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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
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SS サンタクロースの狩り

【???島】


《日天の宿屋…前》



「クリスマスねぇ…」

「そんな気分になれませんよ」

「真昼で雪が降ってないなかでクリスマスパーティー…」



オレとタズルとトレニアの3人は宿のなかで行われている【クリスマスパーティー】には参加しないで宿の前の辺りで黄昏ていた。



「気分を変えるために海に行きませんか?」

「…海か」

「少しは気が紛れるかも知れないな」



3人で重い腰を上げて歩き出した。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



《???の浜辺》



「ぷ……ぷくくっ!」

「ふふっ…!」



砂浜に着くと砂浜にうずくまる二人組を見かけ近寄るとサンゴとルウカが水面の方を見て笑いをこらえていた。

オレたちもルウカ達のそばに向かうと水面に移った映像を見てしまった。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇






【魔神の神殿】


《魔神の間》



『なっ何者だ!』

「………………………」

『何か言ってたらどうだ!』

「………………………」



魔神たちの所に無言でサンタクロースとブラックサンタクロースがやって来てラディオルエンドを鞭とトナカイを使って襲っていた。



「何なのよ!あの赤いのと黒いのは!」

「宙に浮くトナカイが引くソリだと!何なんだ!」



なんと魔神と6人の使徒はサンタクロースの存在を知らないのである。



『貴様ら!我に攻撃するとはなっ何ごっ!痛!』

「………………………」

『コイツら何も発しないぞ!お前たちも何か手を打たんか!』

「そっそれが…」

「赤いのと黒いのが現れた瞬間に我々の武器が鳥の丸焼きやクッキーそしてフライドチキンやケーキに変わったのです!」

『武器庫から持ってこい!』

「いまターリットの野郎に向かわせて…」



するとターリットは急ぎ足で大量の武器を持ち込んできた。



「コレでラディオルエンド様を援護するぞ!」



6人の使徒たちは短剣等の武器をサンタクロースに投げつけるが途中からジンジャーブレッドに変わった。



「なんと珍妙な!」

「なっ何でクッキーに変わるのよ!」

「…だせぇ」

「ぶっ武器が…」

「……何なんですか!いったい!」

「美味しそう…」



宙にくるくると回っているジンジャーブレッドをサンタクロースとブラックサンタクロースのソリを引くトナカイ達はキャッチして食べると動きが俊敏になった。

強化されたトナカイたちはソリを引くとサンタクロースたちはビシンっ!ビシンっ!と綺麗な動きを描き美しい連携プレイを見せサンタクロースたちがラディオルエンドの元に向かい始めた。



『えぇい!役に立たん!我の一撃をくれてやるわ!!』



ラディオルエンドはサンタクロース達に向けて闇の弾丸を放ったが全くもって効いていなかった。

それどころかサンタクロースは袋から【何かの棒】を取り出した。ブラックサンタクロースは袋から真っ黒い何が着いたクリスマスツリーを2つ取り出しソリの両脇に装着させもう一度白い大きな袋に手を突っ込んで大量のプレゼントの箱を取り出した。



「あの赤いのと黒いのは何をするつもりだ!」

「ラディオルエンド様!」



サンタクロースとブラックサンタクロースはラディオルエンドに向けてソリを向け先に向かったのはブラックサンタクロース。



「メリー・バット・クリスマス!」

『何かとんでもないこと言ったぞ!』



ブラックサンタクロースはプレゼントの箱をラディオルエンドに的確に投げるとラディオルエンドに辺り中からモザイクが掛かった何かが浴びせられた。



『ギャァァア!なんだコレは!うぉおおお!』

「メリーバットクリスマス!」



6人の使徒たちは手出しが出来ず見守ることしか出来ない。

数分もすればラディオルエンドはモザイク加工がなされた立派なオブジェになった。



「ケーーッケケケケケ!」

『貴様ァア!許さんぞぉおおお!』



だかそこへサンタクロースが「メリーーークリスマァアーーース!!」と発するとラディオルエンドの局部に【何かの棒】を突き刺した。



『はぅう!?』

「ラディオルエンド様ァアーーー!」

「やっヤりやがった!」

「あっアウトーーー!!」

「ラディオルエンド様の様子が」

「えっ」



ラディオルエンドの目や口から黒い靄が大量に吹き出した。すると十五メートル位あった身長が通常サイズまで縮んだ。



「「メリー・クリスマス!」」

「待て!」



サンタクロースたちはラディオルエンドが縮んだのを確認するとりんりんと鈴の音をならし2つの方向に別れ笑いながら魔神の神殿から去って言った。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



【???の島】


《???の浜辺》



「なんですかあのサンタクロースたちは!」

「えっえっなにあれ」

「おや、3人でこっちに来たのか」

「メリークリスマスって気分じゃなかったから…」

「どうしてサンタがブラックサンタと手を組んであんな事をしたのでしょうか?」

「あー…たぶんだけど」


サンゴは歯切れ悪そうにしていたが言った。


「サンタクロースはクリスマスにしか活動出来ないのに活躍の場を魔神たちに大幅に奪われたのと元の世界から沢山の子供が消えてサンタさんへって沢山のクッキーとホットミルクを奪われた腹いせも入ってると思う」

「えっ」

「この世界のサンタクロースは激甘党で武闘派でね。年に1度現れるプレゼント強盗と戦うためにサンタクロースに伝わる格闘技が炸裂する唯一の日でもあったからね」

「あぁ…サンタクロースさんのイメージが壊れていく…優しそうな顔で普通に鞭で魔神を攻撃してたよ」

「アレに挑むのが居るのですか…」

「宿で行われているパーティーに参加しなくても良いからご馳走位は食べると良いよ」

「何なら俺たちが持ち出したクリスマスのご馳走食べるか?」

「えっ持ち込んでたの?」

「私たちも元の世界が少し気になって今日だけは様子を1日じゅう見ようて話してたからね」

「ぷくく…」



するとサンゴとルウカは砂浜にレジャーシートを引きサンドイッチやフライドチキン、ケーキ等を取り出した。



「この後は制圧された国やその他の地域も見る予定だから気になったら水面を覗くと良い」

「さて笑いを堪えてお腹空いたから食べるかな」



オレたちもレジャーシートの上に乗ってサンゴたちと過ごす事にした。



制圧された国やその他の地域を覗いたが今のところは特に異変はなく普段の生活をしている姿が見えタズルとトレニアは少しホッとしていた。

ルヴェルの故郷である【星降りの竜の谷】には魔神ですら何故か手が出せていないために無事だった。



食事を取った後は話し込み夜を明かした。



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