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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
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教室のクラスメイト

【1年B組の教室】



「よっ皆、久し振りだな」



がらがらとドアを開けて皆に発言すると。



「!?」

「ビワト君……?」

「…………私の言った通りでしたね~」

「シナエも元気そうで何よりだ」

「もう!3年前のあの時に死んじゃったと思ったじゃないの!………でも本当に良かった」

「悪いな、サティ」

「相変わらず女っけが無いなお前は」

「ヤライ、お前の背後に沢山のお姉さんがにょきっと顔を出しているぞ!」

「ひぃ!!調子こいてすみませんでした!ねーちゃん!かーちゃん!許してー!」

「ぷっ情けないですぅ」

「おい!メルナお前なー!」

「まぁまぁ、久し振りです。ビワト君」

「おう、ノエルも久し振りだな」

「元気そうで…」

「おう、ルーミも元気みたいだな」

「怪我とか後遺症は?」

「直球だなスノエルは…大丈夫だ。もう完治してるよ」

「………久し振りでござる」

「ナハトか…何気に初めて喋ったな」

「久し振り」

「シェルファも相変わらずみたいだな」

「…あの時は助かったわ、ありがと。次やったらあなたの体を掴んで振り回すからね?」

「おっ…おう…やっぱりフリアは怒ってるよな」

「当たり前でしょ?」

「さて、そろそろ俺にも久し振りの挨拶をさせて貰おうか?」

「ジレン先生……!」



オレはジレン先生の拳を避けて隅の方に逃げた。



「行きなりすぎませんか?先生…?」

「お前のせいで………」



先生の目が定まっていない?どうやら洗脳されているようだ。



「エクル」

「すまん、ビワト。全校生徒とこの学園に保護された人たちの話し合いでお前を人捕まえると決まってな」

「そうか…クラスメイトたちにも悪意に包まれるとは思わなかったよ」



クラスメイトたちは感情を隠すの上手すぎて気付かなかったよ。

でもアイツらは……。



「ついさっきお爺様から連絡があり捕まえろと来たの……ごめんなさいね」

「そう言えばこのクラスには聖王国や獣王国やらの王族が居るんだっけか?」

「えぇ」

「どうせこの教室の外に逃げても囲まれてるんだろうな」

「だから抵抗せずにこちらに来て欲しい」

「モーリン学園長もこの事に」

「これ以上は何もいうな!喋っているお前をー」



先生もどうしちまったんだ。そんなにオレたちシルトの住人が憎いのか?いや洗脳受けてんのか。



「やっぱりこうなってたか」



「!?」と先生とクラスメイトたちがオレの背後に目を向けた。



「サニカ!どうしてここに!馬車モドキの中に居るんじゃないのか!」

「心配になってね。ルウカとカーウェンとラブは学園を馬車モドキで先に出てそれぞれの行動を取って貰ったよ。ジレン、久し振りだね」

「もしや!」

「相変わらず声がデカいねーあのいじめっこが先生をやってるとは…世も末だねぇ」

「!」

「ビワト、もうこの世界に私たちの居場所はないから帰るよ」

「………なぁ、サニカ。コイツらが洗脳されてる可能性は?」

「ジレンは洗脳を受けていみたいだけど子供たちは特にそう言ったのはないね。シラフだね」

「そうか……最後に皆の顔が見れて良かったよ。皆とは半年しか過ごせなかったけど楽しかった」



オレがそう言うとサニカはまたまた見たこともない杖を構えるとオレたちは光に包まれ始めた。

だがクラスメイトの数名が「今がその時っ!待ってました!」と言わんばかりにオレたちの元へダイブしてきた。



「えっ!ヤライ!ナハト!ノエル!?」

「じゃあなクラスメイトたちよ!かーちゃんにもしもビワトが学園に来たらどんなことをしてでも着いてけって夢の中で言われてたんだ!」

「拙者は………死にたくない。ただそれだけでごさる」

「ペンタス様を竜をたくさん殺した人たちなんて大嫌いです!」

「殺されていた?」

『お祖父様が?…』



ルヴェルの悲しんでいる感情がオレの中に流れ込んできた。



「なっ!お前たち!」

「他に来る子供たちはいないかい?」



フリアやシナエも動かずにこちらをただ見ているだけだった。



「……いくら待っても来なそうだね……君たちも良いのかい?もしかしたら2度と両親に会えないよ?」

「覚悟の上ですの」

「上に同じく……」

「オレもかーちゃんと約束したから!」

「その覚悟は本当だね?ならこのまま連れていくよ!」



サニカが見たこともない杖を掲げるとオレたちはルウカたちの元へ運ばれていった。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




~廊下での回想~



「ビワトが無事で本当に良かった」

「オレもエクルが変わってなくて安心するよ」

「変わってないか」

「1つ聞きたい事があるんだ。……エクルはシルトの住人をどう思っていた?」

「お爺様たちは悪口を言っていたが我はそう思わなかった。シルトの住人たちは数々の伝説を残しているし、その武勇伝を聞くのは今でも大好きだ」

「そうか……なんかチクチクと目線が」

「ビワト。教室は「何も言わなくて良いよ、エクル。…オレたちと共に来るつもりはないか?」

「……皆を置いては行けない」

「そうか…エクルが選んだ道ならオレは何も言えないな」

「そろそろ教室に着くぞ」

「エクルはいつも通りにしていろ。オレは何があっても対応するから安心しろ」

「……すまない」

「良いんだよ。親友……絶対にこの世界で生き残れよ?」

「あぁ、わかっている」

「それじゃ、行くか」



そしてオレは教室のドアを開けた。




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