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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
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早速絡まれた

カフロルト王国城壁周辺


「ここがカフロルト王国…」

「随分と大きいね」

「こんな建物見たことないな…こうだったか?」


前回の時にも来たが雰囲気が違う…前回は城以外の周辺はかなり荒れていて盗賊や山賊がうろうろしていて危なかったのを覚えている。


「活気もあって良さそうだ」

「母さんに届けて欲しいと頼まれた手紙の主はどこだろうね」

「イシェーラさんは手紙をギルドマスターに見せれば一発で分かると言ってたな」

「国に入ろうぞ!旨そうな匂いもプンプンする」


ミストルはセルクシアを契約石に戻し馬車に乗り込んで城門の元に向かった。


「商人の方ですか?」

「いいえ、旅人です」

「あなたとお連れの方の身分証はありますか?」

「これでどうだろうか」

「確かに…どうぞお入りください、従魔もちゃんと登録されてますね」

「ギルドはどこにある?届けたい物があるんだが」

「ギルドならそのまま真っ直ぐ進んで行けばありますよ」

「ありがとう」


オレは言われるがまま馬車を進ませた。


「カフェルネ持ってたんだな身分証」

「当たり前だ…と言いたいがバルセイルに作っておけと言われてな…冒険者として登録してある」

「ランクは何色?」

「銀色だ」

「まあまあ高いね」


冒険者のランクは一番下から鉄、銅、銀、金、白金そして最高ランクはアダマンタイトの黒い色でオレの前回のランクは白金だ、アダマンタイトの証を持つ者は世界で六人いて国の重役や気の向くまま自由にやってるのがいるそうだが…勇者やってたけど出会った事ないな。


「銀ならほどほどにしてればいいな」

「バルセイルにあんまりランクを上げるなと言われたから」

「金~白金ランクはギルドとお国からお呼び出しをくらうからな」

「冒険者って面倒だね」

「でも世界各地に支部があるから食いっぱぐれる事はないからな」

「どんな依頼があるの?」

「採集とか魔物の討伐とかだな」

「…普段村でやってることだね」

「そこにお金が貰えるんだ」

「……このままで良いかな困ってないし、冒険者やってたらのんびりする暇が無さそうだね」

「冒険者などそこらじゅうに居るから大丈夫だろう」

「ギルドに着くぞ」

「へぇ…あれがギルドか…村にある集会場に似てるね」

「変装しなければならないな」


ギルドの馬車置き場に馬車とラセスをくくりつけてばあちゃんが作った妖精の南京錠を更に着けた。



カフロルト王国ギルド大支部


「こんにちは!ギルドへようこそ!登録にいらっしゃったのですか?それとも依頼を貼りに来たのですか?」

「手紙を届けに来たのですが」

「お預かりします!………えっ…これって…少々お待ちください!」


ミストルが手紙を渡したらギルド嬢が脱兎の如く持ち場から離れどこかに向かった。

すると鍛えに鍛えられた中年が現れた。


「ようこそ、お待ちしてました…後はこちらが対応するから持ち場に戻りなさい」

「はっ…はいぃ!」


ギルド嬢が持ち場に戻っていった。


「俺の事務室に来てくれないか、同行者も来てくれていいぞ」

「わかりました」



◇◇◇



「よくぞ、来てくれました…俺はこのギルドのギルドマスターをしているコルス・ディスターと言うものだが……そこの青年冒険者やらないか?」

「オレは気ままな旅人でいい」

「そうか…随分と鍛えられてるから冒険者希望と思ったのだが…」

「結構です」

「それよりここに呼ばれた理由は?」

「女王陛下の指示によりとある印を押されている手紙を持つ者を城に寄越せと言いつけられているのです」

「盗まれた手紙だと疑わないんだ」

「あぁ、この手紙には持ち主以外が提出すると燃えるように魔法が掛けられいるから、届ける本人だと既に証明されている」

「これから城に向かって進めばいいんだね」

「馬車で来たみたいだからこの許可証を馬車に掲げながら進むといい」


ギルドマスターから許可証を受け取った。


「ギルドマスター!馬車置き場で問題が起きてます!」

「何事だ!」

「それが白金の冒険者イエル様が馬車乗り場に許可を得て置いている従魔ちゃんに手を出してその従魔ちゃんが暴れてしまって手に負えません!」

「何だと!人様の従魔に手を出すとは何事だ!信用問題だぞ!」

「オレの従魔だ!ミストル、カフェルネ先に行く!」


オレは急いでラセスの元に向かった。



◇◇◇


「大人しくしなさい!あたくしの従魔にしてあげるから光栄に思いなさい!それになんなのこの南京錠!取れないわ!」

『この女!汚いてで触るな!!』


ラセスは嵐を他の建物に巻き込まないように自分の回りだけに起こし抵抗していた。


「ラセス!」

「あなたがこのイダテンホースの主ね!あたくしに従うように言いなさい!」

「誰がお前のような馬鹿の言うことを聞くわけないだろ!いい加減にしろ!!」

「なんですってあたくしに向かって馬鹿ですって!?」

「他人の従魔に手を出す常識のない馬鹿だろうが!」

「アンタ!あたくしと決闘しなさい!」

「やってやるよ!その前に落ち着かせるからどいてくれ!」


白金の冒険者の癖に調子こいてるなこいつ懲らしめてやるわ!

その前に無理矢理捕縛の魔法を掛けられて苦しんでいるラセスを解放しないと!


【我は契約者、汝を縛る物を外し絆の繋がりで汝を守る光を放たん!フレンドアンロック!】


ラセスの作った嵐を解除して捕縛魔法も解除しラセスの元に向かった。



「被害は無かったみたいだな…ラセスよく我慢したな…休めお前に手を出した馬鹿に一発かましてくる」

『すまないボス…耐えていたのだが、どこからか出した紙に書かれていた魔法の陣を使われたら抵抗できなかった』

「あら…念話出来るの…良いじゃない」

「イルエ何をしている!」

「旅人ごときに勿体ないからあたくしがイダテンホースを使ってあげようとしたのよ」

「イダテンホース!…このバカ者!なおさら従魔を奪うなど言語道断!」

「ふん、あたくしより低い金の冒険者の癖に生意気ねでも良いわ、決闘する場所を提供してくださる?イダテンホースと謝罪をかけて勝負するの」

「いや、お前の落ち度だからしなくていい」


ギルドマスターは青筋を手と額に出して耐えてる。


「やらせてくれないか?白金ごときで調子こいてる馬鹿を黙らせるから用意してくれ」

「ごときって…旅人殿、相手は白金の冒険者だギルドマスターの権限を使って」

「しなくていい使ったら「あたくしはこんな場所でもう依頼をやらないわ違う場所でやる」って言われるぞ、人不足で困っているんだろ?…こういった馬鹿は1度初心に帰らせた方が良い、それに何度も問題起こしているだろ?」

「…………わかった直ぐに始めるか?」

「あぁ」

「えぇ…やってやるわ」


その日の内に闘技場を借りてやることになった…この勘違い冒険者は剣の達人と言われているのか…少しウォーミングアップするか。


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