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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
184/555

この世界からサヨナラ

【星の天文台】


《中央フロア》



「おや……数人ほど居る見たいねぇ」

「もしかして…その人がリックスさん?」

「ふふっ…名前からして男だと思ったでしょ?残念、女でしたー」

「貴女と言う人は……てかドヤ顔すんな」

「優しい雰囲気な人が急に粗暴な喋り方に」

「はぁー面倒くさかった…アイツらの相手にするの疲れるよな」

「マーテルの言う通り、ギルド自体も初期の頃に比べてもう組織事態が機能してなかったものね」

「サニカ先生から渡された土地も自分たちのためしか使わなくなってたしな」

「あっやっぱり?」

「先生、ここ最近ですけど途中から実りが少なくなってきてたけど何か仕掛けた?」

「リックスは土地を譲るときの話を聞いてなかったんかい」



サニカさんは呆れながらも話した。



「黄金の大地には私の魔力がたっぷりと溜め込まれてるから豊富に育つんだよって教えたのに土地を譲渡した本人を貶すんだもん。力が失われるに決まってるじゃないか」

「「ぷっ」」

「あれ?ワックたちは?」

「あぁ……お転婆ボーイたちは…」

「ボーイたちは?」

「俺の女にセクハラするものだからす巻きに縛り上げてカーウェンの爺さんに渡した」

「………アイツら」

「相変わらずね…あの子たちは性別が女性であれば竜であろうと鳥であろうとセクハラするのよ」

「あー…あのエロガキ3人組か…」

「えっ…そんなヤバいマセた子供がいるのか?」

「普段はそのお子様たちのお母さんやお婆ちゃんたちが目を光らせてるからしないけどな」

「少し不安になってきたです」

「大丈夫よ。きっと対策ならそこの二人が知ってるでしょうから」

「知ってるから後でワタシが教えるわ」

「お願いするです」

「学園長は色々(服装とか)凄いからな」



ワック達やんちゃ組の3人はモーリン学園長や外から訪れる女性に関して「ウヒョー!エロいなあの人!」といつもセクハラするのに躍起になり活動していつも返り討ちに合っている。


学園に残ったあの3人組は大人しく生真面目で街の塾の勉強を受けているのだが……あの学園に残った理由は何なんだろうな?



「ほっほほ…その悪ガキどもはワシの管理下に置いておるから安心せい。さて……お二人ともこれからどうするのですかな?このまま向こうに渡っても宜しいですが何か企んでいる見たいじゃが」

「何か物凄いの魔力がね」

「流石だな、カーウェンとモーリンたちにはやはり分かるか」

「ん?どう言うことだ爺さん、モーリン婆さん」

「お前たちひょっ子にはまだ感じられない見たいじゃな」

「隠蔽してあるし分からなくても仕方ないと思うわ…マーテルは後で覚えてなさいよ?」

「準備していたのを見せてやる」



ルウカに案内された場所はとてつもないほどの濃密な魔力に包まれていた。



「!……凄いこんなキラキラとした魔方陣始めてみるぞ!」

「なにこの複雑すぎる魔方陣…見たことないわ」

「ルウカは手伝わなかったでしょうに」

「魔族である私たちですら嫌な光じゃないわ」

「そうです……ん?」



エクルのポケットから黒い何かが飛び出してきてサニカが描いた魔方陣の一部分に落ちると汚した。

そしてサニカはマジかと言いそうな表情になっていた。



『さっき振りね?……そうそうベリックスのお孫さん、ごめんなさいね?あなたの背中を押した子の隙を見てそちらに向かわせる時にポケットに【魔方陣の妨害の術】をわたしの魔法で忍ばせたの』

「何だと!ポケットには特に変化はなかったぞ!」

『それはそうよ。あなたのポケットの裏側に小さく妨害の魔方陣を描いて発動するのを待たせていたのだから』



汚れた魔方陣はそれでも光を放っている。



『せっかく描いた魔方陣を汚されてどうですか?悔しいですよねぇ?あはは!』

「せっかくの力作だったのに。……もう暫くは書かないからね。この世界見捨てて良いんじゃない?」

「…まぁそうだな。この世界には俺たちの愛した者たちの魂を持つものは居ないし。聖王サマを含めて俺たちの仏の顔を3度も汚したからな。せっかく封じ込めてから消えてやろうと思ったのに」

『封じ込めるですって?……そんなこと言って本当はろくなことをするつもりだったのでしょう?』



だがここでカーウェンのじっちゃんとモーリン学園長とリックスさんとマーテルさんがハッとしサニカとルウカと共にヒソヒソと話し出した。



「…………もしかしてこの世界の【ルナッティックムーン】を含める超常現象を今から封印しようとしてました?」

「おう」

「そう推理するとこの複雑すぎる魔方陣でサニカが疲労している理由が分かるけど。でも今さっき聞いた内容とは違うわね?」

「コレが一番楽に封印出来るんだけど後の子供たちのためにと取っておいたらしいんだ。浄化の魔王と大魔法使いが」

「うわー……だとしたらコレはベルールカたちは生き残るチャンスを取り逃したのでは?」

「確実にそうだろ」

「サニカ、この魔方陣を代用するぞ」

「うん、好きに使って良いよ。ふて寝するわ」

「おう」

「汚れた所はどうするのですか?」

「汚れたままでも大丈夫だ。この魔方陣はこの天文台を作った【大魔法使い】の【師匠】が考えたオリジナリティー溢れた魔方陣でな。これから使う事に関しては汚れていても平気なんだ」

『何をブツブツ言ってるか分からないけど魔方陣を使えなくしてごめんなさいねー?【星の天文台】に集まるモンスターに食われて世界から跡形もなく消えてしまいなさい!』



すると映像がぷつんと切れた。



「言いたいことだけ言って消えやがった」

「あんな風な大人にはなりたくないですね」

「ノエルと同意見だな」

「拙者もで候う」

「でもどうしてさっき壊れた【師匠の作った杖】が術を弾かなかったんだろう?あの杖はそういうのを弾くのが効果で付いていたと思うんだけど」

「…それほど念密な術を開発していたのだろう……後は魔方陣が汚れたのはお前さん(エクル)のせいではないから自らを追い込むなよ」

「……はい」

「では始めるか。【ルナッティックムーン】や【大天災】等の災害現象を封じ込める事ができる大昔に新たに組み立て創られし強力な魔方陣よ。この世界の者たちが我々の生きる世界に侵入と危害を加えられぬ様にこの世界との通路を断ち、ここに居る善良な者とこの塔の外にいる我々の協力者を我らが世界に運びたまえ!」



強烈な光がカッ包み混むとだんだんとオレの意識が消えていった。




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