新クレイバール学校の機能を確認しよう
【新クレイバール学校】
《職員室》
「ブレーカーはどこかしら…」
「元あった場所にはないね、やっぱりブレーカーの場所とかは変えてあるよ(一級建築士の資格持ってるルウカに設計に関しては任せているけども私が知らない隠し部屋とか作ってそうでなんか怖いな、私も資格取ろうかな…一級建築士の)」
「大丈夫よ、そんなに考え込まなくってもメルゴとルファーナとヴィレルドが学校を建築する時の最終確認として設計図を見て大丈夫だって言ってたんだから」
「だと良いんだけど……」
いくら探してもブレーカーが見つからなかった。
「…………職員室にブレーカーあるわよね?」
「ルウカに渡された設計図を見る限り職員室にブレーカーあるよ」
サニカは職員会議するためのテーブルに設計図を置いて懐中電灯の光を使いマジェリルカと共に確認した。
「………確かにブレーカーマークあるわね……でも調べ尽くしたわよね?」
「まだ探しきれて…………あっ!床下!」
「床下?……あぁ~キッチンの床下に果物酒とかを保存したりする所ね」
「そうそう」
「なら床を調べましょう」
サニカとマジェリルカは床に対して探索魔法を使い空洞がないか調べたが魔法を阻害されて調べられなかった。
「防犯する上では最適だけどもね」
「今回も地に這いつくばらせるルウカにイラッとしたわ……後で仕掛ければいいじゃない」
「ラブの奇行を一回見ただけで済んだと思え…
何者かの視線を感じて黙ったサニカだったがマジェリルカはいつの間にか床に這いつくばっていた。
サニカもすぐに床に這いつくばった。
(マジェリルカ…君という人は)
(だって鳥肌立ったんだもの…それでどこからの視線?)
(…外側の窓からの視線を感じるよ…邪悪な者の力を)
(ということは…カーウェンとルウカじゃないわね)
(床に体を預けているからよくわかるけどルウカ達も何故かあってか校舎内にいるよ)
(…………あっホントだ…男3人でまとまってどこかの室の中で固まってるわ…もしまたこの島で異変が起きたと言うならばそれぞれの家に戻った子供たち大丈夫かしら?)
(助けてーって来てないから平気だよ)
(それでどうする?撤退する?それとも校内を見回るの?)
(校内を見回るよ……この作業だけは何があろうとも昔からやり続けてきたからね)
(邪悪な者って何が居るのよ?)
(見ちゃダメだよ…後悔するよ)
マジェリルカは窓の方を絶対に見ないと言う表情をしていたサニカとの目線をずらしてチラッと窓の方を見たが後悔した。
すると巨大な目玉だけのモンスターがコチラをじぃーと見ていた。
(はいっ、アウト!!)
(普段から澄まし顔で冷静沈着なマジェリルカが狼狽してるよ……だから見ちゃダメって言ったのに)
(ねぇ、宿や経由の結界を島全体に施してるわよね?なんで?なんでモンスターが自然に湧いてるの?)
(宿屋2つの結界が健在なのは当たり前なんだけど、キロイスが来てから宿屋経由での強力な結界の機能が家以外に効果なくなってるみたいで)
(それじゃあたし達より強かったり規格外な輩が攻めてきたら家にいる以外ではヤバいってことなの?!)
(…………うん)
(もしかしてだけどあたしらだけがピンチなの?)
(そうだね)
(そうだね、じゃないわよ!)
(まぁ家に居るであろう子供達に被害がないのであれば私は別に良いかなっと思ってるよ)
(それはそうだけど……ここまできょっ巨大な目玉ってもしかしてク(それ以上は言っちゃ駄目だからね…事が過ぎるまで大人しくしてよう)
(……そうね…所でブレーカーはどうする?)
(確認作業したかったけどアレがいる限りは無理だね…今度からは懐中電灯も使えないね)
(やっぱり、そうなるわよね…)
サニカとマジェリルカは目玉のモンスターが居なくなるまで大人しく過ごすことを選んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【新クレイバール学校】
《図工室》
「…………もう気配を感じないんだが……通り過ぎていったと言うことだよな?」
「多分そうだと思いたいけどもね」
「……大丈夫よ、もう感じないから」
「そうか」
ルウカだけが立ち上がり周りを確認したのだった。
「ふむ、大丈夫そうだな」
「そうみたいですね」
ルウカの安全確認作業がするとスッとカーウェンとラブナシカも立ち上がった。
「………お前たちってそういう所あるよな」
「えっ?なにがですか?」
「…………」
カーウェンはルウカが言いたいことを聞いてないふりした。
「それでサニカ達とどうやって合流するのよ?」
「アレは俺たちでは立ち向かえない系だよな?」
「えぇ、アタシならどうにかなるけどアナタ達では無理ね」
「…校内にはまだ侵入されてないのとアレに見つかったら面倒だから窓側の床に沿って匍匐前進して移動しながら移動するか」
「なんで」
「アレに見つかったら面倒だからって今さっき言っただろ。聞いてなかったのか?」
「うふふ…カーウェンたら聞き流すモードになってたわ。
ここで喋っててもきりがないから服が汚れて嫌だけど匍匐前進で進みましょ」
「…それともう一度だけ確認するが今回は学校の備品はいじってないんだな?」
「えぇ、いじってないわよ。アタシのやりたいことが出来なくって意地でも絶対にやってやるってなっていたから備品をいじってないわ」
「それじゃ点検やらを早く終わらせましょう」
「こういうときのためにと仕掛け扉を作っといてよかった」
「「えっ」」
普通に出入りする為の部屋のドアを開けることなく隣が廊下の壁の下側に作った本人にしかわからないであろう仕掛け扉をガタガタと開けるとルウカはそのまま匍匐前進して進んでいった。
その光景を見てラブナシカとカーウェンは声には出さないが表情だけで苦笑いしてその後を匍匐前進してついて行った。




