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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
198/555

ここに集まる人たちは普通じゃないな

【澄谷家】


《リビング》


「……って事を聞かされたんだけど大丈夫?」

「いや、特に何もないが(流石はラブだな。ほんの少しの変化に気付いたか…完全な変化にはまだ暫くは掛かるんだが)」

「サニカは何をしてるんだ?」

「…フジトラたちの様子を覗いているんだよ」

「父さんたちの?」

「かなりカオスになってきてヤバいよ。そろそろ日天の宿屋返して貰おうかな?と思ってたけど止めておこうな?ってなったから」

「…想像したくないな」

「それとルヴェルには言わないといけないことがあるんだけど…」

「え」



サニカの口からでた発言にルヴェルは一瞬意識が飛んだようだった。



「お母様は何をしているんですか!主人を見捨てるようなことをして!従竜の誇りはどこに行ったのですか…」

「フジトラの世話人についてはメイドとビスカが居るから大丈夫だろう」

「トレニア…お前は一体どこを目指しているんだ…ロザイアさん、こうなるの見えてたのかも」

「でなければ聡明なロザイアは婿と娘を呪わなかっただろうからね」

「今から向こうの島を攻めに行きたいわ」

「ルヴェルが行動しなくても大丈夫だろ」



ルウカがさらっと言い放った。



「トレニアなら暫くしたらきっと男と女にそれぞれ刺されるか尊厳を失うだろうからな」

「え」

「その瞬間が来たらルヴェルとビワトを呼んでやるから見るか?」



「見たくないです」と「遠慮しておくわ」がほぼ同時に発言された。



「その時が来たときに考えれば良い」

「サニカとルウカは本当にこの島の学校の先生をやるの?」

「おう、やるぞ」

「大丈夫、常識とかの知識を教えるだけだから」

「そこが不安なんだが」

「ビワトたちが不安がる部分は教えないよ」



話し込んでいるところに澄谷家のドアが突然開かれた。



「やはりここに居たな!」

「エクルどうしたんだ」

「砂浜に来てくれ!」

「「え」」

「何か起こったのか?」

「あぁ!」



オレたちはエクルに案内され砂浜に向かった。



《クレイバールの浜辺》



「えぇ…と?」

「コレはどうしてこうなったんだ?」



オレたちの目の前には琥珀色のドラゴンがちょこんと座っていた。



『それを知りたいんですぅ~!』

「ソグルおじさんがちょっかい出すからこうなったんだよ?」

「ソグルさんって大人げないな」

「また、俺だけ結婚が出来ないのかと思ったら…つい」

「あぁー…コレはまた珍しい事が起きたなー」

「コレは【竜の秘術】だね」

「竜の秘術?…それならルヴェルとか使ってる奴とは違うのか?」

「違うぞ。ルヴェルが使うのは【人化の秘術】でノエルが使ったのはその逆の【竜の秘術】という奴で一部の竜人しか使えないんだが…ノエルの苗字は何て言うんだ?」

『サイフォンスです』

「「あぁ…それでかぁ」」



二人してハモった。



「サイフォンス姓って何かあるのか?」

「竜人の中でもはぐれと呼ばれる力と知恵を持つことで国柄に嫌気がさして竜人の国から抜け出して秘境で暮らしている強い竜人たちが【サイフォンス】の姓を名乗ってるんだ」

『へぇーそうなんですね~』

「ノエルも初耳なの?」

『両親から聞いたことないです』

「まぁ…ある年齢にならないと教えないからね」

「とにかくノエルは凄い竜人たちの血を引くって事だな」

「纏めたでござる」

『……どうしたら戻れますか?』

「魔力操作は出来るか?」

『はい、出来ます。両親に最初に教え込まれました』

「なら簡単だぞ。魔力を心臓に集めて鍵を作って鍵穴を開ける感じだ」

「出来たー!」



フィンとマウルが少し離れた場所からやって来た。



「ノエル、今のまま元の姿に戻ったら皆の前で素肌を晒すことになるから今のところは一度しか使えないけど【変化の衣服】を着てくれる?」

「今日の出来事でノエルはルヴェル見たいに変身できるようになるかも知れないから後でちゃんとしたの作ろうね」

「マウルとフィンもご苦労様」

「これくらいシルトの裁縫師なら作れるよ」

『感謝するです!』



純粋な人間?であるオレたちからしたら???っとなったがルヴェルはうん、うんと頷いていた。

ノエルはみるみる内に元の姿に戻っていった。



「はひぃ~…ようやく戻れました…一事はどうなるかと思いました」

「良かったなノエル」

「です~…マウルとフィンもありがとうです」

「どういたしまして」

「この後すぐに【変化の衣服】作りに来るでしょ?先に行って準備してるよ」



それだけいうとマウルたちは砂浜から裁縫師の仕事場に向かった。



「あっそうでした。ヤライ」

「なんだ?」

「ヤライの好意は受け取れないです。愛だの恋だので友人を失いたくないのでヤライとは付き合えません!ごめんなさい!」

「え」



ノエルはそれだけ言うと裁縫師たちの作業場に向かった。



「ドンマイ」

「ド直球だな」

「諦めも必要でござる」

「シルトにもいい女が居るから大丈夫だ」

「……それ励ましているつもりなのか?」

「その様でござるな。今日はパーっと飲むで候う」

「なら今日はこのまま現地解散だ、ビワトたちも山の花畑に行くなら気を付けてな」

「あぁ…気を付ける。ルヴェル行くか」

「えぇ」



オレとルヴェルは花畑には昼の1時ぐらいに着いた。

花畑でオレたちは手を繋いで散策したり花冠を作ったり小さい頃の話をしてりして過ごし1日をのんびりと過ごした。




































【澄谷家】


《ダイニングキッチン》


「ルウカ」

「言わなくても分かってる。まさかお前が【未来眼】を発現させるとは…思わなかったが。

俺たちが属している次元で初めて【※※※※※※】になった人間が組み立てたからな…この件に関しては仕方ないと思うんだが?」

「笑いを堪えるの止めてくれる?」

「ガチのアタッカーがサポートに転身だからな…だがそちらの方が良いと判断されたんだろうな」

「私、細かい作業とか純粋な人間に戻った事で苦手なんだけど?私たちが転生した地球で私がロボットに乗れなかったの知ってるよね?」

「そうだな、起動すら出来なかったな。車は運転できていたがロボットだけは乗れなかったな」

「ロボットに乗れなかったらってヤバい訓練させられロボットを素手で破壊する様になったヤバい奴だっていわれていたからね?」

「こればかりはやるっきゃない」

「絶対に無理」

「慣れるまではサポートのみが使えるオートマチック機能を使えば良いじゃないか。【※※※※※※】に成れば本人(サニカ)が許可しなきゃどんな神や至竜であろうとも永遠にお前のステータスを覗く事も操る事も出来なくなるんだからな」

「それは君も一緒でしょうが…」

「…俺も取れるだけ【鍛治スキル】や【装飾スキル】やらを取るから安心しろ」

「機械製品の組み立てとか細かい作業(料理以外)は無理だよ!今でもそういうのに関してはポンコツなのに!」

「その辺は努力して覚えるしかないだろ?」

「……なんで私が…二人してアタッカーにすれば良かったね」

「いや、それは無い。諦めも肝心だぞ?」

「………………………」




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