クーナとクートの日常+α
【クレイバール島】
子供達とサニカの帰還に1ヶ月掛かると思われたがラブナシカの指示の下に行われた一掃作戦によってたった1日でレッサーアニラムは駆逐され日常が戻っていた。
子供達は普段の授業に戻りイタズラ大好きなルウカがまだ帰還していない為に平和な日常が流れていた。
《カフェ・ド・ラブリー》
「「こんにちは~!」」
「クーナとクートじゃない。どうしたのかしら?」
「今日はラブちゃんはじゅぎょうがないときいてきた」
「あら〜…ということはお出かけかしら?」
「うん!今日は島のどこにつれていってくれるの?」
「そうねぇ…何処が良いかしら……支度するからお茶でも飲んで待っててちょーだい」
「「はーい」」
ラブナシカはクーナとクートにお茶を出してから自室に向かい動きやすい可愛い服に着替えてから二人のもとに向かった。
「お待たせ〜準備できたわよ」
「「ごちそうさまでした!」」
「大変良くできました」
クーナとクートはラブナシカが出したお茶を飲み終えると椅子から降りた。
「最近は学校に突撃しなくなったわね?」
「うん、おれっち達にはまだ早いし」
「字とかはあるていどかけるから…」
「そうね、もう書けるものね。それじゃ今日は西側の観測所に出発しましょうか」
カランカランとドアをクートが開けて「早く早くー」とクーナがラブナシカを囃し立てた。
「大丈夫よ。時間ならたっぷりあるんだから」
3人はそれぞれのペースでラブナシカが指定した【西側の観測所】に向かって行った。
「……海があかい…」
「りゔぁいあさんみたいなのがういてる…」
「また現れたのね…かなりの数を狩ったのにまだいるのかしらね?」
「まっぷたつになっててりゔぁいあさんの体に魚がむらがっててこわい…」
「確かにバシャバシャと咀嚼音が聞こえるようだわね…あんまり見てても面白くないから移動しましょ」
「「は~い…」」
3人は西側の観測所の展望台から降りてから近くのピナが頭からいつも突っ込んでいる【水田】に向かった。
クーナとクートが追いかけ子などラブナシカから適度な距離で行い広大に広がる田園の景色にたどり着いたが。
「「わっははははは!犬○家のス○キヨだ!」」
「ピナ…貴女……」
田園の真ん中にとあるエルフさんの見覚えのある足がピーンとキレイに真っ直ぐ生えていた。
「人魚の血族に出たエルフだからこそ泳ぐのとか得意だけど…何時間このポーズを取ってたのかしら」
「ラブちゃん抜かないの?」
「汚れるから行きたくないのよね〜…アナタ達…抜きたい?」
「えっ!いいの!?」
「良いも悪いも朝早い時間からあの姿になってるだろから抜いてあげなきゃ」
「クート」
「うん!」
クーナとクートは背に生えている羽を大きくしてバサバサと宙に浮くと二人でピナの足が生えているポイントに向かいそれぞれで右足と左足を掴み水田からスポーンとピナを引き抜いた。
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【エペ・レル・ウィリス世界】
夜通し歩き続けたどり着いた十六番目のサニカ?の拠点にたどり着くと荒らされた跡があり今回ばかりは一旦サニカ?がスキルを使って新たに作り上げた発展途上の宿屋に避難することになった。
《名無しの宿屋》
《中央エントランスラウンジ》
「材質は石造りか」
「材質をオリハルコンとアダマンタイトまでは叶わなかったけど少し変わった石を使った宿屋だよ」
「…家の壁とか破壊されたりしたらどれくらいで直るんだ?」
「1日もあれば直るよ」
「早いな」
「宿屋のリジェネや対人や対モンスターの機能を強化しまくってたから暇つぶしとかの娯楽施設がないけどね」
「そうか」
「この宿屋で過ごしていると……改めて火天と無敵の宿屋はとんでもない代物だと認識できるよ。
それと新しく従魔を紹介しようか…少し待ってて」
エントランスラウンジ西側の方に向かい、少しして戻ってくるとサニカの肩に茶色の動物がぶら下がり頭の上に小鳥が乗っていた。
「この2匹が私の新しい従魔」
『初めまして〜』
『…ひっ!』
「…………ビーバーと鳥か」
「残念、【カモノハシ】と【ホーリーフェニックス】だ」
「地球から密輸されてたのってカ モ ノ ハ シ…!」
『わたち、蓬って言いますの。よろしくね』
『わたくしの名はフィニア、その辺の鳥ではなくホーリーフェニックスですわ』
「……オレはルウカ。お前たちの主人のイトコだ」
『イトコ…?…普段から着ぐるみを着てウロウロしているサニカが素顔を見せる方ですので警戒は解くとしましょう』
『それにしても貴女に怪我なく帰ってきて良かった』
「心配してくれてたか」
『当たり前なの』
『わたくしだって心配しましたわ』
「フィニアもありがと」
「仲良く出来てるって良いことだな。その2匹に何を守らせていたんだ?」
「ヤバい宝玉その2」
「えっ」
「実は旅神になった例の駄目神様が何故かここを嗅ぎつけてやって来てニヤニヤ笑って置き土産しやがってね」
「その宝玉を見せてくれるか?」
「君の目の前にあるじゃないか」
「へっ」
ルウカは目の前にいるサニカ?とその従魔二匹を見た。
するとカモノハシの首にビー玉ぐらいの綺麗な石がネックレスに付いていた。
「サニカ……まさかとは思うが」
『そうです。わたちのネックレスについてますの』
「ヤバい宝玉を置き土産された割に管理がずさん過ぎじゃないか?」
「コレで2000年バレてないよ」
「…………」
すると宿屋の窓をコンコンと足に手紙を装着された隼型の魔物が現れた。
「………ようやく休めたと思ったんだがな」
「鳥型の魔物が一匹だけじゃないみたいだよ」
窓には六匹の鳥型の魔物が窓にずらりと並んでいた。
「おっふ」




