

【コイツナメテヤガル…デーモンヲナメテルヨ】

「尋問のスペシャリストが来るまで待つか」


ルトラウスは下級デーモンを捕まえたから待つことにした。

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