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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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調子に乗った白金の冒険者達の末路

カフロルト王国闘技場


「ふふふ…あたくしに勝とうなんて…」


レイピアを出して向こうもウォーミングアップしているが…そこまで強くねぇな…礼儀を持ってやるならオレも礼儀を持ってやるけどテキトーに流すかでも警戒は怠らずにな。


「素手で充分だな」

「ルールは参ったとどちらかが言うか意識をなくすまで!…試合開始!」


「弱いあなたは負けてあたくしの勝ちよ!」


真っ直ぐレイピアを突き出して突っ込んできた…周りは早く見えるかも知れないがオレには鈍く見える…村のご老人達より遅い。

観客は白金冒険者が勝ちオレの負けが決定しているみたいだがミストルが手加減しろと指示をしている。

オレは左に避け冒険者の腕を軽く叩きレイピアをはたき落とさせ足を引っかけ転ばせた。

そして両足を持ち怒りのジャイアントスイングをした。


「なんなのよこれぇー!?」


ぐるんぐるんと回る地味な作業に飽きたから離してそのまま投げたら壁にぶつかり悶えていた。


「さてと…仕上げにするか?」


白金冒険者が怯えた表情をしていた。


「なんなのよ!なんであたくしの剣術を避けられるのよ!」

「あんな遅いのが剣術?」


すると怒った白金冒険者が仕込み短剣を使ってきたが足で蹴り短剣を遠ざけた。



おらは容赦なくデスバレーボムをすばやく掛け白金冒険者の意識を刈とったぞ~。



「オレの勝ちだ」


闘技場はいつの間にかとても静かになっていた。


「勝者!ティルクス・アシュクラフト!」


会場は静かなままお開きになった。


「白金の冒険者の質が悪くなってたんだな、本部のギルドマスターに言って仕分けしないとだな…そうしないと大きな問題が起きるようになるな…アイツは終わったな」


◇◇◇



カフロルト王国ギルド大支部


「本格的に冒険者にならないか?」

「断らせてもらう」

「そうか…いつでも待ってるぞ」

「待っててもならないぞ?」

「それよりどうするの?このバカの対応」

「白金の冒険者の場合はギルドの本部の人間しか降格させることも冒険者登録を取り消せないからな」

「ランク下げさせたいが駄目か」

「私たちが許可します」


突然知らない女性×2が現れた。


「ギルド本部長!?」

「えっ」

「迷惑掛けましたコルス殿」

「わたくしたちも試合を見せて貰いましたが見事でしたね」

「最近白金の冒険者が調子こいて各地で問題を起こしていたんです、そこで今回の事を教訓として白金ランクの冒険者の仕分けをします」

「そうですか、オレたちには関係ないですね」

「そうですね、この者はあなたの従魔に手を出したようですが、これくらいの罰で済んで良かったのですか?」

「あぁ冒険者を止めさせないで降格させてくれ」

「…わかりました、この者は鉄のランクからやり直しさせます…野放ししたら絶対に迷惑かけるようになるでしょうから」

「後はどうしたいですか?」

「2度と近づいて来なければそれで良いです」

「そうですか」

「それよりカフロルトの女王陛下の元に行きたいのですが」

「どうぞ…後はこちらでやらせていただきます」

「早く行こう」


オレたちはギルドから出て馬車を回収して歩きで城に向かった。




◇◇◇



「さて…と!」


ビクンと白金冒険者が反応した。


「どうしてくれましょうか?」

「白昼堂々と白金の冒険者が従魔を奪おうとするなんてねぇ?」

「更に他のランクの低い冒険者や商人を恐喝した罪とここの支部のギルドマスターを脅すなんて白金冒険者のすることかしら?」

「あたくしは日夜このギルド周辺の魔物や山賊と戦っているのよ!ある程度好きにしても良いじゃない!」

「限度があります」

「ここの冒険者が弱いのがいけないのよ!あたくしばっかり強いのと戦っているのよ!優遇してくれても良いじゃない、あと少しで伝説の魔物が手に入ったのに!」

「………ダメですね…こうなれば本部にいる白金冒険者をここに五人派遣します」

「本部のギルドマスターが直接鍛えた者達なので迷惑かける事はしないでしょう」

「ここはカフロルト王国の王都、品のない冒険者はいつか女王陛下や国民に取って毒になりそうですね」

「このギルドに使われてない部屋がありましたね」

「えぇ…このギルドの3階にあります」

「そこを派遣する白金冒険者の部屋にしてください」

「わかりました」

「では報告がありますので帰ります」

「その冒険者はコルス殿が好きに使ってください…けして逃がしては行けませんよ?」


そう言って帰っていった。


「コルス!アンタあたくしのより低い金の冒険者なんだからあたくしの言うことを聞きなさい!」

「それは無理だな、お前を逃がすなと上からの命令だ、そしてお前は今日からこのギルドの雑用だ気絶している間に俺の奴隷にしておいて貰ったからな」

「なんですって!?」

「お前の最初の雑用はお前に恨みを持つ者に謝罪することだ」

「嫌よ!」

「やれ」

「なん…痛!なんなのよこの痛み!」

「奴隷の紋章が光ってるだろ?」

「どうしてあたくしが!格下相手に!」

「やらないと痛みが増えるぞ?」


この後に起きたギルドの大改革によってかなりの数の白金冒険者がランクを落とされる事態となって町や城下町に平和が戻った場所が出たと喜ばれる結果になった事を本部の者が各地に赴き謝罪をした。

ギルド本部のギルドマスターの指導を受けた優秀な白金冒険者を各地に派遣、調子に乗っていた各地の元白金冒険者はギルドから逃走して山賊達や騎士から落ちた者と組んで数多の町を襲撃しようとしたが、ことごとく自分より格下の冒険者達とその冒険者を指導する優秀な白金冒険者に拒まれ捕まり罪状としてはかなり重い世界最古の火山【ボルケーナ】に労働奴隷として運ばれて行った。

その原因を作った者は恨まれていたが、ある日忽然と行方をくらましたのだった。


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